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2024年12月31日火曜日

2024年の趣味活動をふりかえる

 Looking back on my hobbies in 2024


New Year's Eve 2024 has arrived.

As is customary, I've put together a list of the top 10 things I enjoyed most about my hobbies in 2024.

I wish everyone a happy new year.


2024年の大晦日を迎えました。

2024年はパンデミック後の全く新しい世界の姿の特徴がすこしずつ明らかになってきたように感じた年でした。特にAI技術の社会的普及という点では、昨日驚いていたことが、今日は当たり前みたいな社会状況でした。自分もその動向を受容し、趣味活動にAI技術をできるだけ取り入れることによって楽しみをより深めることにつとめました。

このような趣味活動の中で、対面でお会いし、ご指導やご厚情をいただいた皆様、Blog、Twitter、Facebook、YouTube、Sketchfabなどwebでお会いし、いいね・コメント・情報・アドバイス・ご指摘などをいただいた内外皆様に心から感謝申し上げます。2024年の1年間まことにありがとうございました。

この記事では、2024年趣味活動で画期となったような事柄、特段に面白かった事柄を思い出して、楽しかった事柄ベストテンとしてまとめてみました。また合わせて、年初にメモした「2024年のささやかな夢リスト」の実現状況を検証してみました。

1 2024年趣味活動で楽しかった事柄ベストテン

第1位 有吉北貝塚北斜面貝層の遺物台帳(原票)のデータベース化の最初バージョン完成

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物台帳(原票、38年前調査)の電子化・データベース化に取組み、遺物データベース(postgreSQL)の最初バージョンが完成しました。レコード数は64096です。電子化は手入力がメインとなり、おかげで右手でのテンキーブラインドタッチ入力が超高速で可能となるという副産能力を入手したほどです。

データベースソフトpostgreSQLの一通りの利用もできるようになりました。複雑なクエリはChatGPTが役立っていますので、集計分析作業が快適です。

このデータベースには発掘調査報告書掲載遺物リストも全て含めましたので使い勝手が向上しています。(ただし、発掘調査報告書掲載遺物リストの詳細属性の大半は未収容)

ほとんど全ての遺物について、グリッド別分布図を立体棒グラフで作成し、北斜面貝層内の遺物分布状況に関する問題意識を深めました。


有吉北貝塚北斜面貝層遺物データベース(最初バージョン)の概要

遺物台帳データ(遺物コード数64096)と発掘調査報告書掲載遺物リスト(遺物項目数33、レコード数3032)を遺物コードで関連付けたデータベースです。


遺物立体棒グラフの例(イノシシ顎骨分布)

遺物台帳データベースは大きなプロジェクト(北斜面貝層見える化プロジェクト)の一環です。このプロジェクトは今後さらに進捗予定です。

第2位 千葉市人形塚古墳学習とりまとめと話題提供

おゆみ野歴史愛好会で話題提供させていただく機会を得て、以前から気になっていた千葉市人形塚古墳出土地割線の学習を期間限定の短期集中で実施しました。学習はとても稔り豊かであったと感じましたが、それは次のような好条件に恵まれたためです。

1 未公表発掘空中写真の利用

千葉県教育委員会から未公表発掘空中写真多数を閲覧させていただくという素晴らしい許可をいただき、3Dモデル作成に活用することができました。

2 沼澤論文をベースにした学習

この古墳に関する詳しい論文(沼澤豊著「千葉市人形塚古墳のいわゆる地割線について」(千葉県教育振興財団文化財センター 研究連絡誌、 2008)をベースに学習を深めることができました。

3 和田晴吾著「古墳と埴輪」(岩波新書)の学習

和田晴吾著「古墳と埴輪」(岩波新書)が発刊となり、古墳に関する基礎知識を入手整理することができました。

おゆみ野歴史愛好会の皆様には、私の話題提供を面白がっていただいたと思います。


千葉市人形塚古墳地割線の意味解明にチャレンジする(1ページ目)

千葉市人形塚古墳地割線の意味解明にチャレンジする

第3位 ChatGPT活用の内部化

趣味活動全ての領域でChatGPT活用が進んでいます。次のような項目で役立っています。

1 Pythonスクリプト作成

BlenderPythonスクリプト作成、Excel操作Pythonスクリプト作成、Windowsエクスプローラー操作Pythonスクリプト作成、自作アプリPythonスクリプト作成などでChatGPT支援が役立っています。

2 postgreSQLクエリ作成

データベースソフトpostgreSQLの複雑なクエリ作成でChatGPT支援が役立っています。

3 QGIS、Illustratorなどのソフト利用法

QGISやIllustratorなどのソフトの専門的詳細な利用方法について、ChatGPTから詳しい解説を入手し役立てています。

4 テクニカルターム作成

考古・技術などで、自分が限定した領域の概念を新しい言葉(テクニカルターム、用語)で表現する場合、ChatGPTに5つ提案してもらい、それを参考に新テクニカルタームを造語しています。新テクニカルタームを造語することによって、分析作業が容易になり、飛躍することを何度も体験しています。

5 多量データの要約

6 画像の説明

7 OCR

ChatGPTにファイル入力し、ファイルで結果をもらうことが増えてきていて、とても便利です。ChatGPTは私の趣味活動を加速するエンジンとなっています。

第4位 等高線から地形3Dモデル作成技術、標高点から地形3Dモデル作成技術

QGIS(GRASSプラグイン、v.surf.rstツール)を使って等高線資料から地形3Dモデルを作成する技術、多数標高点資料から地形3Dモデルを作成する技術を得たことは自分にとって特筆すべきことです。紙資料としてしか残っていない過去の地形を3Dモデルとして復元できることは、趣味活動における一種の快楽です。


