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2026年9月2日水曜日

加曽利貝塚博物館企画展 ちばの宝物

 Kasori Shell-Mound Museum Special Exhibition: Treasures of Chiba


I visited the Kasori Shell-Mound Museum’s special exhibition, "Treasures of Chiba," held to commemorate the designation of new Chiba City Cultural Properties. The exhibition features these designated cultural properties alongside the curators' "top picks" from the collection, making for a truly enjoyable experience.


加曽利貝塚博物館の「令和8年度企画展 新千葉市指定文化財記念 ちばの宝物」を観覧しました。千葉市指定文化財と学芸員の「イチオシおたから」が展示されていて、とても楽しい企画展です。

1 会場風景


ポスター


入口

2 楽しい「イチオシおたから」


展示物と学芸員のウンチク

学芸員の「イチオシおたから」には学芸員のウンチクが述べられていて、楽しさ満開です。

3 3Dモデル作成用撮影

次の11展示物について3Dモデル作成用撮影を行いました。


動物形土製品


石皿・凹石


バイオリン形土偶


手焙形土器


深鉢


人面付土版


石釧


異形台付土器


浅鉢


把手付中空円面硯


土偶

4 廊下側常設展示「貝のことゴカイしていませんか!?」

廊下側常設展示で貝面(レプリカ)を見つけ、これも3Dモデル用撮影をしました。


貝面

5 感想

「イチオシおたから」の学芸員ウンチクはとても楽しいので、類似展示を増やして欲しいです。

動物形土製品、人面付土版、異形台付土器は過去に3Dモデルを作成していますが、素通りすることができなくて、今回もよりよい3Dモデル作成を目指して撮影しました。

貝面(レプリカ)の3Dモデル用撮影ができたことは予想外で、得した感じです。


2024年11月2日土曜日

加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 総括編」の観覧

 Visiting the Kasori Shell Mound Museum special exhibition "This is E, That is E: Kasori E-type pottery, general edition"


I visited the Kasori Shell Mound Museum special exhibition "That is E, That is E: Kasori E-type pottery, general edition" to commemorate the 100th anniversary of the excavation. The pottery exhibits, explanatory panels, and explanatory pamphlets are very comprehensive. This is a rare opportunity for me to learn about Kasori E-type pottery.


発掘100周年を記念する加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 総括編」を観覧しました。土器展示、説明パネル、解説パンフレットがとても充実しています。自分にとってまたとない加曽利E式土器学習機会到来です。

1 土器展示

7つのショーケースを使って73点の土器が時期順を基本に展示されています。


会場入口


土器展示ショーケース


土器展示ショーケース

2 説明パネル

今回の企画展は過去とくらべて説明パネルの充実度が光っています。


説明パネル例

3 解説パンフレット


解説パンフレット表紙

無料で配布されている解説パンフレットに全展示土器写真とほとんどの説明パネルが掲載されていて、コンパクトな加曽利E式土器百科事典の様相を呈しています。とても充実していて、デザイン印刷もgoodです。

4 感想

今回の訪問は自分にとっては偵察的訪問であり、展示の状況を確認するためのものでした。3Dモデル作成用撮影は加曽利EⅡ式土器1点だけにとどまりました。今回観覧の結果を踏まえて、この企画展を活用した加曽利E式土器学習のイメージが出来上がりましたので、2025年3月2日終了までに数回訪問して、加曽利E式土器学習を深めることにします。

学習は次の手順で行うことにします。

ア 今回展示土器分類毎に展示土器をじっくり観察して、主要なものについて3Dモデルを作成します。

今回展示土器の分類

1 中峠類型

2 加曽利EⅠ式土器

3 加曽利EⅡ式土器

4 他地域影響土器(加曽利EⅡ式期)

4-1 大木系土器

4-2 連弧文土器

4-3 曽利式土器

4-4 折衷する土器

5 加曽利EⅡ~Ⅲ式土器

6 加曽利EⅢ式土器

7 加曽利EⅣ式土器

8 加曽利EⅤ式土器

9 (参考)北白川C式

イ 過去「あれもE…」企画展で作成した3Dモデルを今回土器分類で整理します。

ウ 加曽利EⅡ式土器からEⅢ式土器への移行変化について特段に詳しく観察します。(有吉北貝塚北斜面貝層学習に結びつけるため。)


