第3部 印旛沼筋河川争奪に遡る その12
2014.06.06記事「印旛沼筋河川争奪成因モデルに関する思考実験」では印旛沼筋河川争奪成因モデルの合理性を確かめるために個別地形面データを使いました。
この記事では、いわば「エイヤー」という感じで大ざっぱな大縦断図を作成して、その情報から同じ趣旨の思考実験をしてみました。
大ざっぱな情報からでもモデルの合理性が確かめられれば、そのモデルの合理性の確からしさがより一層強固であることを確認することができるからです。
1 地形縦断図の位置
次の図に地形縦断図の位置を示しました。
地形縦断図の位置図
断面図1は下総下位面A面を観察するための断面です。
断面図2は下総下位面B面を観察するための断面です。
2 地形縦断図
地形断面図は地図太郎PLUSの断面図作成機能により作成しました。
断面図1には下総下位面A面の位置を、断面図2には下総下位面B面の位置を記入しました。
断面図1
断面図2
下総下位面A面及びB面の位置(高度)はこの「エイヤー」で引いた断面線上のものであり、その付近の代表的な位置(高度)を示しているとは限りません。いわば雑音が入っている情報です。
3 断面図1に下総下位面B面の位置を記入
断面図1(下総下位面A面の位置記入図)に断面図2の下総下位面B面の位置を記入しました。
その方法は、Illustrator上で断面図1と断面図2の縦方向縮尺と断面線の始点・終点を合わせて行いました。断面図1と2ではその延長の長さが若干異なりますが、それは無視して作業しました。
断面図1に下総下位面B面の位置を記入した図
4 Illustratorによる実験
下総下位面B面の位置を記入した断面図1をIllustratorの自由変形ツールを使って歪ませ、手賀沼方面を隆起させ、印旛沼出口方面を沈下させてみました。
これまでの地殻変動の動きと逆の動きをさせて、印旛沼筋河川争奪モデルにより想定している当時の地形相対的関係が出現するか、確かめようという趣旨です。
結果は次の画像の通り、印旛沼筋河川争奪河川の合理性を確かめることができました。
Illustrator自由変形ツールを使った思考実験
2014.06.06記事のように個別地形の比較的正確な情報でも、この記事のように大ざっぱな断面線によっても印旛沼筋河川争奪仮説の合理性を確かめることができました。
また、グラフを傾斜させるという方法でも、グラフを歪ませるという方法でも仮説合理性を確認しました。
0 件のコメント:
コメントを投稿