等高線資料から作成した人形塚古墳3Dモデル

第5位 発掘された日本列島2024観覧

千葉県立中央博物館で開催された発掘された日本列島2024を観覧しました。自分の縄文学習にとって示唆に富む遺物展示が多く、とても参考になりました。


発掘された日本列島2024会場

第6位 谷口康浩著「土偶と石棒」学習

谷口康浩著「土偶と石棒」学習は自分の縄文学習をとても刺激しています。自分の問題意識がこの図書に解説されている場合が多いです。事情により学習中断していますが、再開させたいとおもいます。


谷口康浩著「土偶と石棒」

第7位 加曽利貝塚博物館令和5年度企画展「あれもEこれもE加曽利E式土器-外房地域編-」観覧

加曽利貝塚博物館令和5年度企画展「あれもEこれもE加曽利E式土器-外房地域編-」を観覧して、加曽利E式土器の3Dモデルを多数作成して、楽しみました。


展示会場

第8位 東京国立博物館特別展「はにわ」観覧

東京国立博物館特別展「はにわ」を観覧して、埴輪多数の3Dモデルを作成して、楽しみました。


展示埴輪

第9位 伊那・飯田地域博物館の観覧

伊那市創造館、飯田市美術博物館、飯田市考古博物館、駒ケ根市博物館で展示されている考古遺物等を観覧して、展示物3Dモデルを多数作成して楽しみました。

第10位 ブログ「花見川流域を歩く」ページビューが100万を通過

ブログ「花見川流域を歩く」ページビューが100万を通過しました。ブログ開設から13年半の時間が経っています。内外の多くの皆様にこのブログを見ていただいて、感謝します。趣味活動の励みになる出来事です。

番外1 空中写真の3Dモデル作成

空中写真の3Dモデル作成を楽しみました。それも2枚の空中写真とか数枚の空中写真です。実用にはなりませんが、3Dモデルになること自体が楽しい活動です。


3枚の空中写真から作成した人形塚古墳3Dモデル(同じ写真を2枚合計6枚にしてフォトグラメトリで3Dモデルを作成した例)

番外2 考古学切手収集

考古学切手収集を地道に楽しんでいます。


挂甲の武人切手 修理前と修理後

2 「2024年のささやかな夢リスト」の実現状況

2024.01.15記事「ブログ開設13周年通過にあたって」で書いた「2024年のささやかな夢リスト」の実現状況をチェックします。

◎ 夢を大いに実現した

〇 夢の部分を実現した

△ 夢が実現する方向に向かった

× 夢の実現は持ち越された

1 有吉北貝塚北斜面貝層3Dデータベース作成作業の進捗を図る ◎

2 縄文土器学習を実用レベルに到達させる △

3 大膳野南貝塚学習を発展させる ×

4 Blender造形技術の基礎を身につける 〇

5 QGIS等の基礎技術を身につける 〇

6 考古学切手収集等を楽しむ 〇

3 2024年活動の特徴

2024年趣味活動の特徴として次の2点を感じていますので、メモしておきます。

3-1 AI技術の内部化

昨年からかすかに実感しだし、今年は確信をもって実感したことにAI技術(具体的にはChatGPT)が自分の知的能力を増強し、知的能力年齢延命に寄与していることです。ChatGPTで学習が加速しています。貪欲にAI技術を内部化したいと思います。もしかしたら精神的若返りとか、肉体的老化速度低下も期待できるかもしれません。

3-2 SNSとの距離感

よく表現できませんが、趣味活動を本当に自分のものにするには、SNSとの距離感について自分独自の考えが必要であることを実感しています。具体例でいうと、「こういう記事・情報発信すると、いいねが増える、記事閲覧が増える」ことが体験的によくわかってきています。そして、いいねや閲覧増大を目的に記事を書くことと、自分が本当に学習したいことの間に微妙な乖離が生まれます。この乖離が大きくなると、趣味活動が本末転倒になってしまいます。SNSとの適切な距離感を自分独自に確立することが大切です。


皆様、良いお年をお迎えください。



2024年280記事のサムネール(この記事を除く)

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2015.12.31記事「2015年をふりかえる
2014.12.31記事「1年をふりかえる

2023年12月31日日曜日

2023年の趣味活動をふりかえる

 Looking back on my hobby activities in 2023


New Year's Eve 2023 has arrived.

2023 is the year when the coronavirus pandemic ends. At the same time, it was also the year that generative AI began to penetrate the world. I look back on how wonderful it was to be able to live and experience 2023, such a world-changing year.


2023年の大晦日を迎えました。

2023年はコロナウィルスパンデミックが終焉を迎えた年です。同時に生成AIが世界に浸透し始めた年でもあります。このような世界的画期の年2023年を生きて体験できたことは素晴らしいことだったとふりかえっています。

このような画期という特殊状況の中で、その特性を活かして趣味活動を大いに楽しみ、発展させることができました。

対面でお会いし、ご指導やご厚情をいただいた皆様、Blog、Twitter、Facebook、YouTube、Sketchfabなどwebでお会いし、いいね・コメント・情報・アドバイス・ご指摘などをいただいた内外皆様に心から感謝申し上げます。2023年の1年間まことにありがとうございました。

この記事では、2023年趣味活動で特段に楽しかった事柄を思い出して、無理矢理ベストテンとしてまとめてみました。また年初にメモした「2023年のささやかな夢リスト」の実現状況を検証してみました。

1 2023年趣味活動で楽しかった事柄ベストテン

第1位 有吉北貝塚北斜面貝層構造の見える化プロジェクト着手

数年前から継続して進めてきている有吉北貝塚学習が高じて、北斜面貝層の貝層構造・遺物3D分布構造を発掘原票から情報を得て分析し、貝層構造を見える化するプロジェクトに着手しました。

