2021年8月16日月曜日

「和食のルーツを探る」(料理天国連載記事)を読む

 1 5記事からなる立派な論説

2021.08.15「「巨大貝塚をつくった小さな貝」(「料理天国」記事)を読む」で読んだ料理天国記事は大変参考になるものでしたが、この記事が実は連載記事の1つであり、全部で5記事からなる立派な論説であること知りました。著者は千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人先生です。

料理天国連載「和食のルーツをさぐる」5記事は次の通りです。

1 肉食の時代

2 二つの画期-雑食化と定住化-

3 定住を支えた食-雑食化と定住化-

4 巨大貝塚をつくった小さな貝

5 至高の縄文鍋プロジェクト


webサイト料理天国の連載「和食のルーツを探る」画面

2 感想

全部を読むと、旧石器時代の肉食から縄文時代に雑食化・定住化したことと、縄文土器を使った鍋料理が行われ、貝塚ではイボキサゴがうま味として使われ、和食のルーツになったことが良くわかります。

さらに加曽利E式土器は火炎型土器・勝坂式土器・曽利式土器などとくらべさっぱりしている意味として、土鍋(縄文土器)を飾るより房総の豊富な素材に裏打ちされた中身にこだわり、美味しい鍋が開発されたからではないかという興味深い考えも述べられています。

この論説は房総縄文の食文化特徴を詳しく解説しています。房総貝塚研究の最先端を歩む専門家でなければ書くことができないコンテンツがびっしりと詰まっているという印象を受けました。


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