芦太川は花見川のすぐ隣にあり、花見川の河川争奪を考えるとき、貴重な参考情報を提供してもらえる可能性が濃厚であると予感しています。
従って、詳しくその地形発達の歴史を調べたいと思っています。
しかし、何から何まですぐに調べるわけにはいかないので、とりあえず検討課題を抽出しておきたいと思います。
検討課題を考える上で、カシミール3D+5mメッシュによる3D地形レリーフ図を10数画像作成して、いろいろな角度、高度から地形を眺めてみました。
そうすることで自分自身の問題意識を深めることができました。
芦太川の3D地形レリーフ図 例1
カシミール3D+5mメッシュによる。以下の画像も同じです。
芦太川の3D地形レリーフ図 例2
芦太川の3D地形レリーフ図 例3
これらの画像から、次の検討課題を抽出しました。
なお、説明番号は下の説明図に掲載しました。
ア 仲東谷津の浅い谷、芦太川浅い谷と下総下位面との関係
下総上位面(1)が海から陸に移行する時期に形成された芦太川の浅い谷(3)と仲東谷津の浅い谷(2)は、2→3の順番で、地殻変動を主因として化石谷化(非アクティブ化)したと考えました。
下総下位面が形成されたのは、これより新しい時代と考えます。
そうした想定に、地形データや地質データが整合的に対比可能か確認する必要があります。
地形で言えば、
芦太川浅い谷(3)と連続する削り残しの面があるか?(例6)
下総下位面に連続する河岸段丘があるか?(例5)
5と6の関係はどうなっているのか?
などを調べる必要がありそうです。
地質で言えば、仲東谷津(2)や芦太川浅い谷(3)のボーリングデータと下総下位面(4)のボーリングデータを、その両者の間の下総上位面(1)のボーリングデータを媒介して対比検討することが必要と考えます。
イ 低位河岸段丘の対比
仲東谷津の出口に発達する円錐体地形(8)と左岸(西岸)に残っている低位の河岸段丘(9)はその連続性から同じ時代の地形面のように想像できます。
それと芦太川が高津川の合流する付近に発達する河岸段丘(7)(おそらく千葉第Ⅰ段丘)との対比を正確に行う必要があります。
例えば、仮に8、9、7が千葉第Ⅰ段丘とすると、その時代(武蔵野面形成時代)の谷頭浸食部が円錐体地形に該当する場所である可能性が増します。
この例えが当たっているかどうかは別にして、正解が判れば、その情報は、花見川の河川争奪を考える際、貴重な参考情報となります。
芦太川検討課題説明図
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