2012年1月9日月曜日

空想

芦太川の浅い谷を空から眺め、あれこれと空想してみました。

芦太川の浅い谷

何枚もの空からの画像を見ながら気がついたことをメモしておきます。

1 西から芦太川に流れ込む浅い谷がそのまま東に流れていたことを暗示する地形が気にかかります。
芦太川と東隣(画面左)花見川前谷津との境の台地が低くなっています。(ここにある切通しは人工です。)
南から北に向かって川が流れるような地形ができる前に、西から東に向かって川が流れる地形があったのかもしれません。
あるいは小崖が東西に連続していることに象徴されるように、地殻運動でそこに凹地ができて、構造的な谷に発達したのかもしれません。
空想しているだけでは結論がでませんが、「わからない」より「こう考える」としておいた方が、それに関する情報が集まりやすいと考えます。そこで、せっかくの空想時間を無駄にしないために、次のような空想的仮説を一度作っておくことにしました。

原始的浅い谷が東に向かっていたという空想

地形断面

西から流れてくる浅い谷が花見川流域の方向に流れていた時期があり、それは南北に流れる芦太川の谷津(浅い谷)より古いと考えました。
その理由は、西から流れてくる浅い谷を芦太川の浅い谷が切っている関係に地形が見えるからです。
下総台地が陸化するころ、河川争奪があったという説です。

次の絵は花見川流域を全て含む(カシミール3Dでの)空撮ですが、上記原始的浅い谷の連続が西も東も流域全体に続いていることを示しています。
花見川流域の地学を考える上で重要であることは間違いない現象です。早く、空想から科学に進みたいものです。

花見川流域

2 「崖錐の発達」は間違い
西からの浅い谷が芦太川に合流するところに、崖錐が発達していると、これまで考えていました。
米軍空中写真を実体視してそう確信しました。
しかし、カシミール3Dにより空撮して、いろいろな角度からの画像を見ていると、ある瞬間、間違いだったと判りました。
空撮画像から判るように、この附近が現在の谷頭浸食部です。ここにある微地形のほとんどか浸食地形であることに気がつきました。

間違いが発見できたということはそれだけ学習が進んだのであり、喜ばしいことです。
oryzasan氏には「崖錐があります」と胸を張って話し、情報発信した手前、お詫びします。
また恥ずかしくもありますが、より合理的な考えにたどり着いたことは本心うれしいことです。

なお、この谷頭浸食部を仔細にみると、次の2つの点に気がつきました。
1 西からの浅い谷の合流点より下流のV字谷の谷壁に浅い谷の断片が残っていること。
2 現在の芦太川の本流は西から合流する浅い谷であること。
西からの浅い谷のほうが、芦太川の浅い谷よりも浸食作用が盛んに見えます。これは流域面積の違いにより、流水量が異なるためだと思います。
現在の芦太川の本流は、実は西からの浅い谷だということに気がつきました。

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