2013年1月16日水曜日

bloggerブログで過去ログの昇順・降順を入れ替える方法

アーカイブ「花見川流域を歩く」20130108作成に際して、bloggerブログで過去ログの昇順・降順を入れ替えました。
しかしその方法にたどりつくまでに、WEBで回答を見つけることに難渋して多くの時間を消費してしまいました。
bloggerブログ利用者で私と同じように過去ログの昇順・降順を入れ替える方法を探していて、見つけられない方が世の中にいると思いますので、参考までにその方法を記録しておきます。

 1  bloggerブログでは降順を昇順に表示変更する機能はない
bloggerブログでは過去ログは、他のブログと同様に降順に表示されます。
最新の記事が絶えず一番上にアップされます。
 この降順表示を止めて昇順表示に変更する方法は、bloggerブログの設定方法の中にはありません。
 従って、既にあるブログの過去ログの降順表示を昇順表示に(手間をかけないで)変更することはできません。

 2  bloggerブログでは過去ログの投稿日時を編集できる 
bloggerブログでは過去ログの投稿日時を自由に編集(変更)できます。
この機能を使えば、過去ログの投稿日時を全部変更するという作業をいとわなければ、過去ログを降順から昇順に(言わば強引に力ずくで)変更して表示できます。
ただし、投稿日時は実際のものではなくなってしまいます。

 参考(英文)
http://blogger-hints-and-tips.blogspot.jp/2010/03/showing-your-oldest-post-first-in.html

 3 コピーブログの過去ログ投稿日時変更により昇順表示する
bloggerブログではブログのコピーブログを簡単に作れます。
そこで、現在あるブログのコピーブログを作成して、このコピーブログの投稿日時を変更して降順を昇順に直して利用することができます。
その場合は、現在ある本(元)ブログはいじらないので作業上安全であり、そこには正しい投稿日時の過去ログが残っています。
アーカイブ「花見川流域を歩く」20130108はこのようにして作成したものです。

 参考 コピーブログの作成と昇順化手順
ア 新規ブログを作成してアーカイブであることが判る名称をつける
 ↓
イ 本(元)ブログの過去ログをファイルとして自分のパソコンにエクスポートする。
 ↓
ウ 新規ブログ(アーカイブ)に過去ログファイルをインポートする。
 ↓
エ インポートした過去ログの投稿日時の順番を完全に逆転変更する。

 参考 アーカイブ「花見川流域を歩く」20130108の記事投稿日時とブログ「花見川流域を歩く」の記事投稿日時の関係

4 「ブログアーカイブ」(目次)は降順と昇順の表示ができる
 なお、「ブログアーカイブ」(目次)はbloggerブログでも降順だけではなく、昇順に表示することができます。

2013年1月15日火曜日

花見川雪景色

昨晩の雪で久しぶりの花見川雪景色に会えた。

花見川の雪景色 HDR ARTモード撮影 20130115 7:41

花見川の雪景色(望遠) HDR ARTモード撮影 20130115 7:42

散歩している人は少なかった

花見川の雪景色 HDR ARTモード撮影 20130115 7:43 遠方に散歩人

雪の重みで笹や蔦が沈み、昨年末発見した軽便鉄道橋台とトーチカ監視塔が露出し、サイクリングロードからよく見えた。

軽便鉄道橋台

トーチカ監視塔

雪に日の出の光が反射してまぶしい朝だった。

印旛沼堀割普請土木遺構(捨土土手)からみた住宅地の朝日 HDR ARTモード撮影 20130115 8:08

2013年1月14日月曜日

花見川の水面で渦巻く水蒸気

花見川の水面で渦巻く水蒸気の動画を掲載します。

花見川で渦巻く水蒸気 20130111

渦巻きの原因はミクロな冷気流が谷底に流れ込むことによるものです。

カモは渦を楽しんでいる(遊んでいる)ように見えました。

場所は昨年末軽便鉄道の橋台とトーチカを発見したところです。

2013年1月11日金曜日

堀割の谷底樹木に霜が降る

1月11日早朝の花見川堀割(弁天橋~柏井橋)の谷底では、下半分くらいの樹木、枯れたネット状の蔦類、草に霜が降っていました。
着氷という表現の方がよかもしれません。谷の下半分だけ白くなっていました。

