2023年12月13日水曜日

5年前よりQGIS作業が快適にできました

 QGIS work has become more comfortable than 5 years ago.


This year's QGIS work was more efficient and comfortable than the QGIS work I did five years ago. I'll make a note of that situation. For me, even if it's obvious now, I'm sure I'll have forgotten it when I go back to work a few years later.


5年前のQGIS作業より今年のQGIS作業の方がより効率的で快適にできました。その様子をメモしておきます。今は当たり前でも何年か経って再び作業する時には忘れていること必定だからです。

以下、竪穴住居の特性分析の例です。

1 竪穴住居の描画

竪穴住居の界線描画は最初に必要です。界線を閉じる毎に、つまり竪穴住居毎にID(通し番号にしました)と名称(発掘調査報告書の名称、J56など)を入力しました。竪穴住居は全部で93ありますから、それを全部なぞって入力し、シェイプファイル出力しました。


竪穴住居描画の様子

2 竪穴住居一覧表のExcel書き出し

QGISで「属性テーブルを開く」で一覧表を表示します。


属性テーブル

この一覧表を全指定して、クリップボードにコピーします(Ctrl+C)。パソコンにExcelの新規画面を開き、その画面にクリップボードの内容を貼り付けます(Ctrl+V)。


QGIS属性テーブルの内容をExcelにコピーした画面

QGIS属性テーブルでは可視化されていなかった竪穴住居毎の位置情報(WKT Well-known text)も記述されています。


WKTの様子

3 Excelに諸情報を書き込む

Excelの一覧表に竪穴住居の情報・数値・分級などの特性を書き込み、このExcelファイルをCSV出力して、それをQGISで、レイヤ→レイヤを追加→CSVテキストレイヤを追加すると竪穴住居分布図がQGISに貼り付き、情報別、数値別、分級別に色分け表示ができるようになります。


Excelに諸情報を書き込んだ様子


Excelに諸情報を書き込んだExcelファイルをCSV出力してQGISに読み込み、分級(カテゴリ値による定義)により色分けした様子

4 以上のサイクルの繰り返し

つまり、一度竪穴住居の分布図を作画すると、竪穴住居単位の情報はExcelで追加してそれをQGISに描画表現できるようになります。QGISとExcelのサイクルが成立します。竪穴住居分布に関する考古的検討にはとても便利です。


QGISとExcelの作業サイクル

5 Excelファイル(CSVファイル)における分級表現について

Excelファイル(それを出力したCSVファイル)では、5年前にはある項目について、次のような分級表現をしていました。

1

2

3

凡例つまり、

1は加曽利EⅣ式

2は加曽利EⅣ式~称名寺式

3は称名寺式

4は…

という対応は別のメモで作成していました。

これではQGISでカテゴリー別に色分けする時にいちいち凡例を入力する必要があります。凡例の保存はできないようですから、カテゴリーを操作するといつも一から入力することになります。

しかし、今回はExcelファイル(それを出力したCSVファイル)で、次のような分級表現をしました。

1 加曽利EⅣ式

2 加曽利EⅣ式~称名寺式

3 称名寺式

4 …

このように入力すると、QGISでカテゴリー別に色分けする時に凡例をいちいち入力する必要がありません。取り扱う項目が増え、また項目の分級数が増えると、分級表現方法の工夫が作業効率化に影響を及ぼします。


QGISで一気に凡例がつくられる様子

なお、色は無作為で塗られるので、自分で調整する必要があります。

6 注意点

CSVテキストレイヤをQGISに追加した場合、情報の変更はできません(編集ができません)。そのレイヤをシェイプファイルに変換すると情報の変更(編集)ができるようになります。

7 メモ

5年前のデリミティッドテキストレイヤという言葉がCSVテキストレイヤという言葉に変更されていて、QGISが判りやすくなりました。


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