2024年7月18日木曜日

加曽利貝塚博物館企画展「縄文時代の土偶の顔」の観覧

 Visiting the Kasori Shell Mound Museum's special exhibition "The Faces of Clay Figurines from the Jomon Period"


I visited the Kasori Shell Mound Museum's special exhibition "The Faces of Clay Figurines from the Jomon Period." This special exhibition featured many interesting Jomon clay figurines and even more interesting Yayoi human-faced pottery. Yayoi human-faced pottery was introduced in Shitara Hiromi's "Facial Archeology" as "an example of a face looking at the sky where birds fly."


加曽利貝塚博物館企画展「縄文時代の土偶の顔」を観覧しました。興味深い多数縄文土偶とさらに興味深い弥生人面付土器等から構成された企画展です。弥生人面付土器は設楽博己著「顔の考古学」で「鳥が飛ぶ空を見ている顔の例」として紹介されたものです。

1 企画展「縄文時代の土偶の顔」の様子

市原歴史博物館との連携展で千葉市と市原市から出土した土偶等が所狭しと展示されています。


企画展入口


展示の様子


展示の様子

展示の様子

2 興味深い土偶等(例)

2-1 人面付土器


人面付土器(レプリカ)(市原市三鷹台遺跡)弥生時代中期

自分はこの企画展で最も興味をもった遺物です。この企画展で顔が上を向いているのは、この1点だけです。

設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)では次の写真とともに、弥生時代の稲作に関連する鳥信仰に因り、鳥が飛ぶ空を見ている顔の例として紹介されています。本書では弥生時代の鳥信仰が詳しく紹介されていて「鳥が飛ぶ空を意識している」という解釈にとても説得力があります。


顔壺 (三島台遺跡出土、市原市教育委員会所蔵)

設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」(2021、吉川弘文館)から引用

2-2 土偶


土偶(市原市西広貝塚)縄文時代後期-晩期

確かに顔ですが、展示会場では目が悪いせいかしっかり造形を確認できません。多数写真撮影により3Dモデルを作成してじっくり観察したくなる遺物です。

2-3 山形土偶


山形土偶(千葉市内野第1遺跡)縄文時代後期

千葉市埋蔵文化財調査センターで観覧したことがあり、3Dモデルを作成したことがあります。全面赤彩されていて特徴的な顔つきに興味をひかれます。再び3Dモデルを作成してたのしむことにします。

3 感想

専門家により「鳥が飛ぶ空を意識している」と解釈された顔壺を、レプリカとは言え観覧できたことはとてもうれしい出来事です。

渦巻き文様を見つけることができるか、探しましたが、展示では確認できませんでした。

この企画展を幾度か訪問して、山形土偶やみみずく土偶のバリエーションをたのしむことにします。

過去に3Dモデルを作成した遺物も数点ありますが、興味深い遺物は再度3Dモデルを作成することにします。同じ遺物でも展示会場の違いにより光線や視野が異なり、より良い3Dモデルができる可能性があります。また撮影技術も少しは向上し、カメラ性能もアップしています。


2022年6月2日木曜日

人面・土偶装飾付土器の企画展観覧

 Viewing a special exhibition of pottery with human face and clay figurine


I watched the Yamanashi Prefectural Archaeological Museum exhibition "Jomon people who draw their hearts  -The world of pettery with human face and clay figurines-" (2022.04.16-2022.06.12). It was more fulfilling than I had expected, and I was greatly stimulated by learning and was very satisfied. I made a note of the situation and impressions.


山梨県立考古博物館企画展「心を描く縄文人 -人面・土偶装飾付土器の世界」(2022.04.16~2022.06.12)を観覧しました。自分が想定していた以上に充実していて、大いに学習刺激を受け、大いに満足しました。その様子と感想をメモします。3Dモデル作成用の多量撮影を行いましたので、順次3Dモデルを作成して詳しく検討学習したいと思います。