霜の重さにたれるマダケ林


谷の下半分だけ白くなっている

 水面から水蒸気が立ち上っていましたので、その水蒸気が台地の上から流れてきた冷気に触れて地物に氷結したのだと思います。
 花見川水面の水蒸気はあちこちで渦を巻いていました。よく観察すると、両岸の台地上から冷気が下ってくる道があり、その左右岸の流れ込む冷気流の位置が互い違いになっているところで渦ができていました。
台地上から谷底に流れる冷気の道はよく観察すると、最近草刈した場所とか、市民が作った階段とか具体的に特定でき、一人で納得しました。

水面から立ち上る水蒸気が渦を巻いていた

2013年1月10日木曜日

アーカイブ「花見川流域を歩く」2013.01.08の公開

花見川流域地誌作成の基礎資料としてアーカイブ「花見川流域を歩く」2013.01.08(以下この記事では「アーカイブ資料」とします。)を公開しましたので紹介します。

1 アーカイブ資料作成の目的
アーカイブ資料はブログ「花見川流域を歩く」の過去記事そのものです。
アーカイブ資料は花見川流域地誌作成のための資料を作成するための大元基礎資料として作成しました。
このアーカイブ「花見川流域を歩く」2013.01.08をベースにして、7つのテーマ別ブログ記事集を順次作成する予定です。

2 アーカイブ資料の特徴
アーカイブ資料は、元のブログ「花見川流域を歩く」とは次の点で異なります。

ア 表示が逆順
記事の掲載順をブログ「花見川流域を歩く」の逆順にしてありますので、資料として閲覧するときに、利用しやすくなっています。
bloggerブログでは投稿した順に降順に表示されますが、連載記事等時間を追って思考した結果を読む場合利用しづらいので、このサイトでは昇順に記事を閲覧できるようにしました。


アーカイブ資料の画面イメージ

イ 投稿日時はダミー
bloggerブログでは記事表示の降順を昇順にする機能がないため、投稿日時を変更することにより降順を昇順に変更しました。したがって投稿日時はダミーです。

ウ 2013年1月7日までの記事に限定
アーカイブ資料は、2011年1月15日記事から2013年1月7日記事までの553記事に限定しています。

エ 動的ビュー機能により表示
ブログ表示テンプレートに動的ビューを採用しています。 読者の好みにより次の7つの表示方法を自由に選択できます。

•Classic: 従来のテンプレートを今風にアレンジしました
•Flipcard: 写真をページにタイル状に表示します
•Magazine: すっきりと洗練された編集スタイルのレイアウトです
•Mosaic: 画像やテキストをさまざまなサイズでモザイク状に表示します
•Sidebar: メールの受信トレイのような表示で、閲覧ページをすばやくスクロール、表示できます
•Snapshot: 投稿をボードにピンで留めたようにインタラクティブに表示します
•Timeslide: 投稿を時系列に沿って縦に表示します
(bloggerヘルプフォーラムより引用)

これらのオプションは画面左上のブルダウンメニューに表示されます。
なお、動的ビューでは最新のソフトウェア技術を使用しているため、Internet Explorer 8 以降、Firefox 3.5 以降、Chrome、Safari など、一般的なブラウザの最新バージョンが必要です。
いずれのビューでも右上で検索を利用できます。

詳細利用法は次を参考にしてください。
http://support.google.com/blogger/bin/answer.py?hl=ja&answer=1229061

2013年1月9日水曜日

花見川流域の7つの課題 -花見川流域地誌を地域づくりに活かす方法-

花見川の7つの課題追究の目的を花見川流域地誌の作成としました。
花見川流域地誌は花見川流域の地域づくりに活かすために作成します。
どのように活かすのか、考えてみました。