2023年は千葉県教育委員会の許可を得て、A4遺物台帳4600ページ、A2遺物分布図450枚をスキャンし、データベース化作業に着手しました。2025年には65000遺物の3D空間分布が明らかになり、貝層と遺物の空間構造分析をまとめる予定です。


遺物の3D空間分布密度のテスト表示風景(谷頭部のみ)

…………………

後期高齢者の自分でも大多喜町の森宮分室まで出かけて、作業できるようになったというパンデミック終焉を喜ぶことができました。

データベース化作業では、ChatGPTによるPythonスクリプト生成が各所で有効活用できて、作業効率が飛躍的に向上しています。

第2位 ChatGPTによるPythonスクリプト生成

Pythonを本格学習しようとしていた矢先、ChatGPTでPythonスクリプト生成ができることを知りました。結果Python基礎学習は見事に中断して、ChatGPTによるPython本格活用が一挙に実現しました。例えば、BlenderPythonスクリプト生成では、CUBEを膨大な数の3D座標に一挙に生成して貼り付けるなどが一瞬のうちにできるようになりました。


はじめてChatGPT生成BlenderPythonスクリプトで作画した時の画面

…………………

ChatGPTによるPythonスクリプト生成は、自分に大きな衝撃を与えました。生成AIを利用できる世界に自分がいるということがにわかに信じられません。自分が未来に迷い込んでしまったという感情すら生まれます。迷い込んだ未来世界を十分に楽しんで、未来世界はこうだったと、いつか、だれかに、話したいと思います。

第3位 加曽利貝塚博物館令和4年度企画展「あれもEこれもE加曽利E式土器-内房地域編-」の観覧

加曽利貝塚博物館令和4年度企画展「あれもEこれもE加曽利E式土器-内房地域編-」を観覧し、加曽利E式土器学習を進めました。


「あれもE...」展の様子

第4位 「遺物から見える地域文化の発達」特別展の観覧

千葉市埋蔵文化財調査センターで開催された令和4年度特別展「遺物から見える地域文化の発達 縄文時代前期後葉~末葉」を観覧しました。普段体系的に見ることができない貴重な土器等遺物をじっくり観覧でき幸福感が生まれました。


鉢ヶ谷遺跡出土土偶

第5位 縄文土器塗色版3Dモデルの作成

フォトグラメトリーソフト3DF Zephyr Liteと3DモデルソフトBlenderを連携させることによって、縄文土器3Dモデルの表面に自由な塗色が可能となります。この技術を使って、加曽利E式土器の表面を塗色して遊びました。


塗色版3Dモデル画像

第6位 小学校における花見川学習支援

千葉市立Ⅿ小学校で花見川学習をゲストティーチャーとして支援しました。花見川の役割とか歴史とかについて子どもたちの理解の一助になったと思います。また、自分自身が花見川学習を深めるキッカケにもなりました。


学習で使ったPowerpointの1画面

第7位 おゆみ野歴史愛好会における話題提供

おゆみ野歴史愛好会で大膳野南貝塚に関する話題提供をしました。会の皆様と楽しく、活発な学習交流時間を共有することができました。


話題提供で使ったPowerpoint画面

第8位 干渉色遊び

地図アート研究所やまだこーじさん発明干渉色セットを使って、干渉色をBlenderで生成するBlenderPythonスクリプトをChatGPT支援で作成し、遊びました。


有吉北貝塚北斜面貝層ガリー侵食基底面地形へ干渉色を適用した様子

第9位 ポンペイ遺跡観覧

老夫婦で2度目のイタリア旅行をしました。その中でポンペイ遺跡を観覧しました。百聞は一見にしかずのたとえどおり、収穫の多い旅行となりました。


ポンペイ遺跡

…………………

旅行(旅行社によるツァー)中参加者ほぼ全員が風邪症状となりました。高熱で旅行を一時中断された方もいます。さいわいわれわれ老夫婦は軽い症状ですみました。帰国直後、親しくなった同行者からメールが来て、検査したところ、夫婦ともにコロナ感染していたとのことでした。われわれ老夫婦もコロナ感染していた可能性が濃厚です。コロナに感染しても死亡することなく海外旅行ができる時代になったことを実感しました。

第10位 考古学切手収集

考古学切手収集を楽しみました。


黄金のマスク(フランス、2022年、ツタンカーメン王墓発掘100周年)

2 「2023年のささやかな夢リスト」の実現状況

2023.01.15記事「ブログ開設12周年通過にあたって」でメモした「2023年のささやかな夢リスト」の実現状況を検証します。

2-1 有吉北貝塚北斜面貝層の3D分析学習を深める

→年当初に想定した以上にスケールの大きい学習に発展しました。夢は実現しつつあります。

2-2 趣味活動のフィールド「花見川流域」への回帰を探る

→趣味活動の原点である花見川流域に自分の意識を一時振り向けることはできました。

2-3 楽しい「風景、切手、地形」などの「趣味活動の中の趣味」を発展させる

→夢実現はまだ道半ばです。

2-4 3D技術の高度な習得を目指す

→ChatGPT登場により、状況が変わりました。夢の実現、つまり3D技術向上が加速しています。

3 2024年の活動

上記1と2の2023年ふりかえりを踏まえて、2024年の趣味活動を年始にお屠蘇をなめながらじっくり考えることにします。そしてその結果を2024年1月15日記事「ブログ13周年通過記念記事」(予定)でまとめ、2024年1年間の活動指針にします。


皆様、良いお年をお迎えください。


2023年225記事(この記事を除く)のサムネール

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2022.12.31記事「2022年の趣味活動をふりかえる

2021.12.31記事「2021年の趣味活動をふりかえる

2020.12.31記事「2020年の趣味活動をふりかえる

2019.12.31記事「2019年の趣味活動をふりかえる

2018.12.31記事「2018年の趣味活動をふりかえる

2017.12.31記事「2017年の趣味活動をふりかえる

2016.12.31記事「2016年の趣味活動をふりかえる

2015.12.31記事「2015年をふりかえる

2014.12.31記事「1年をふりかえる

2013.12.31記事「大晦日の夜に1年をふりかえる




2022年12月31日土曜日

2022年の趣味活動をふりかえる

 Looking back on 2022 hobby activities


Despite the pandemic, I was able to maintain and develop my hobby activities in 2022 and enjoyed it a lot.