1 企画展の概要

企画展は次の4つのテーマから構成され、それぞれの中で多様なサブテーマに従って興味深い事例が多数展示されています。


企画展の入口

1-1 顔のある土器の世界

「本格化する人(顔)面装飾」として3つのコーナーで最初期の人面装飾が説明されています。

参考として動物装飾の例も展示されています。


本格化する人(顔)面装飾コーナー

1-2 土器と土偶の融合

土偶装飾土器、土偶付土器、顔面把手付土器など興味深い例が展示されていて、見入ってしまいます。

また、壊される顔面として、顔面破壊の多数事例と説明があります。


土偶装飾付土器コーナー


壊される顔面コーナー

1-3 展開する物語

出産土器、動物文土器、人体文土器、双環装飾土器、顔面付大型把手土器が展示されています。何れも興味深い事例ばかりです。


出産文土器コーナー

1-4 物語の終焉

最後期人面装飾、釣手土器などが展示説明されています。


人面装飾の終焉コーナー

2 感想

企画展観覧の感想を詳しく書き出すと大論文になってしまいそうですから、主な感想の要点だけを書きます。詳しくは3Dモデルを作成する中で検討したいと思います。

2-1 第一印象

地元千葉の加曽利貝塚博物館で主に縄文中期加曽利E式土器を観覧学習している自分にとって、この企画展展示資料は「風変り」「奇妙」「異国的」「異界的」です。そしてそれが予想していた以上に多量であるので、一瞬自分が今海外にいる(海外旅行に来て、海外の博物館いる)という錯覚をおぼえました。これから行う千葉(貝塚)と山梨(山)の比較学習が楽しみになります。

2-2 展示が土偶付土器であった。

土偶そのものと土偶が付く土器の双方の展示かもしれないと根拠なく予想していました。しかし実際は土偶そのものの展示は無く、全て土器に付く土偶、あるいは土偶の付いた土器の展示でした。この企画展は「人面・土偶装飾付土器」というジャンルを体系的に展示解説した企画展でした。観覧途中にそうだと理解すると、このような企画展示は珍しいもので、いつもあるものではないので、貴重な体験をしていることに気が付き、観覧に熱が入りました。

2-3 最初期から最後期まで

人面・土偶装飾付土器の最初期から最後期まで、また主要な興味対象を網羅して多数資料が展示されています。それを全部観察できたのですから、ラッキーです。人面・土偶装飾付土器に対する興味が深まりました。

2-4 土偶の顔について新たな感想が生まれる

土偶の顔について、これまで空想していた感想とは異なる新たな感想が生まれました。多数の顔を何時間にもわたって観察するという機会の中だからこそ生まれた感想です。詳しくは別記事で分析的に検討することにします。

2-4-1 つり目について

・展示人面全体の8割程度はつり目であり、最初期の人面もつり目が多いです。またつり目を特段に強調したものもあります。意図してつり目にしているように感じます。

・同時につり目にしていないもの(平目、垂れ目、丸)もあります。これらも意図してそのようにデザインしているように感じます。

・こうした状況から、つり目は人面に意図して表情をつくるためのデザインであるように感じます。現実の縄文人の顔つきとか出産時、出産直後の子どもの顔とは関係ないと感じます。

・つり目デザインの意図(怖い、きつい、気が強い、怒りなど)は女神神話の内容によるものだと直観します。

・同時につり目ではないデザインには別の神話内容が対応していた可能性があります。

・つり目が全部ではないという事実から、土偶の顔の趣旨を「土偶とは〇〇です」と結論づけることはふさわしくなく、土偶の顔の趣旨は多様なものがあると考えることが大切です。


つり目


垂れ目

2-4-2 上向きの鼻孔

・長野や千葉(後期)でみた鼻孔ひとつは今回展示では1点のみで、山梨ではほとんど鼻孔2つのようです。そしてほとんど上向きになっています。

・鼻孔上向きもつり目と同じように現実の縄文人成人や出産時子どもの鼻孔特徴とは無関係で、意図したデザインであると感じます。

・意図したデザインの意味は女神神話と関わるに違いないと直観します。

2-4-3 丸い口

・人面のほとんどの口は丸く、歌を歌っていると解釈すると首肯しやすいと思います。

2-5 出産文土器に関する疑問

「出産文土器の出産の様子は、頭からではなく顔から出産していて、現代出産技術では異常出産となります。現代では通常頭から出産します。縄文時代にも正常出産は頭からだったとすると、この出産の様子はきわめて抽象性の高い表現(現実にはあり得ない表現)になります。あるいは出産事故(顔から生まれる異常出産…顔などに障害が生まれる)の表現になります。」→このような事情を専門家はこれまでどのように検討してきているのでしょうか。専門家の見解を知りたくなります。