ア 花見川流域地誌を通じて花見川流域に興味を持ってもらう
花見川流域地誌のコンテンツには流域にある地域資産を満載したいと思います。
これまで見慣れて何の興味もわかなかった地物が、実は興味深く、価値のある地域資産であるということが気が付くようにしたいと思います。
地域資産とは、法的に定められた文化財とともに、そうではない希少価値・学術価値等のある地形・地質・地学現象、考古学的あるいは歴史的遺跡・遺物、土木遺構や産業遺跡・戦争遺跡など、地名や言い伝え・民俗行事などの無形文化財、優れた自然や風景などです。
花見川流域地誌を読んでいただいた方に、これだけたくさんの地域資産が気づかれずに存在していたということに驚いていただき、それをきっかけに、花見川流域に興味をいだいていただけるようにしたいと思います。
これまで誰からも注目されることなく、埋もれていた沢山の地域資産の存在を知っていただくことにより、一般住民のみならず、担当行政、各分野の専門家の方にも花見川流域の再認識をしていただけるものと思います。

ブログ「花見川流域を歩く」で作成した画像の一部

イ 花見川流域地誌を通じて、地域資産を大事にしたい、もっと見つけたいという気持ちを醸成する
花見川流域地誌に記載されている地域資産に興味を持っていただければ、当然のこどですが、それらの地域資産を大事にしたいとか、あるいはもっと見つけたいという気持ちになります。
そうした地域資産の保全や探究に関する話題も花見川流域地誌に含めたいと思います。

ウ 花見川流域地誌を通じて、地域資産により地域づくりを進めたいという気持ちを醸成する
花見川流域地誌に記載されている地域資産を活用して次のような地域づくりが考えられます。

1 地域資産の自然的、風景的、文化的価値を居住環境に意識的に取り込む
2 地域資産とのふれあい・体験あるいは学習・教育・研究等がしやすい地域環境をつくる。一種のフィールミュージアムの形成。

このような話題についても、花見川流域地誌でふれたいと思います。

おわり

2013年1月7日月曜日

花見川流域の7つの課題 -課題追究の目的・方法-

ア 7つの課題追究の目的
7つの課題追究の目的を花見川流域地誌作成とします。
7つの課題を並べてみると、花見川流域の歴史、自然、文化のかなり広い分野をカバーします。
これだけの情報が得られれば、それは花見川流域の森羅万象の一部にすぎないとは言っても地誌(※)と称してもお叱りを受けることは無いと思います。
花見川流域を対象とした史上初の地誌作成を7つの課題追究の目的とします。

※地誌:地誌(ちし)とは、地理上の特定地域を様々な諸要素(自然・地形・気候・人口・交通・産業・歴史・文化など)を加味してその地域性を論じた書籍。郷土誌。(ウィペディア)

花見川流域の7つの課題

イ 7つの課題追究の方法
次のような方法(ステップ)で7つの課題を追及したいと思います。
第1ステップ 過去記事の課題別アーカイブ構築
過去のブログ記事を7つの課題別にアーカイブを構築し、過去記事を体系的に閲覧できるようにします。(別ブログあるいはサイトを開設します。)
読者のみなさんに7つの課題別に過去記事を楽に読んでいただくためであると共に、自分の課題追究作業の効率アップの基礎を構築するステップです。

第2ステップ 過去記事をベースとした課題別WEBページ作成
過去のブログ記事には繰り返しや冗長な部分あるいは明らかな誤りもあり、これらの不用な情報を削るとともに、1回ごとの記事という制約を取り払い、体系的な論文風の著述に直してWEBページを作成します。(別サイトを開設します。)
このWEBページを見ることにより課題についてのこれまでの私の追究の到達点やレベルあるいは不足点等が一読で判るようになると思います。
読者の便のなるとともに、自分の到達点を確認し、今後の作業について考える資料とするためです。

なお、第3ステップ以降のステップで得られた知見はこの課題別WEBページに成果として取り込むことになります。

第3ステップ 課題ごとの調査研究計画の作成
これまでの取り組み(ブログ記事の作成)を踏まえ、7つの課題を追究する調査研究計画を作成します。
調査研究計画は次のような視点で作成します。
1成果が得られるようなことがらに絞って取り組みますが、自分ができることや方法、興味のあることや方法はすべて取り組んでみたいと思います。(作業は徹底して楽しみます)
2課題別検討成果のイメージを最初に作成します。 ただやみくもに面白いと思った作業をしていても、それで自分の望むような成果が得られるとは考えられません。 本格的調査研究作業の突入する前に自分の望む最終成果のイメージをよく考えておき、そのイメージに向かって作業計画をつくりたいと思います。