I would like to express my sincere gratitude to all the people inside and outside of Japan who I met face-to-face and on Blog, Twitter, Facebook, YouTube, Sketchfab, etc. I have summarized the activities in 2022.


2022年の大晦日となりました。

コロナウィルスパンデミックも3年目を過ぎ、ようやく出口が見えてきました。コロナワクチン接種が5回におよぶとは考えてもみなかったことです。コロナ感染もなく、いわんや重症化、死亡という最悪事態もなくこの1年を過ごせたことは自分の人生の中でラッキーだったと考えたいと思います。

こうした状況の中で、趣味活動はこの1年間皆様のおかげで大いに楽しみ、発展させることができました。

対面でお会いし、ご指導やご厚情をいただいた皆さま、Blog、Twitter、Facebook、YouTube、Sketchfabなどwebでお会いし、いいね・コメント・情報・アドバイス・ご指摘などをいただいた内外皆様に心から感謝申し上げます。2022年の1年間まことにありがとうございました。

この記事では2022年趣味活動で特段に印象に残った活動を反芻して楽しむことにします。

同時に年初に作成した「2022年のささやかな夢リスト」の実現状況をチェックしたいと思います。

1 2022年趣味活動で楽しかった出来事

1-1 やまだこーじさん提供干渉色変換ツールで遊ぶ

年初からやまだこーじさん提供の干渉色変換ツールを風景写真、考古遺物3Dモデルなどに適用して楽しむとともに、その分析有用性について検討しました。干渉色変換ツールは色塗りツールとして判りずらい画像を明瞭な色で可視化できるとても有用なツールです。


干渉色変換の例

1-2 千葉達朗先生から赤色立体画像作成方法を直接ご指導していただく

千葉達朗先生が発明された赤色立体画像の作成方法を先生からzoomで直接ご指導していただきました。幸運です。千葉達朗先生に感謝します。おかげで考古遺物3Dモデルの表現方法のレパートリーが増えました。同時にPhotoshop機能についての理解を深めることができました。


赤色立体画像の例

1-3 「優品展」展示遺物の3Dモデル作成を楽しむ

千葉市立郷土博物館と千葉市埋蔵文化財調査センターで開催された「千葉市出土考古資料優品展」の展示遺物多数について3Dモデルを作成して学習し、楽しみました。

人面付土版(千葉市内野第1遺跡)

1-4 「あれもE…」企画展展示土器の3Dモデル作成を楽しむ

加曽利貝塚博物館令和3年度企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 千葉市編2 -加曽利EⅣ式土器とその末裔たち-」で展示された土器多数について3Dモデルを作成して分析・学習を深め、楽しみました。

加曽利EⅤ式深鉢(No.39)(千葉市六通貝塚) 観察記録3Dモデル

1-5 「人面・土偶装飾付土器」企画展展示土器の3Dモデル作成を楽しむ

山梨県立考古博物館令和4年度春季企画展「心を描く縄文人 -人面・土偶装飾付土器の世界-」で展示された土器多数について3Dモデルを作成し、学習を深め、楽しみました。いつも見慣れた加曽利E式土器とうってかわり、自分にとっては異形・異様な土器群であり、強い刺激を満喫しました。

出産文土器複製(北杜市津金御所前遺跡) 観察記録3Dモデル

1-6 土器や遺構の実測図から3Dモデル作成を楽しむ(Blender習熟に熱中)

実測図から3Dモデルをつくりたいという欲がつのり、無謀にもその活動に3ヵ月ほど熱中しました。活動実態はBlender操作技術の習熟活動そのものです。計画してそうなったのではありませんが、このBlender操作習熟があったため、結果として次の有吉北貝塚北斜面貝層のBlender3D空間分析が可能となりました。

屋外漆喰炉基底微地形・出土遺物(千葉市大膳野南貝塚)3Dモデル

1-7 有吉北貝塚北斜面貝層の3D空間における土器分布分析を楽しむ(Blender熱中)

最初は無謀であり、途中挫折が予感された膨大な作業、つまり700点以上の土器破片オブジェクト作成・3D空間プロット作業が根気よく取組む中で完遂できました。これをキッカケにして次々と膨大作業を実施しました。遺物の3Dモデルではなく、土器分布の3Dモデル作成という分析作業にBlenderを使ったことは自分にとって画期的な出来事です。

有吉北貝塚北斜面貝層 加曽利EⅡ式土器(第10・11群土器)の3D分布モデル

1-8 おゆみ野歴史愛好会における話題提供交流を楽しむ

おゆみ野歴史愛好会で自分の趣味活動について話し会員皆様と交流しました。お互いに大いに学習刺激を受けました。

1-9 千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人さんから直接ご指導を賜る

千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人さんから有吉北貝塚北斜面貝層学習について直接ご指導を賜りました。今後の学習活動を進める上で貴重なアドバイスをいただくとともに、発掘調査報告書の土器編年分類が全く新たに更改されているなど最新情報をいただき、共同して今後の作業を進めることになりました。西野雅人さんに感謝します。この取組で考古学習におけいるBlender3D技術活用が一段と進めることができそうです。

