2016年12月23日金曜日

縄文時代遺跡 大膳野南貝塚の学習を開始

縄文時代遺跡大膳野南貝塚(ダイゼンノミナミカイヅカ)の学習を開始することにしますので、その当初方針イメージをメモしておきます。

1 学習対象としての大膳野南貝塚の選定

縄文時代遺跡についての学習をするうえで、まず最近調査刊行された発掘調査報告書をテキストに、学習方法自体の検討も含めてモデル的に学習したいと思いました。

どうせ学習するなら最新発掘成果に基づいて行いたいと考えました。

学習対象遺跡の選定にあたって、縄文遺跡研究家である西野雅人先生からいくつかの遺跡についてアドバイス情報をいただき、その中から大膳野南貝塚を選びました。

大膳野南貝塚の位置

2 大膳野南貝塚発掘調査報告書

大膳野南貝塚発掘調査報告書は4冊刊行完結しています。

千葉市立中央図書館で借り出しができるので学習基盤が整います。

延長1回を含めて1か月の間自宅で利用できますから今後恐らく1年以上つづく学習のイメージが湧きます。

(現在並行して進める上谷遺跡の発掘調査報告書は全6冊のうち2冊は借り出しできる図書館がありません。必要部分をコピーしました。

その前に学習していた鳴神山遺跡の発掘調査報告書は借り出しできないことはもとより、必要部分のコピーもままならず、半分を千葉県立中央図書館で半分を国立国会図書館でコピーしました。その苦労と比較すると、大膳野南貝塚学習は極楽です。)

千葉市立中央図書館から借り出した大膳野南貝塚発掘調査報告書

3 大膳野南貝塚の概要

縄文時代中期~後期の貝塚集落がメインの遺跡です。

報告書抄録

4 縄文時代学習ステップ

縄文時代学習ステップを次のように3段階に区分し、大膳野南貝塚発掘調査報告書の学習はその第1ステップ、第2ステップに位置づけます。

第1ステップ

縄文時代遺跡学習の問題意識を形成するためのステップ。

第2ステップ

形成した自分の縄文時代問題意識に基づいて、発掘調査報告書の分析を行うステップ。

第3ステップ

発掘調査報告書の分析に基づいて獲得した知識に基づいて、花見川流域を含む下総地域の縄文時代の様子を知るステップ。

当面は第1ステップということで、縄文時代遺跡学習において、「自分が興味をもつ課題はなにか?」という点に焦点を当てて活動を進めたいと思います。

5 大膳野南貝塚発掘調査報告書の学習イメージ

・まず発掘調査報告書を最初から読んで(眺めて)みて、その概要を把握し、その後詳細な学習方針を立てたいと思います。

・恐らく貝塚集落(縄文時代中期~後期)について詳しい分析学習を行うことになると思います。

・発掘調査報告書の学習の中で不明な点や特別興味が深まった点については寄り道学習をすることにしたいと思います。その寄り道学習のなかで不足する基礎知識を得たいと考えます。

・分析学習に関する興味は現在は次の2点が重要であると考えています。

1 遺跡と地形との関係

生活において地形をどのように利用していたのか、興味が深まります。(海はどこにあり、どのように出たか。狩と地形との関係、住居と水場の関係…)

2 集落の空間構造

遺構・遺物の空間情報をGISを使って分析して、発掘調査報告書からどのような有用情報(価値ある情報)を引き出せるか、興味が湧きます。

上谷遺跡の学習とも関連しますが、遺構空間にたいして縄文人がどのような心性をもっていたのかその辺がわかり、それが古代人の遺構空間にたいする心性に引き継がれているかどうかわかれば、自分の学習意欲が一層深まります。

このブログでは大膳野南貝塚学習の様子を実況中継します。

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上谷遺跡学習、大膳野南貝塚学習を同時並行して進めます。

さらに遺跡・地名データベースに関連する学習も同時並行で進める予定です。

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