2022年1月7日金曜日

干渉色標高図とその3Dモデル作成

 Creating an interference color elevation map and its 3D model


I created the interference color elevation map according to the manual written by Mr. Koji Yamada, the director of the Map Art Institute. I also made it a 3D model.

The target is the topography of the "Kasori Shell Midden" in the Jomon period ruins.


地図アート研究所所長やまだこーじさんが公開している素晴らしいツール「干渉色標高図」の作り方が「地図ラー」5号記事「地図アートの作り方~干渉色標高図のご紹介~ やまだこーじ」で詳しく説明されています。そこでこのマニュアルに従って実際に干渉色標高図を作成してみました。さらにそれを3Dモデルにしてみました。

折角ですから、自分が興味を持つ縄文時代遺跡「加曽利貝塚」の地形を干渉色標高図と3Dモデルで表現してみました。

1 干渉色標高図の作り方

地図アート研究所サイトに入ると、そこでの設定が地理院地図に連動して干渉色標高図が出来るようなしかけになっています。


地図アート研究所サイト画面

出来ばえが異なってくる多数の干渉色標高図作成ボタンがあります。

今回は微地形を表現したいので、干渉色標高作成ツール(ベータ版)で条件を設定して干渉色標高図を作成しました。


干渉色標高作成ツール(ベータ版)で条件を設定した様子

色周期5m、色諧調10で設定して加曽利貝塚付近に画面をズームすると、下のウィンドウに8字のような加曽利貝塚地形が浮かび上がります。この画面なら使えそうなので、ウィンドウの上にある「拡大地図」をクリックします。そうすると地理院地図画面に干渉色標高図がオーバーレイされていますので、再度加曽利貝塚付近をズームして表示します。


干渉色標高図/地理院地図 加曽利貝塚付近

貝塚が北側と南側でそれぞれ環状に形成されていて、その頂部や底部の標高が微妙に異なる様子を直観的に理解することができる資料となっています。


参考 加曽利貝塚園内地図 加曽利貝塚パンフレットから引用

この干渉色標高図画面で地理院地図の各種機能を全部つかうことができます。

またこの画面を保存する場合、URLをコピーして、地図アート研究所サイトページの上の方にある「URL短縮ツールTinyURL:」の窓にコピーしてURL短縮をクリックすると短縮URLを得ることができます。この短縮URLをブラウザに投入すると、いつでも同じ画面(加曽利貝塚付近の干渉色標高図表示地理院地図画面)を得ることができます。

ちなみに、この画面URLをエディターで表示すると次のようになります。


画面URLのエディター表示 4822文字

短縮URLは https://tinyurl.com/y3nzs9f6 で28文字です。

2 干渉色標高図3Dモデルの作成

1の画面で地理院地図3D機能を使って干渉色標高図がテクスチャとなった3Dモデルを作成することができます。

(注意:この例では3Dモデルを作成できましたが、広域を対象にすると「URLが長すぎる」というエラーメッセージがでる場合があります。その場合の対処法は下記にメモしました。)

ツール→3D→カスタム→範囲を手動で設定→OK→(3Dモデル画面)高さ方向の倍率9.9(この例では地形を模式的に理解するために最大倍率にしました。実際は適切な倍率を設定します。)


作成した3Dモデルの画面

(短縮URL https://tinyurl.com/y3weco4d )

この画面(地理院地図における3Dモデル)のURLをコピーしてURL短縮すれば、その短縮URLを使っていつでも3Dモデルを再現できます。

さらに操作を続けます。

(地理院地図における3Dモデル画面で)→「VRML(フルカラーの3Dモデルプリンタ用のデータです)ダウンロード」クリック→VRMLファイル、テクスチャ画像、ワールドファイルをすべてダウンロード

ダウンロードしたVRMLファイルとテクスチャ画像をMeshLabに投入してWabefront(.obj)に変換してBlenderなどで操作できます。また、VRMLファイルとテクスチャ画像を直接Sketchfabにアップロードできます。SketchfabからダウンロードしてBlender等で操作できるファイルにすることもできます。

加曽利貝塚の地形 干渉色標高図3Dモデル 3D model of interference color elevation map

地図アート研究所干渉色標高図作成ツール(ベータ版)でテクスチャ(干渉色標高図)作成

地理院地図3D機能で3Dモデル作成

3Dモデルソフト 3DF Zephyrv6.010でアップロード

Topography of Kasori Shell Mound

3D model of interference color elevation map

Create texture (interference color elevation map) with the interference color elevation map creation tool (beta version) created by Map Art Institute

3D model creation with GSI Maps 3D function

Uploaded with 3D model software 3DF Zephyrv 6.010


3Dモデルの動画

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干渉色標高図を表示した地理院地図画面で3Dモデルを作るとき「URLが長すぎる」エラーが出た場合の対処法(対症療法)

ア 通常表示(標準地図表示など)で3Dモデルを作成してファイルをダウンロードします。

イ アと同じ画面の干渉色標高図画像を(ハードコピーなどで)得ます。

ウ 3Dモデルのテクスチャを標準地図表示などから干渉色標高図画像に差し替えます。

ある程度の3Dモデル操作技術が必要となります。

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3 感想

やまだこーじさん作成「干渉色標高図」は微地形の精彩観察に最適なツールです。5mメッシュの標高精度は0.1mですが、その精度を最大限発揮して、なおかつ、それを直観的に表現できるとてつもなく大きな意義のあるツールです。地理院地図のデータ・機能の付加価値を大いに高めるツールです。このような有用高機能ツールを公開しているやまだこーじさんに感謝します。


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