2 「2022年のささやかな夢リスト」の実現状況をチェック

2022.01.15記事「ブログ開設11周年通過にあたって」でメモした「2022年のささやかな夢リスト」の実現状況をチェックしたいと思います。

◎ 夢を大いに実現した

〇 夢の部分を実現した

△ 夢が実現する方向に向かった

× 夢の実現は持ち越された

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2-1 縄文社会消長分析学習の継続深化

2-1-1 有吉北貝塚学習の継続発展→◎

2-1-2 祭祀に関わる遺物の観察→×

2-2 展示施設の展示物3Dモデル観察の継続→◎

2-3 観察分析技術の向上

・3Dモデル作成・操作・表現技術の向上→〇

・GIS技術、DB技術の向上→△

・著作物表現技術の向上→〇

・webメディアの操作技術→△

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夢の実現という観点でふりかえると有吉北貝塚の継続発展が◎となり、今後さらに発展できる可能性が生まれてきたので、うれしい1年であったことになります。

3 趣味活動の味の付け方

2022年活動における成果の一つに、自分の趣味活動におけるコアコンピタンスは考古学習における3D技術の積極活用であることに気が付いたことです。趣味活動における味付けは3D技術で行い、その技術レベルはすぐには真似できない程度のハイレベルにもっていきたいと意識しだしました。

4 花見川に関する取組み

2022年12月に花見川に関するある取組の機会に直面しました。私の活動は元来花見川がフィールドですから、この新たな機会を利用して花見川回帰のキッカケにしようと思います。

5 2023年の活動

上記1~4の2022年ふりかえりを踏まえて、2023年の活動を年始にじっくり考え、2023年1月15日記事「ブログ12周年通過記念記事」(予定)でまとめることにします。


皆様、良いお年をお迎えください。


2022年全237記事(この記事を除く)のサムネイル

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2021.12.31記事「2021年の趣味活動をふりかえる

2020.12.31記事「2020年の趣味活動をふりかえる

2019.12.31記事「2019年の趣味活動をふりかえる

2018.12.31記事「2018年の趣味活動をふりかえる

2017.12.31記事「2017年の趣味活動をふりかえる

2016.12.31記事「2016年の趣味活動をふりかえる

2015.12.31記事「2015年をふりかえる

2014.12.31記事「1年をふりかえる

2013.12.31記事「大晦日の夜に1年をふりかえる



2019年12月31日火曜日

2019年の趣味活動をふりかえる

2019年の大晦日となりました。
多くの皆様のおかでげこの1年間も趣味活動を大いに発展させ楽しむことができました。
心からお礼申し上げます。
この記事では2019年の趣味活動で印象に残った多くの事柄の中から、特別に大切な事柄に的を絞ってふりかえってみます。

1 縄文土器学習の開始
2018年までの活動で縄文土器学習の必要性について痛感していました。そうした中で、自分から見ると偶然ですが、加曽利貝塚博物館の企画展(「あれもE これもE -加曽利E式土器(千葉市内編)-」)と関連連続講演会に遭遇して効率的でかつ勢いのある学習をスタートできました。

平成30年度企画展
企画展には何度も足を運び加曽利E式土器の学習に熱中しました。
令和元年度の企画展「あれもEこれもE-加曽利E式土器(印旛地域編)」(2019.11.16~2020.3.1)も同じ加曽利E式土器をテーマとしていて、現在その学習を深めつつあります。

令和元年度企画展
加曽利貝塚博物館には特別な土器閲覧など様々なことでお世話になりました。感謝申し上げます。

2 縄文土器の3Dモデル作成
3DF Zephyr Liteというソフトを入手して、展示縄文土器を多視点周回撮影して3Dモデルを作成しだしました。
展示会場で土器の様々な要素をじっくり観察することは事実上不可能です。しかし、3Dモデルにすれば2時間でも3時間でも自分が満足できるまで土器をいじくりまわして観察することができます。

最初に作成した3Dモデル

3Dモデルから作成した展開写真
3Dモデル作成活動は縄文土器学習の強力な推進力となりました。
さらに作成した3Dモデルを次のように整理するイメージが生まれ、学習の目標が明確になりました。

縄文土器の私設3D展示場イメージ
このように土器を整理する活動プロセスの中で、自分の縄文土器に対する興味を深めてゆきます。

3 近隣及び遠方の縄文土器展示館の訪問
千葉市、八千代市、船橋市、市川市などの近隣博物館等だけでなく、下総地域の多くの展示館を訪れ、多くの3Dモデルを作成しました。
8月だけでも次の展示館等を訪問して3Dモデル撮影をしました。
20190804 松戸市立博物館
20190805 四街道市第二庁舎ロビー
20190807 柏市郷土資料展示室
20190809 印西市立印旛歴史民俗資料館
20190809 印西市立木下交流の杜歴史資料センター
20190814 我孫子市湖北郷土資料室
20190814 流山市立博物館企画展「流山のお宝発見」
20190820 白井市郷土資料館
20190820 習志野市教育委員会
20190820 我孫子市教育委員会1階ロビー
20190823 鎌ヶ谷市郷土資料館
20190826 千葉市あすみが丘プラザ展示室
また、千葉県出土土器との比較などの向学のために、長野県(茅野市、諏訪市、伊那市、飯田市)の展示館の縄文土器等を観覧し多数の3Dモデルを作成しました。
茅野市尖石縄文考古館では土偶の観察も行い、自分なりの解釈を行いました。