第4ステップ 課題ごとの調査研究の実施
調査研究計画に基づいて、調査研究を実施します。
調査研究は、スケジュールを作成して作業し、一定期間毎に作業について内省し(得られた成果と得られなかった成果の確認等)、柔軟にスケジュールや方法を変更するなど、活動をPDCAサイクルとして行います。

第5ステップ 花見川流域地誌のとりまとめ
調査研究活動の成果は花見川流域地誌としてとりまとめます。予備的なとりまとめ、中間的なとりまとめ、最終的なとりまとめなどとりまとめ自体もステップを踏むことになると思います。


これらの活動の進行状況や検討成果の概要、感想等はこのブログ記事として報告しますが、検討成果そのものはブログ形式になじまないので、別サイトを開設して掲載します。

自分の使える時間、能力気力、各種条件とこの7つの課題追究活動の質的レベルの調和をどこかで見出して試行錯誤の中で活動することになります。

また、便宜上上記記述は第1ステップ~第5ステップに分けましたが、これらは厳密なものではなく、相互に重なりあいながら進むことは当然のことです。

ウ このブログの目的
このブログの目的もこれまでの「散歩で得られた情報を分析するなどしてブログ記事を作成し、発信する」から、「7つの課題追究=花見川流域地誌作成活動という調査研究活動の実施に伴い、その過程や概要・感想等をブログ記事にして、情報発信する」に変化します。

なお、これまでのブログ活動と同じく、7つの課題追究=花見川流域地誌作成活動は完全な個人趣味活動であり、行政・企業・団体・個人とのひも付き関係は一切ありません。

7つの課題追究を地域づくりに活かす方法について次に考えてみます。

つづく

2013年1月6日日曜日

花見川流域の7つの課題

このブログでこれまで興味を持ってきた沢山の対象、話題を整理してみると7つの類型に集約して捉えることができます。
それは私が花見川流域を深く理解するための課題であるということもできます。
あるいは私の趣味の散歩の興味の対象が区分けしてみると7つあるというこでもあります。

次に、花見川流域を知るための7つの課題について思いつくことをメモしてみました。

第1の課題 下総台地の地形発達史
河川争奪現象、活断層地形と長沼、縄文海進などにこれまで興味をもってきました。

【河川争奪現象】
花見川河川争奪現象はこのブログでのみ話題としていて、一般社会(具体的には地学関係の学術界)では話題になったことはありません。
私としては一般社会で首肯していただけるだけの情報を用意し(証明し)、しかるべき情報発信をしたいと思っています。
花見川河川争奪現象という稀有な地学現象が幾つかの条件がそろってこの地に発生したことにより、その結果としての特異な谷津分布が生じ、それが古代から現代までの人社会に強固で特徴的な影響を及ぼしています。
その影響そのものは第2~第7の課題で扱う内容になります。

【活断層地形と長沼】
活断層地形(小崖1~3)については、その実態を十分に調査するとともに、その意義について学習を深めたいと思っています。
現在自分が考えているような検討ストーリーを展開していけば、場合によっては大きな発見的活動になるかもしれないと、楽しみにしています。
活断層地形と関連して長沼の地学的成因についてもこのブログで検討してきました。
長沼の成因についての検討はこれまでにされたことがないので、検討をまとめて一般社会にしかるべき情報発信をしたいと考えています。

第2の課題 考古学的遺跡等からみた古代文化
古代遺跡の立地土地環境、縄文語起源の地名などについてこれまで興味をもってきました。

【古代遺跡の立地土地環境】
古代遺跡の立地土地環境については、花見川河川争奪現象地形と関連して、新しい知見を得たいと思っています。
具体的には花見川が果たした東京湾と香取の海(現印旛沼)の連絡機能の姿を何らかの証拠により、明らかにしたいと考えています。
検見川で大賀ハスと一緒にみつかった縄文丸木舟は東京湾に開いた港の存在を暗示し、印旛沼保品で見つかり八千代市立郷土博物館でその復元品が展示されている縄文丸木舟の存在は香取の海に開いた港の存在を暗示しています。
その2つの港を繋ぐルートが花見川河川争奪現象地形です。

