2012年1月20日金曜日

下総台地のボーリング資料

芦太川の地形観察の最後に芦太川東岸台地のボーリング資料を眺めてみました。

千葉県地質環境インフォメーションバンクのボーリングデータを標高を比較できるように並べてみました。

下総台地のボーリングデータ


ボーリングデータ位置図

1~7は下総上位面のデータ、8と9は下総下位面のデータ、10は古柏井川の河岸段丘のデータです。
これらのデータの単純な比較表を次に作りました。

下総上位面のデータ2は人工改変の程度が激しいので集計から除外した。

上記データから次の2点の特徴についてメモしておきます。

ア 下総上位面のデータから地殻変動の様子を感じることができる
地形は1→4に向かって高まり、4→7に向かって低くなりますが、粘土層と砂層の境の標高はほぼこれと同じ傾向を示します。粘土層の堆積は水平に近いものであったが、その後の地殻変動でこのような現象が生じたと理解します。

イ 既往地学知見と整合的情報であると感じることができる
次の模式図は「千葉県の自然誌 本編 千葉県の大地」(千葉県発行)収録の下総台地模式地形地質断面図です。この模式図は杉原(1970)をベースにしているものです。

ボーリングデータ1~7(下総上位面)、ボーリングデータ8、9(下総下位面)、ボーリングデータ10(古柏井川河岸段丘)の3者対比をその層相記述からだけで行うことは無理です。
しかし、上記模式図の考えをボーリングデータに投影して理解することは可能のように感じます。
つまり、上記模式図とボーリングデータの関係は整合的に理解することができると考えました。

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