土偶仮面の女神の自分なりの解釈
縄文土器や土偶等の3Dモデル作成は300点を超えました。

作成公開した全3Dモデル(303点)のサムネール

4 趣味活動の加速要素
今年は趣味活動を加速することができましたが、その要因をいくつか列挙します。
4-1 Twitter、Facebook等による交流
Twitter及びFacebookを通じて趣味活動(ブログ活動)を情報発信し、多くの方々と交流しました。この交流のなかでいろいろな刺激を受け、自分の学習を加速することができました。Twitter及びFacebookでお会いした皆様に感謝申し上げます。
なお、自分が好きだったGoogle+が廃止となり、残念でした。
同時に3Dモデルの国際交流サイトであるSketchfabでの交流が始まりました。偶然のいたずらとは思いますが、有名な海外考古博物館からlikeをもらったことがあり、その時は子供のように喜びました。

4-2 基本図書の入手
日本先史土器図譜、日本土器事典、縄文土器大観、総覧縄文土器などの基本図書を入手していつでもページをめくれるようにしたことにより、学習の効率化を図ることができました。縄文土器大観(全4冊)はweb古書店では見つけることができないため、ヤフオクにまで手を染めてやっと入手しました。

4-3 デスクトップパソコンの更新
デスクトップパソコンを更新して高速作業が可能となり、3Dモデル作成等にかかる時間が大幅に減少しました。
・raytrekZQ4-i9
・Core i9-9900k
・NVIDIA Quadro P4000 8GB(DisplayPort×4)
・32GB DDR4 SDRAM
・Crucial 1TB SSD
・3TB HDD
縦長モニターも導入して多数ファイルを飛び飛び指定するときなど、縦方向にカーソルを移動して操作し、超効率環境をつくりました。

新パソコンとモニターの様子

5 参考 学習しかかり項目
2019年の大晦日を迎え、次の学習項目がしかかって継続していますので、記録してきます。
・「史跡加曽利貝塚総括報告書」の本格学習
千葉市教育委員会から報告書電子ファイルを提供していただきましたので、報告書を自分好みに再編集して学習を進めることにします。
・加曽利貝塚博物館E式土器企画展展示土器の3Dモデル作成
E式土器企画展展示土器は全て3Dモデルを作成することにします。すでに写真撮影は7割方済んでいます。
・加曽利貝塚博物館の撮影許可による土器の3Dモデル作成と分析
称名寺式土器と異形台付土器(2点)の特別撮影許可をいただき撮影が済みました。この3点の土器の3Dモデルを分析して、自分なりの新たな知見を得ることにします。
・3Dモデルを使った展開写真の作成
3Dモデルを使って効率的に展開写真を作る技術的方法を獲得することにします。

6 2019年のブログ記事
2019年のブログ花見川流域を歩くの総記事数はこの記事を除いて346記事となりました。
2019年の全ブログ記事(本編)のサムネール この記事を除いて346編

7 感想
2019年は縄文時代学習の手始めとしての縄文土器学習を思いのほか加速・充実させることができました。
2020年は2019年より一層その希少さが増す人生残時間を有効活用して楽しむべく、趣味活動を発展させたいと思います。

皆様、よいお年をお迎えください。

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2018.12.31記事「2018年の趣味活動をふりかえる
2017.12.31記事「2017年の趣味活動をふりかえる
2016.12.31記事「2016年の趣味活動をふりかえる
2015.12.31記事「2015年をふりかえる
2014.12.31記事「1年をふりかえる
2013.12.31記事「大晦日の夜に1年をふりかえる

2018年12月31日月曜日

2018年の趣味活動をふりかえる

2018年の大晦日となりました。

多くの皆様のおかでげこの1年間も趣味活動を大いに発展させ楽しむことができました。

心からお礼申し上げます。

この記事では2018年の趣味活動で印象に残ったことをふりかえってみます。

1 大膳野南貝塚学習のとりまとめ
2016年12月からスタートした大膳野南貝塚学習をとりまとめ、7月につたないペーパー(学習記録)にしました。

とりまとめページ例(全62ページ)
 大膳野南貝塚学習中間とりまとめ
専門基礎知識ゼロで右も左もわからない素人が考古歴史学習に取り組むという無謀な試みを始めて数年たち、その学習で生まれた面白さを自分なりに体系的に整理したものです。
ラッキーなことに千葉県貝塚研究最先端者である西野雅人先生に講評していただき、次のようなことに気が付くことができました。
ア 自分の学習がいかに井の中の蛙であるかという身の程に気が付くことができたこと。
イ 大膳野南貝塚で取り組んだテーマの多くは周辺の多くの遺跡の情報を総合して判断すべきであり、大膳野南貝塚だけの情報で結論を出すべきではないこと。
ウ 漆喰貝層有無別竪穴住居の違いはそれがどのような社会状況(機能・活動等)に対応しているかという視点から検討すべきであり、生業を異にする集団の違いとはみられないこと。
西野雅人先生に感謝します。
この学習体験によりますます縄文時代学習に興味が深まり、村田川河口付近や千葉県の縄文時代遺跡学習が趣味活動のメインになりました。
なおこの学習のなかで発掘報告書に記載されている土坑情報をFile Makerでデータベース化し、さらにQGISでプロットできるようにしました。これにより無味乾燥に見えるデータからワクワクドキドキする情報を引き出すことに成功し、学習技術上自分にとって特筆すべきことになりました。

2 西根遺跡出土木製品の現物観察とその考察まとめ
2017年6月に千葉県教育委員会の許可を得て印西市西根遺跡出土木製品の現物観察と写真資料閲覧が実現しましたが、その結果を8月にペーパー(観察・考察記録)としてまとめました。