【縄文語起源の地名】
ハナミガワのハナはハナワやイノハナなどのハナと同じで、縄文語起源の地名(台地の突端部地形名称)であると考えています。
この論が正しいと理解していただけるような情報をまずは沢山集めたいと考えています。
そもそも花見川河川争奪現象地形の存在が古代人にとってあまりにも特徴的であったため、ハナミガワという地名が縄文人によって語られたのだと考えています。

第3の課題 小金牧と六方野
馬防土手、入会地などについて興味をもってきました。

貴重な古地図や古文書を手がかりにして小金牧と六方野に関わる歴史と人々の生活にもっと興味を持ちたいと考えています。
印旛沼堀割普請前から(自然地形としての花見川河川争奪現象地形が存在していたときから)小金牧の東端が花見川筋であり、花見川筋の東は六方野でした。

早朝の花見川
2013.1.6 6:36 弁天橋から上流方向 カモが二羽飛ぶ

第4の課題 印旛沼堀割普請
堀割普請前の自然地形、土木遺構分布などに興味をもってきました。

【堀割普請前の自然地形】
堀割普請前の自然地形とは花見川河川争奪現象地形そのものであり、それが既に台地を刻む谷地形であったと考えています。
その谷地形を利用した連絡ルートは、旧石器時代人、縄文時代人、弥生時代人、古墳時代人、中世時代人と引き継がれてきていた印旛沼と東京湾を結ぶルートです。江戸時代人がここを印旛沼堀割普請のポイントとしたことは当然です。
その堀割普請前の自然地形を普請土木遺構(台地、段丘上に残された捨土土手)の土量を手がかりにして復元したいと考えています。幸い酒田市久松家資料など多量の古文書・絵図が残されていて、検討を進める際の参考になります。

【土木遺構分布】
印旛沼堀割普請の土木遺構の分布を正確に捉える活動を続けています。
保存等の施策がゼロの現状では土木遺構は結局消滅する運命にありますが、そうした現状を少しでも改善するためには、「ここが印旛沼堀割普請の場所です」という必要があります。
千葉市や八千代市の小学校社会科副読本では印旛沼堀割普請について数ページにわたる記述があり、郷土の歴史として全生徒が学びます。しかし、それにしては文化行政が土木遺構を粗末に扱っているというのが私の感想です。

第5の課題 二つの陸軍演習場
これまでに、近衛師団管轄演習場規程附図を閲覧したり、花見川河川敷内で軽便鉄道橋台やトーチカを発見しました。

【近衛師団管轄演習場規程附図の閲覧】
近衛師団管轄演習場規程附図は国会図書館、防衛省防衛研究所防衛史料室、陸上自衛隊関係部署、各大学、地元図書館等を探し、最後に関係者のご好意により所蔵者から閲覧させていただきました。
この附図には習志野演習場と下志津演習場の施設の内部配置や活動に関する情報が詳細に記述されています。
終戦後67年にして初めて分かった重大事実も含まれていました。
この資料を一つの核として他の資料も収集し、二つの陸軍演習場での活動について詳しく知りたいと思います。
そして、そうした軍事情報を「負の遺産」ではなく、地域づくりに役立つ「正の遺産」とする方法を見つけ出し、今後の花見川流域の地域づくりに役立てたいと思います。

【戦争遺跡(トーチカ)の発見】
軽便鉄道の橋脚をさがしている時、偶然ですが花見川河川敷内に覆土されたトーチカを発見しました。
予備調査を昨年末に実施してトーチカの存在を確認しました。
今後本格的発掘調査を行政に要請する予定です。
私はこのトーチカを本土決戦用施設と見立てており、戦争遺跡と呼ぶにふさわしい遺跡です。
今後の調査に待たなければなりませんが、もし花見川に本土決戦用トーチカがあることが確認されれば、花見川が軍事的要害として活用されたということになります。
米軍の本土進攻計画書(千葉市史掲載)にも台地を刻む谷津は、そこに日本軍の抵抗陣地が設けられている可能性が高く、進軍の妨げになるとの記述があります。
戦争末期には、人々が花見川を戦場として捉え思考したという、新たに判明した事実も詳しくこのブログで記録したいと思います。

