2015年7月31日金曜日

佐倉市史考古編

最近佐倉市史考古編が出版されていることを知り、入手しましたので紹介します。

佐倉市史については既に2014.03.18記事「佐倉市史 紹介」で紹介していますが、佐倉市史考古編はこの記事作成後に発行されたようです。

1 佐倉市史考古編(全2冊)の諸元、内容、主要目次
●佐倉市史 考古編(本編)
【諸元】
書名:佐倉市史 考古編(本編)
編集:佐倉市史編さん委員会
発行:佐倉市
発行日:平成26年3月31日
体裁:A4判、440頁
【内容】
「本書は、そうした大いなる自然の恵みに対して、先人たちが繰り広げてきた営みの様子を考古学の観点から解き明かし、旧石器時代から中近世までの佐倉市域の歴史と人々の暮らしの足跡を綴り、後世に伝えていこうとの目的で編さんが進められたものです。」(発刊のことば)
【主要目次】
序章 佐倉と考古学
第1章 旧石器時代-最古の狩人-
第2章 縄文時代-土器を使う生活のはじまり-
第3章 弥生時代-農耕文化のはじまりと集落の様子-
第4章 古墳時代-前方後円墳の時代-
第5章 奈良・平安時代-文字世界の幕開け-
第6章 中・近世-北総の中心となった佐倉-
【定価】
定価は全2冊で7500円でした。

●佐倉市史 考古編(資料編)
【諸元】
書名:佐倉市史 考古編(資料編)
編集:佐倉市史編さん委員会
発行:佐倉市
発行日:平成26年3月31日
体裁:A4判、465頁
付録:DVD「佐倉市史」考古編(資料編)資料集成・分析報告
【内容】
「資料編は、主な遺跡・資料集成・分析報告から構成され、収録した遺構及び遺物は、佐倉市(一部隣接地域を含む)における旧石器時代から中・近世(一部近現代含む)までを対象としている。」(凡例(資料編))
【主要目次】
旧石器時代の解説
縄文時代の解説
弥生時代の解説
古墳時代の解説
奈良・平安時代の解説
中・近世の解説
主な遺構
分析と集成について
あとがき 等
付録(DVD収録)
資料集成
分析報告

佐倉市史考古編(全2冊)

2 感想
感想といってもまだ読んでいないので読後の感想ではなく、読前のパラパラめくって全体を見た感想です。

この図書は自分の興味が極めて強く刺激される図書です。

恐らく発刊間もないので情報が最新であることも影響していると思います。

それ以上に佐倉市域は東京湾-花見川-平戸川(新川)に続く印旛浦に位置していて、東海道水運支路の直接検討地域だからだと思います。

またもともと私は佐倉市域が印旛浦の中枢部を押さえている位置にあり、下総地域での中心であると考えてきています。

このような感想は、千葉県の各時代遺跡密度図(ヒートマップ図)を作成したとき、強く持ちました。(2014.08.27記事「奈良時代遺跡密度データを補正する」参照)

その中心地域の情報を詳しく知ることができるので、どのような情報を知ることができるのか、年甲斐もなくドキドキしています。

次の図は本編第5章第1節下総国と印旛郡の成立3古代の交通のコラム「水上交通からみた古代の印旛」掲載の図です。

印旛で結節する水系A・Bと北上する水路
佐倉市史考古編(本編)から引用
(水系Aは東京湾水系、水系Bは太平洋水系を指す)

この図は東京湾水系と香取の海の交通を考える上で既知の情報をわかりやすくとりまとめていて、大変に興味深いものです。私の興味を刺激するものです。

このような興味深い図に、自分が仮説している東海道水運支路(東京湾-花見川-平戸川(新川)-印旛浦-香取の海)をどのように組み込むことができるか、検討を加速したいと思います。

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付録DVDにはExcelファイル、pdfファイル、jpgファイルが収録されていますが、jpgファイルだけアイコンにサムネール画像が表れず、Picasaフォトビュアで「無効な画像」となり、一切のコピーが出来ないため、画像が確認できませんでした。

佐倉市史編さん委員会事務局に連絡したところ、jpgファイルはWindowsフォトビュアでのみ開き、アイコンにサムネール画像が表れないことや一切のコピーが出来ないことは仕様であることを教えていただきました。

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