とりまとめページ例
縄文後期イナウ似木製品の意匠と解釈

3 私家版千葉県遺跡DBの作成
WEBサイト「ふさの国文化財ナビゲーション」(千葉県教育委員会)からダウンロードした遺跡情報ファイル(20130レコード)を整形して項目別検索(フィールド別検索)が可能なファイルにするとともに位置情報と他の情報を加えて個人版遺跡DBを作成しました。このDBを私家版千葉県遺跡DBとします。
以前同じ趣旨のDBを作成したことがありますが、今回作成したDBでは位置が公表されている全遺跡(20028レコード)を完全網羅してGISにプロットできるようにしました。
このDBから千葉県全遺跡を対象にして種別、時代別等の分布図を作成して地図帳づくりを進めています。この地図帳はおそらく類例がなく、千葉県考古学習をする上での基礎資料として意義があるものと考えます。

私家版千葉県遺跡DB File Maker画面

4 超興味テーマ「地名「千葉」縄文語起源説」との遭遇
西根遺跡イナウ似木製品の学習のなかで偶然梅原猛の地名「千葉」縄文語起源仮説を知りました。「イナウ似木製品学習」、「村田川河口付近縄文後期学習」、「地名縄文語起源」という自分の興味を結びつける仮説であり強い魅力を感じます。この仮説学習にとりくめば縄文から弥生に移行する様子の学習を深めることにもなります。次年以降チャンスが生れれば集中学習に取り組みたいと考えています。
サイト 地名「千葉」は縄文語起源 梅原猛仮説

5 参考 2018年のブログ記事サムネール一覧
花見川流域を歩く 2018年記事サムネール一覧

6 感想
2018年は自分流縄文時代学習が進展し、同時に「身の程」を理解できた年でもありとても充実した年になりました。
2019年は毎年その希少さが増す人生残時間を有効活用すべくさらに趣味活動を加速したいと思います。

皆様、よいお年をお迎えください。

2017年12月31日日曜日

2017年の趣味活動をふりかえる

2017年の大晦日となりました。

多くの皆様のおかげでこの1年間も趣味活動を大いに進展できました。

心からお礼申し上げます。

この記事では2017年の活動で印象に残ったことをふりかえってみます。

1 大膳野南貝塚発掘調査報告書の学習開始
2016.12.23記事「縄文時代遺跡 大膳野南貝塚の学習を開始」から大膳野南貝塚の学習をスタートしました。
縄文時代学習をいつか本格的にしたいと希望していたのですが、その魅力(魔力)の大きさに無意識的にすくんでしまい、ついつい気軽で手ごろなテーマに終始してきていました。
しかしとうとう本腰をいれて縄文時代学習に突入したのが2016.12.23ということになります。
学習対象遺跡を大膳野南貝塚に選んだ理由は千葉県貝塚研究の先鋭第一人者である西野雅人先生にアドバイスをもとめて、その結果によるものです。

学習をはじめて、大膳野南貝塚は次の特質により初心者のための学習対象として好適であると実感しています。
・出土遺構、遺物が豊富で興味深い
・貝塚全体が発掘されていて貝塚像、集落像が捉えられる
・最近発掘された遺跡であり調査精度や分析の質が高い
・詳細情報が刊行されていて学習に利用できる
・全情報量が数冊以内におさまっていて個人で全てを分析する量として適当である。

大膳野南貝塚周辺の地形を知るために旧版地図を入手したり、あるいは千葉県の貝塚について学習したりと最初はウォーミングアップばかりでしたが、そのうち学習が進みだし、旧石器時代、早期後半(炉穴、陥し穴)、前期後葉集落(竪穴住居、土坑)について自分なりの学習を5月まで行いました。
その後中断して、12月から後期集落の学習を再開し現在に至っています。
1月から後期集落の学習を本格的に行う予定です。

大膳野南貝塚発掘調査報告書

2 大膳野南貝塚学習へのQGIS導入
大膳野南貝塚学習ではGISソフトとして高機能であるQGISを導入しました。
このおかげで効率的なデータ空間分析が可能となり、自分自身の学習意欲も増進しています。
またQGISがソフト側から使ってくる表示色が自分にとって好ましい色が多く、そうした些末なことも心理的に学習を促進しています。
さらに、QGIS、Google earth pro、Google earth proに棒グラフを描くソフト(GE-Graph)などを総合的に連携して活用できるようになりました。

QGIS画面の例

3 西根遺跡出土遺物・写真の閲覧
西根遺跡出土「杭」がイナウであるという予感を払拭できないため、千葉県教育委員会の手続きを経て「杭」現物の閲覧を行いました。ついでに加曽利B式土器等の遺物や奈良平安時代遺物の閲覧も行いました。
案の定「杭」はイナウであるとの仮説を強く持つことができました。
現物閲覧では限られた観察しかできませんので、追加で未公表写真の閲覧を行い、さらにイナウであるとの確信を深めることができました。
縄文時代遺物としてのイナウあるいは石器でつくられたイナウは、本邦はじめての発見であるという意義があります。

参考 西根遺跡出土木製品の検討図 1
2017.10.05記事「西根遺跡出土「杭」はイナウ 小孔を開けた工具」による

参考 西根遺跡出土木製品の検討図 2
2017.10.05記事「西根遺跡出土「杭」はイナウ 小孔を開けた工具」による

4 西根遺跡に関する講演
西根遺跡学習を深め、縄文時代出土物(大量の破壊された加曽利B式土器等)は堅果類増産にかかわる祭祀遺跡であり、その後近世までその空間が聖地であったことを突き止めました。
この学習結果を2017年9月24日に印西地域史研究会で「祈りの空間 戸神川谷津の隠された秘密にせまる -西根遺跡 縄文~近世の自分流学習-」(講演レジメpdf)と題して講演させていただきました。
講演準備活動の中で学習を大いに加速することができました。

「祈りの空間 戸神川谷津の隠された秘密にせまる -西根遺跡 縄文~近世の自分流学習-」(講演レジメpdfの最初頁/4頁)

