3D model of the relationship between the estimated interface between the collapsed layer and the sloping shell layer and the Kasori EII type old stage pottery
Kasori EII style old-stage pottery has been unearthed little since EI. The same pottery fragments were unearthed from the steep valley slope and the downstream sedimentary layer 28m away.
加曽利EⅡ式古段階土器はEⅠから引き続いて出土は少ないです。同一土器破片が谷頭急斜面と28m離れた下流堆積層から出土しています。
1 参考 加曽利EⅡ式土器の区分と3D座標データ数
有吉北貝塚北斜面貝層 加曽利EⅡ式土器の区分と3D座標データ数
加曽利EⅡ式土器の分類は発掘調査報告書によるものではなく、千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人様提供資料によるものです。
加曽利EⅡ式中段階土器と中~新段階土器が多量に集中投棄されているのが特徴です。この記事では古段階を扱いますが、古段階の土器投棄は加曽利EⅠ式と同じように低調です。
2 崩落層と斜面貝層の推定境界面と加曽利EⅡ式古段階土器との関係3Dモデル
有吉北貝塚北斜面貝層 崩落層と斜面貝層の推定境界面と加曽利EⅡ式古段階土器との関係3Dモデル崩落層と斜面貝層の推定境界面:カラーグラデーション等高縞模様表現
貝層断面図:4番断面、7番断面、11番断面
加曽利EⅡ式古段階土器:赤CUBE(19)
崩落層と斜面貝層の推定境界面と加曽利EⅡ式古段階土器との関係3Dモデル画像
有吉北貝塚北斜面貝層 崩落層と斜面貝層の推定境界面と加曽利EⅡ式古段階土器との関係3Dモデル動画
3 観察
観察結果
崩落層からの出土はありません。加曽利EⅡ式古段階頃までには崩落層はすべて斜面貝層に覆われ、投棄土器が崩落層に紛れ込むような環境は既に存在しなかったと推定します。
ガリー谷頭急斜面から3点、斜面貝層から3点、ガリー運搬堆積層から13点の土器が出土します。
4 加曽利EⅡ式古段階187番土器の分布
加曽利EⅡ式古段階187番土器
発掘調査報告書から引用
加曽利EⅡ式古段階187番土器の分布
加曽利EⅡ式古段階187番土器の破片2点はガリー谷頭急斜面とかなり離れたガリー運搬堆積層から出土しています。2点の直線距離は28.6m、比高は6.8mとなります。187番土器は台地平坦面近くからガリ谷頭急斜面に向かって投げ込まれ、その破片の1つが急斜面に引っかかって残り、破片の1つは年に数回発生するガリー水流の繰り返しで下流に運ばれ、出土地点で堆積したと考えられます。
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