2016年4月29日金曜日

千葉県小字データベースの概要

3月に入力作業が完了した千葉県小字データベースについて、その後チェック修正作業を重ね、大きな入力ミスはほぼ解決できた状態になりましたので、実用データベースとして利用し出したいと思います。

この記事では千葉県小字データベースの概要を紹介します。

●大字(町丁)数、小字数

・大字(町丁)数…2954
・小字数…94004

参考 都道府県別小字数(推定)

都道府県別小字数(推定)

角川日本地名大辞典付録小字一覧から小字数を簡易カウントした資料です。

千葉県は全国で小字資料が4番目に多い県です。

小字資料からくみ取れる情報は大きなものが期待できると考えます。

●市町村別大字(町丁)数

グラフで市町村別大字(町丁)数を示すと次のようになります。

市町村別大字(町丁)数

大字(町丁)の数は市町村面積に必ずしも比例していないような印象をうけます。

●市町村別小字数

グラフで市町村別小字数を示すと次のようになります。

市町村別小字数

小字の数は市町村面積に必ずしも比例していないような印象をうけます。

大字(町丁)数、小字数とも市町村面積に必ずしも比例していない様子が感じられますので、それぞれの数を市町村面積で割って、大字(町丁)密度あるいは小字密度がわかるような指数を求めてみました。

●大字(町丁)数/市町村面積グラフ

大字(町丁)数/市町村面積グラフを次に示します。

大字(町丁)数/市町村面積グラフ

大字(町丁)密度は大いに変動しています。

このグラフから、近世・近代・現代において他の自治体より一歩先行して都市化したところが大字(町丁)密度が高いという印象を受けます。

大字(町丁)の密度が高いということはそれだけ土地が集約的に高密度に利用されていることです。

なお、このデータは1984年発行図書のものですから、30年以上前のデータであり、この30年間の開発による地番変更の影響は受けていません。

大字(町丁)密度に関連する要素はほかにもいろいろあると考えられますが、大局観としては近世・近代・現代(30年前まで)までの開発程度と主に関連すると考えます。

この大字(町丁)数/市町村面積をイメージ的に空間表示すると次のようになります。

大字(町丁)数/市町村面積グラフ 1

大字(町丁)数/市町村面積グラフ 2

大字(町丁)数/市町村面積グラフ 3

●小字数/市町村面積グラフ

小字数/市町村面積グラフを次に示します。

小字数/市町村面積グラフ

小字数/市町村面積グラフ、つまり小字密度も大いに変動します。

小字密度が高い自治体は、土地環境の均質性からみて一団の土地として認識できる(=一つの名称で表現できる)土地がより細分されているということです。

土地利用上、土地管理上、土地所有意識上の空間単位がより細分化されているということです。

その理由にはいろいろあると思いますが、上記グラフから、台地の開析が進んだ場所や山地など地形によって土地が細分され、土地利用の単位が狭小にならざるを得ないところの小字密度が高いような印象を受けます。

その様子を把握するために小字/市町村面積をイメージ的に空間表示しました。

小字数/市町村面積 1

小字数/市町村面積 2

小字数/市町村面積 2

小字密度が高い場所は主に地形によって決定されているような印象をもつことができます。

以上の検討で、千葉県の小字概要を大局的に把握することができました。

次の記事で、どのような小字名が多いかなどの情報を紹介します。











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