5 鳴神山遺跡に関する講演
奈良平安時代の鳴神山遺跡について学習を深めているうちに、瓢箪から駒みたいたな感じで「鳴神山遺跡=大結馬牧」仮説が生まれました。
この学習結果を2017年11月12日に印西地域史研究会で「奈良・平安期に開発した印西の船穂郷(戸神・船尾)の謎 ~大結馬牧の姿が見えてきた~」(講演レジメpdf)と題して講演させていただきました。
講演準備活動の中で学習を大いに加速することができました。

「奈良・平安期に開発した印西の船穂郷(戸神・船尾)の謎 ~大結馬牧の姿が見えてきた~」(講演レジメpdfの最初頁/6頁)

6 ファミリーブログ
ブログ花見川流域を歩く番外編で技術的興味を、ブログ花見川流域を歩く自然・風景編で散歩について、ブログ世界の風景を楽しむで世界の風景をそれぞれ情報発信して自分の趣味活動の幅を広げることができました。また夏までブログ学習幸福否定で趣味活動におけるグズ克服の取り組みについて情報発信しました。
さらに12月末にブログ芋づる式読書のメモを開設するとともに、全てのブログを埋め込んだサイト考古と風景の楽しみを開設しました。

サイト考古と風景の楽しみホーム画面

7 感想
2017年は縄文時代学習にはじめて本格的に取り組んだ記念すべき年になりました。
同時に学習がなにか本格的になり出した年でもありました。
また年末にかけて読書(文献学習)の大切さを意識し出しました。
この2017年活動を踏まえてより充実した趣味活動を2018年に行いたいと思います。
2018年の活動計画は2018年1月15日(ブログ花見川流域を歩く開設7周年記念日)記事に掲載する予定です。

皆様、よいお年をお迎えください。

2016年12月31日土曜日

2016年の趣味活動をふりかえる

2016年の大晦日となりました。

皆様のおかげで1年間趣味活動を進展できました。

お礼申し上げます。

この記事では2016年の年間活動をふりかえってみます。

1 古代遺跡学習

8世紀9世紀に大発展して、10世紀初頭には完全に衰退した下総台地開発集落のうち次の遺跡について学習しました。

鳴神山遺跡
船尾白幡遺跡及び西根遺跡(古代)
上谷遺跡

これらの遺跡学習では発掘調査報告書を「読んだ」だけでは理解できない情報を、GIS分析を導入することによって空間的に展開して、理解を深めることができるように工夫しました。

その結果ますます興味が深まり、いろいろな問題意識も派生しました。

上谷遺跡では情報を遺構別にGIS展開分析するだけなく、1つの遺構内の個別遺物情報をミクロにGIS展開して分析し、自分の興味範囲を遺構の覆土層区分にまで広げることができました。

単に遺跡の概要を知るだけでなく、発掘調査報告書から情報を最大限汲みだす方法を確立すべく、現在上谷遺跡の検討真っ最中です。

2 地名学習

千葉県小字データベースをとうとう完成させることができました。

94000のルビ付き小字名を自分個人が一人で電子化してデータベースをつくるなど、最初は夢の夢と考えていました。

最初千葉市の小字リスト電子化が完成したとき、鬼の首を取ったような気分になりました。

しかし、小字リストから原始古代情報を汲みだすことができると判ってから、電子化作業に熱心に取り組み、その後全部で千葉市分作業量の25倍の作業をしたことになります。

アドレスマッチングという技術をつかって小字リストをGISに展開できる方法を知ったので、作業した分だけ有用情報として即活用できるので、千葉県全体の作業に熱が入りました。

小字データベースの試用を兼ねて鏡味完二の「地名型」学習を行い、データベースの使い勝手を改善しました。

同時に小字データベースと遺跡データベース、墨書土器データベースをGIS上で突合せ統合して分析することにより、とても有用な情報を得ることができる可能性を発見しました。

3 ファミリーブログの開設

趣味活動の進展により興味が分化して発展していますので、一つのブログでそのすべてを表現することに窮屈さを覚えました。

そのため、今年3つのブログをブログ「花見川流域を歩く」のファミリーブログとして開設しました。

● 6月 ブログ「学習 幸福否定」の開設
● 9月 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」の開設
● 10月 ブログ「世界の風景を楽しむ」の開設

(● ブログ「花見川流域を歩く 番外編」は2015年4月に開設しています。)

4 6年間のふりかえり

11月から12月にかけて、ブログ活動6年間をふりかえりました。

2016.11.19記事「ブログ花見川流域を歩く 6年間のふりかえり」等参照


5 感想
2016.01.15記事「ブログ開設5周年通過」で2016年の活動構想をメモしました。

そのメモのうち、実施・実現・取り組みをしたものを赤色、未実施・未実現・未取り組みのものを青色で表示します。

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2016年の活動
●古代遺跡学習を継続して、花見川-平戸川筋の古代社会のイメージをより豊かにする。
・鳴神山遺跡学習の完結、西根遺跡・船尾白幡遺跡・上谷遺跡村上込ノ内遺跡の学習
・萱田遺跡群の再学習(遺構のGISプロットによる検討)

●下総国古代社会のイメージをより豊かにする。
・駅路網の再学習
・古代行政域の地図表現(GISプロット)

●千葉県小字データベースを完成させる。

●東海道水運支路仮説をまとめる

技術的にはGIS・データベース技術向上を目指す。またWEBサイトの運営ができるだけのHTML技術を習得する。

活動表現の軸となるべきWEBサイトをつくる。
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1月に構想した活動の7割程度を実施・実現・取り組みしたことになるかと考えます。

活動を進展させることができた1年だったと思います。


皆様 よいお年をお迎えください。

花見川風景