2021年8月13日金曜日

イボキサゴ 観察記録3Dモデル モデルの改良

 2021.07.29記事「イボキサゴ 観察記録3Dモデル(試作)」でイボキサゴ3Dモデルを試作しましたが、イボキサゴの上半部だけのモデルでありきわめて不十分なものです。そこで下半部を含めて殻全体の3Dモデル作成にチャレンジしました。この記事は完全体3Dモデル作成チャレンジの途中メモです。

1 イボキサゴ 観察記録3Dモデル(試作2)

試作1と同じ個体について完全体3Dモデル作成を試みました。

イボキサゴ 観察記録3Dモデル(試作2)

2021.07.10木更津市盤洲干潟で採取

2021.08.11撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.006 processing 184 images


撮影写真の例


撮影写真から不要物を除去した(マスクした)写真


試作2のカメラ配置

2 試作2の難点


試作2の難点

ア 開口部内側の形状が実際と異なる

これはイボキサゴを乗せた針がイボキサゴに食い込む部分を写真上で消したためです。イボキサゴに食い込むモノを写真上でいじると3Dモデルは正常に出来ないことを確認しました。

イ テクスチャ全体が不鮮明

この3Dモデル作成用写真は撮影機材としてはランクの低いコンパクトデジカメで撮影しました。その理由はコンパクトデジカメの方が被写界深度が深く、対象物全体にピントが合い、ぼやけが少ない写真になるという特性があることを知ったためです。しかし、実際には一眼レフカメラよりピントの合わない写真が多くなりました。その理由はコンパクトデジカメはファインダーがないためカメラディスプレーを見て撮影しますが、カメラディスプレーではピントが真に合っているかどうか確認しづらく、微妙な最後の判断はカメラディスプレイでは出来ないことと、カメラディスプレーを見る時の姿勢では手が体から離れて手振れを起こす可能性が大きくなるためです。

ウ 一部形状が実際と異なる

おそらくイの特性により形状も不正確になったものと推定します。

3 イボキサゴ 観察記録3Dモデル(試作3)

イボキサゴ 観察記録3Dモデル(試作3)

2021.07.10木更津市盤洲干潟で採取

2021.08.12撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.006 processing 222 images


イボキサゴのサイズ


撮影写真の例


試作3のカメラ配置


イボキサゴ 観察記録3Dモデル(試作3)の動画

4 試作3の特性と要改良点


試作3の特性と要改良点

ア テクスチャは精細に表現されている

テクスチャは精細に表現されています。コンパクトデジカメでなく一眼レフによる撮影の結果です。

イ 形状は正確に再現されている

形状は正確に再現されているように観察できます。アの写真による結果であると考えます。

次の3Dモデル画像の食い違いはモデルの破綻ではなく、現物の形状そのものです。


3Dモデルの画像

一見してソフトの造形破綻のように見える。


現物の画像

3Dモデルソフトの造形破綻ではないことが確認できる

ウ 縦方向の筋が光って全体を白く覆っている

肉眼ではほとんど観察できない縦方向の微細な筋が逐一表現されています。顕微鏡的観察が可能になったという意味ではプラスに考えられる面もあります。今後撮影時の光線を変化させることで縦方向筋の表現と肉眼的に見える模様の双方をバランスをもって表現できるように調整することにします。

エ 針の一部が残存する

この針をBlenderで除去することも可能であるとは考えますが、その跡は「不正確な形状」(ごまかし)として残ります。今後、このような針に被せる方法ではなく、別の方法を考案して、「不正確な形状」(ごまかし)が生まれない3Dモデル作成にチャレンジすることにします。

5 感想

・完全体3Dモデル作成のコツが少しずつ判ってきました。

・被写界深度の深いカメラを希求していましたが、ファインダーのないカメラでは使いにくいことが体験できました。当面一眼レフカメラを使うことにします。ファインダーのある一眼レフカメラで被写界深度の深い、あるいは合成できるカメラを探すことにします。

・イボキサゴは有吉北貝塚の主要貝種であることから、納得できるイボキサゴ3Dモデル作成を目指します。

・長径16㎜のイボキサゴ3Dモデルが出来るようになれば、その技術を縄文早期土偶(例バイオリン形土偶)に適用してみたいと考えています。


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