2013年10月25日金曜日

柏井小崖(柏井断層)の縦ずれ量

花見川流域の小崖地形 その45

1 C検討区の位置と浅い谷の名称
この記事では柏井小崖(柏井断層)のC検討区について検討します。

柏井小崖(柏井断層)のC検討区の位置

C検討区では柏井小崖(柏井断層)に平行して浅い谷が走っていて、西側は高津川に東側は芦太川に流れ、中央部分で谷中分水界をなしています。
この浅い谷の名称を次のように仲東谷津・仲西谷津と呼ぶことにします。

浅い谷の名称
この図は南側を向いて描いていますから、右が西、左が東になります。

2 横断図・縦断図の作成
次の図に示す横断線・縦断線を設定して、横断図・縦断図を作成しました。


横断線・縦断線の設定
基図は地形段彩図と旧版1万分の1地形図のオーバーレイ図

横断線・縦断線の位置関係が判る様に、各線分を標準地図にプロットした地図を作成しました。

参考 横断線・縦断線の設定
基図は標準地図(電子国土ポータルによる)

横断図は検討事項を書き込んで次項で表示します。

縦断図は次の通りです。

縦断図
中央の尖った部分は京成線の盛土です。
浅い谷の谷底が明瞭な分水界を形成することなくつながり、その両端は別の河川に流入するという大変珍しい地形となっています。


3 地形模式と柏井断層縦ずれ量
横断図を検討して、次のような地形模式を設定して、そこから柏井断層の縦ずれ量を計測しました。

仲東谷津・仲西谷津付近の地形模式と断層縦ずれ量

横断図による縦ずれ量の計測 1

横断図による縦ずれ量の計測 2

合計9断面で縦ずれ量を計測することができ、その平均は1.1mとなりました。

当初考えていた量よりずっと少ない値です。

参考として縦ずれ量の計測に使った地形ポイントの分布図を掲載します。

地形ポイント分布図


さて、・・・

ここまで検討してきて、違和感を感じるようになりました。

自分が視野狭窄に陥っていると直感できます。

違和感の素を明らかにしたい、より合理的な検討が出来るように視野拡大を図りたい、と思うようになりました。

つづく

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