2011年6月23日木曜日

下志津射場図9 畑貸付地と廃弾拾い

宇那谷川流域紀行19 下志津射場図9 畑貸付地と廃弾拾い

            下志津演習場の畑貸付地

1畑貸付地
 近衛師団管轄演習場規程別冊付図には畑貸付地が図示されています。いずれも勝田川流域で、宇那谷川と長沼池上流部、小深川、東小深川、横戸川の谷津谷底の水田が示されています。実弾演習をしない時は演習場内に農民が入って耕作していたようです。

2廃弾拾い
 佐倉市史第4巻には「廃弾払い下げ事件」が記述されていおり、戦前の下志津演習場の廃弾拾いは周辺町村の貴重な収入源になっていたことがわかります。
 佐倉市史によれば、陸軍経理部が廃弾を払い下げ、それを受けた地区が請負人に売却して大きな利益を上げていたことが書かれています。習得利益金の分配をめぐって町村が対立し、千葉郡犢橋村(千葉市花見川区)と印旛郡旭村鹿渡(四街道市)、千代田村畔田(佐倉市)との間に対立があり、さらに千葉郡都賀村(千葉市若葉区)、大和田町(八千代市)も加わり、千葉・印旛郡長の斡旋があり、利益配分は各町村に公平に分配することで同意を得た旨の記述があります。
(下志津射場図シリーズ 終 )

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