展示で「のっぺらぼう」と分類される人面がありますが、これは正常出産で産道から出る頭のようにも見えます。


出産文土器の様子

3 活動メモ

3-1 時間

千葉市花見川区自宅-山梨県立考古博物館 往路2時間50分、復路2時間20分

観覧時間 5時間20分

3-2 撮影写真

シャッター数 2282回

3Dモデル用撮影コーナー数 10



2022年2月22日火曜日

加曽利博「あれもE・・・」企画展観覧

 Kasori Shellmound Museum "That is also E ..." Special Exhibition Viewing


Kasori Shellmound Museum Reiwa 3rd year exhibition "That is also E  Kasori E type pottery  Chiba city edition 2 -Kasori E IV type pottery and its descendants-" was viewed. I immediately took a picture of 6 potteries for creating a 3D model. In the future, I will deepen my learning about pottery while taking pictures.


加曽利貝塚博物館令和3年度企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 千葉市編2 -加曽利EⅣ式土器とその末裔たち-」を観覧しました。


「あれもE・・・」企画展入口


企画展パンフレット

1 「あれもE・・・」企画展の経緯

「あれもE これもE 加曽利E式土器」企画展は平成30年度から始まり、今回で4回目です。

平成30年度 千葉市内編

令和元年度 印旛地域編

令和2年度 北西部地域編

令和3年度 千葉市編2

加曽利貝塚博物館縄文時代研究講座(2022.02.19)における説明では、今年度は本来「内房編」を予定していたのですが、コロナの影響で準備が出来ないため急遽手続き等が簡易な千葉市編に変更したとのことでした。令和2年度北西部地域編では加曽利EⅠ式誕生前の中峠式土器の代表的なものを展示できたので、今年度は加曽利EⅣ式から称名寺式にかけてのE式終末に焦点を当てた展示にしたそうです。

2 「あれもE・・・」企画展の内容

展示はショーケース6つを使い、内5つは土器展示、1つはパネル展示となっています。


加曽利EⅢ式と加曽利EⅣ式の展示


加曽利EⅤ式の展示

加曽利E式土器は通常Ⅰ~Ⅳ(あるいは1~4)に細分されますが、加曽利EⅣ式の後、称名寺式土器が出現した時期にも加曽利E式系の土器が残り、それを加曽利EⅤ式と呼んでいるそうです。


称名寺式土器などの展示


称名寺式土器などの展示


北白川C式土器の展示

東日本からの強い影響で成立した近畿地方の北白川C式土器が逆輸入されたとの説明があります。

3 今回の観覧

次の6点について3Dモデル作成用写真撮影をしました。


加曽利EⅢ式深鉢(千葉市中薙遺跡)


加曽利EⅣ式深鉢(千葉市餅ヶ崎遺跡)


加曽利EⅤ式深鉢(千葉市六通貝塚)


加曽利EⅣ式・EⅤ式深鉢(千葉市すすき山遺跡)


称名寺Ⅰ式深鉢(千葉市愛生遺跡)


称名寺Ⅰ式深鉢(千葉市上谷津第2遺跡)

今後3Dモデルを作成して詳しく観察することにします。

4 感想

平成30年度加曽利貝塚博物館企画展「あれもE・・・」をきっかけに縄文土器学習を始め、今年で4回目の加曽利E式土器学習になります。加曽利E式土器の変遷もかなり知識が増えてきました。今回の学習では加曽利EⅣ式、EⅤ式、称名寺式土器を集中的に学習して興味を深めたいと思います。

なお、これまでに作成してSketchfabに投稿した加曽利E式土器3Dモデルの数は、多少重複がありますが、125を越えています。そこでSketchfabにコレクション(ディレクトリー)を作って中峠式、加曽利EⅠ式、EⅡ式、EⅢ式、EⅣ式、EⅤ式、称名寺式などに分類して学習の便利を図りたいと思います。


Sketchfabで「加曽利E」で検索した結果

128ヒットし、全て私の投稿であり、2点を除き全て加曽利E式土器の3Dモデルでした。