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2025年6月25日水曜日

陥穴TP005(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

 3D model of pitfall TP005 (Ariyoshikita Shell Mound, Chiba City)


A 3D model of a pitfall that completely drops animals into a space they cannot escape from was created. In the excavation report, we can see what appears to be a device for deception.


動物が脱出できない空間に完全に落としこむタイプの陥穴の3Dモデルを作成しました。欺瞞のための工夫装置らしきものが観察できます。

1 陥穴TP005(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

陥穴TP005(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル


発掘調査報告書資料

3DF Zephyr v8.013でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの動画(ワイヤフレームバージョン)


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

陥穴底面付近空間が広がっているので、動物が脱出できないようになっています。大きな動物は脱出のために側壁を蹴ることができず、小さな動物は側壁をよじ登る足がかりがありません。

実測図を観察すると陥穴四隅に半円柱形を想起させるような掘り込み跡が表現されています。


実測図に表現されている陥穴四隅の掘り込み跡

この掘り込み跡の一つの解釈例として、陥穴が付近の地面と同じである欺瞞を草や土で行うときに、その重量を支える棒を固定する装置の跡であるのではないだろうかと考えます。

次の記事で3Dモデルのその様子を描き込んでみることにします。


2025年6月21日土曜日

陥穴のシカ猟想像図

 Imaginary image of deer hunting in a sinkhole


I placed a 3D model of a deer in a 3D model of a sinkhole and created an imaginary image of a deer hunting where the deer has fallen and is unable to move. The deer's feet are hanging in the air, so it cannot escape.


陥穴3Dモデルにシカ3Dモデルを配置して、シカが落ちて身動きできなくなったシカ猟想像図を作成しました。シカの足は宙に浮いているので、脱出できません。

1 陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴原図(有吉北貝塚発掘調査報告書から引用)

2 メモ

この想像図を作成して次の問題意識を持つことができました。

1 陥穴の構造から、捕獲していたシカの大きさを逆算できる可能性があります。

2 陥穴にシカを誘導していた柵の存在があったのではないかと想像します。柵跡が発掘調査報告書掲載写真などにあるか。(大膳野南貝塚では陥穴誘導柵と考えられる穴跡がありました。)

3 陥穴の掘り方には専門技術(専門道具)が伴っていたと考えられます。体を入れられないだけでなく、手も届かない穴の深部をどのように掘削したのか、穴には専門道具を使った跡が残っているのか、興味が深まります。将来、手の届かない深部の掘削作業の様子を人3Dモデルで表現することにします。

3 技術メモ

シカ3DモデルはSketchfabのHuargennさんのDeerを利用させていただきました。脚部を編集しています。

動物や人の動き、ポーズを3Dモデルで表現する技術が自分には全くないので、これからその技術を習得することにします。

2025年6月18日水曜日

陥穴TP008(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

 3D model of TP008 (Ariyoshikita Shell Mound, Chiba City)


I created a 3D model of a type of trap that restricts animals from moving in a small space.


動物を狭い空間で身動きさせないタイプの陥穴の3Dモデルを作成しました。

1 陥穴TP008(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

陥穴TP008(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル


発掘調査報告書資料

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

3本の輪郭線(べジェ曲線)に1本の補助曲線を加えてBlender3Dビューポートに配置し、アドオンCurves To Meshで土坑壁面3Dモデルを作成し、その3Dモデルに底面の面貼りと台地面造形(辺ループのブリッジ)を行いました。最上位開口部輪郭線は断面標高差を表現するために、約2度の傾斜を設けています。


事前作業図

将来的には動物が歩いてきて、この陥穴に落ちて、身動きできなくなる状況の3Dモデル(動画)を作成することにします。


2025年6月15日日曜日

陥穴の逆茂木設置イメージ

 Image of abatis installed in a sinkhole


A 3D model of an abatis installed in a sinkhole was created. The abatis is thought to be a device that digs into the body of a fallen animal, making it difficult for the animal to move around in a narrow space and escape from the hole.


