八千代市立郷土博物館「らくがく縄文館-縄文土器のマナビを楽しむ-」で展示されている土器の中に土器内面に顔面(人面)が貼り付けられているものがあり、珍しいので3Dモデルで観察しました。
1 顔面付土器(加曽利B式)(鎌ヶ谷市中沢貝塚) 観察記録3Dモデル
顔面付土器(加曽利B式)(鎌ヶ谷市中沢貝塚) 観察記録3Dモデル撮影場所:八千代市立郷土博物館「らくがく縄文館-縄文土器のマナビを楽しむ-」
撮影月日:2021.10.19
展示の様子
ガラスショーケース越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.010 processing 55 images
3Dモデルの動画
2 感想
3Dモデルをよく観察すると、成形された後の土器内面に粘土紐を押し付けて(塗って)人面を作っていることが判ります。目と口は輪郭は土器内面を少し彫っていますが、面はもともとの土器内面をそのまま利用しているようです。また耳の表現がありません。頭の表現も希薄です。
顔面の様子
このような特徴から、この顔面(人面)は目と口が空洞になっている仮面を表現しているように感じられます。
この土器を単なる顔面(人面)付土器でかたづけるのではなく、仮面貼付土器としてみるほうがこの土器の性格をより正確に捉えられる可能性があります。顔面(人面)一般として認識するのと仮面として認識するのとではこの土器の意味が大いに異なってくるに違いありません。
この土器が仮面祭祀と関連するものであるとすれば、どのように関連するのか、土偶とはどのように関連するのか、新たに大きな興味が生まれました。
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