陥穴に逆茂木を設置したイメージ3Dモデルを作成しました。逆茂木は落ちた動物の体に食い込み、狭い空間で動物が身動きして穴から脱出することを困難にする装置と考えられます。

1 陥穴の逆茂木設置イメージ

陥穴の逆茂木設置イメージ

陥穴状土坑TP009(千葉市有吉北貝塚)3Dモデルに逆茂木イメージを追記

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

逆茂木の太さや高さは、落ちた動物の体に食い込み、狭い空間で動物が身動きできなくなり、穴から脱出できなくなる機能をイメージして、その効果が得られる条件を想定して設置しました。


2020年12月21日月曜日

参考 大膳野南貝塚の炉穴と陥穴

 縄文社会消長分析学習 59

2020.12.20記事「有吉北貝塚の早期遺構」で早期の炉穴と陥穴の分布を観察しました。この記事で炉穴の分布要因として飲料水の確保が効いていることを述べました。記事を書いた跡、炉穴の場所と陥穴の場所が大局的に関連していることに気が付きましたので、過去検討を引用しながらメモします。

1 参考 大膳野南貝塚の炉穴と陥穴の分布と考察

以下の地図は2018.07.10記事「狩猟方法イメージ」、2017.02.28記事「大膳野南貝塚 炉穴」から引用。


大膳野南貝塚陥穴分布


大膳野南貝塚早期後半炉穴分布


炉穴と陥穴の地形との対応


炉穴と狩との関係イメージ

2017年、2018年の大膳野南貝塚検討を踏まえると、早期後半の狩猟方法の一つが(おそらくメインの方法が)陥穴方式であると想像します。人々は動物行動の変化(例えば季節ごとの変化)に対応して狩猟場所を変えて広域を移動し、ある季節には大膳野南貝塚の場所にキャンプを置き、そこに炉穴を残したのだとおもいます。大膳野南貝塚に炉穴を作った時に狩猟場所(陥穴を設置した場所)がどこだったのかということが問題になります。ここで重要なことはキャンプを置いた場所は陥穴猟の邪魔にならない場所であることは確実であるということです。人々は必ず動物行動に遠慮して「片隅に」キャンプを置いたということです。

そのような視点から「炉穴と狩との関係イメージ」図を見ると、9号・5号炉穴の位置は尾根状台地の中央部に位置していますから、この尾根状台地部に動物が入ってくることを前提にしていません。つまり9号・5号炉穴にキャンプを置いた人々の狩猟場所は大膳野南貝塚付近ではなく、別の場所であったと癒えます。

一方、1号・4号・8号・6号炉穴は台地縁辺部の地形的に影になった場所であり、ここにキャンプを置いた人々の狩猟場に大膳野南貝塚付近が含まれていた可能性が浮かび上がります。

1号・4号・8号・6号炉穴の人々の狩猟場がどこであったのか、その答えをより蓋然性をもって検討することは将来可能であると考えます。

2 炉穴位置(キャンプ地)選定の絶対条件は自分の狩の邪魔をしないこと

大膳野南貝塚1号・4号・8号・6号炉穴の人々の狩猟場がどこであったのかその答えはさておき、この思考から縄文早期後半の人々が炉穴位置(キャンプ地)選定に際して、絶対的に優先する条件は自分の狩りの邪魔をしない場所を選ぶということです。動物の季節的移動特性の邪魔する場所にキャンプを置かないことは確実です。空間利用という点では人ファーストではなく、動物ファーストです。

狩りの邪魔をしない場所にキャンプを置く、その際飲料水の確保場所を優先するということになります。飲料水が確保できる場所では、動物解体に必要となる水も得られます。

3 有吉北貝塚炉穴を作った人々の狩猟場


有吉北貝塚 早期炉穴と早~前期陥穴状土坑の分布(3D)

有吉北貝塚炉穴を作った人々の狩猟場がどこであったのか、答えを絞るだけの情報はありませんが、少なくても炉穴周辺で見つかる陥穴を使っていなかったことは確実です。おそらく有吉北貝塚が立地する半島状台地だけでなく、かなり広域のエリアに陥穴を多数設置して移動する動物を捕えていたと想像します。