早朝の花見川
2013.1.6 6:38 弁天橋から下流方向 ボーリング調査用仮橋がある

第6の課題 戦後印旛沼開発と地域開発
戦後印旛沼開発と流域変更、河川名称、都市開発などに興味を持ちました。

【戦後印旛沼開発と流域変更】
戦後印旛沼開発で印旛沼と花見川がつながりました。
そのこと自体は国土建設上大切なことであったと思います。
我国高度成長の一つの礎となりました。
その偉業に隠れて誰も気がつく人はいませんが、その開発に際し、流域変更が行われました。
高津川、勝田川が印旛沼水系から花見川水系(東京湾水系)に編入されました。
高津川流域には習志野演習場、勝田川流域には下志津演習場があったところです。
流域変更の理由は印旛沼水系の洪水を防ぐためだとの説明ですが、印旛沼水系に占める高津川、勝田川水系の流域面積は微小であり、とても納得できる理由とは考えられません。
河川で流域変更するということはそれなりの大きな理由があってのことです。
現在の花見川流域の出自に関わる問題ですからないがしろにできません。
私には、戦後のドサクサまぎれに、真の理由を行政内部でのみ了解し、国民に隠して流域変更したとしか思えません。
このような私の考えが間違っているのか、正しいのか検証したいと思います。

【河川名称】
花見川という名称は通称であり、河川法上は「印旛放水路(下流部)」という名称になっています。
「印旛放水路(下流部)」という名称は、治水と利水を主軸に活動を展開するという旗印を掲げていた、一昔前の時代のものであると考えます。
印旛沼開発事業だけを考えていれば、それが地域のためだという時代の名称です。
しかし、平成9年の河川法改正で河川の目的に環境が加えられ、治水・利水・環境の3つの河川管理により河川の目的を達成する時代になりました。
花見川の環境(自然環境、歴史環境、地史環境、風景と散策など)は花見川管理の立派な本来目的です。
「印旛放水路(下流部)」と言っても住民のほとんどが、それが花見川だと知らないと思います。
また、花見川という名称があるのに、わざわざ「印旛放水路(下流部)」という名称に住民が親しみをもてるはずがありません。
河川法上の名称を「印旛放水路(下流部)」から「花見川」に変更していただけないものか、その算段について検討したいと思います。

【地域開発】
花見川流域には沢山の宅地開発があります。開発年代の違いによって開発の仕方が異なり、興味を引きます。また、台地を刻む谷津毎に開発法が異なる場合が見られます。
谷津毎に異なる開発法がなぜ生まれるのか興味が湧きます。

第7の課題 現在の自然環境と風景
野鳥等の生息、谷津の風景などに興味をもってきました。

【野鳥等の生息】
野鳥や哺乳類等の生息と花見川の自然との対応に興味が湧きます。
花見川の存在が野鳥や哺乳類等の生息を支えていることは確実です。
動植物の生息の場としての価値が失われないよう、地域の自然観察をしていきたいと思います。

【風景】
花見川流域の素晴らしい風景をこれからも発見したいと思います。それをこのブログで紹介して多くの人と楽しみたいと思います
。また風景をたのしむことができる散歩道の整備についても提案したいと思っています。

次に、この花見川流域の7つの課題の追究方法とそれを地域づくりに活かす方法について考えてみます。

つづく

2013年1月4日金曜日

印旛沼流域下水道の伏越

昨年末に実施した「花見川河川敷内で発見された戦争遺跡の予備調査」では印旛沼下水道事務所に管理用道路の通行の便を図っていただき大変助かりました。
改めてお礼申し上げます。

ところで、その調査の際に「西部ゲート」の存在を知り、どのような機能を果たしているのか印旛沼下水道事務所から教えていただきました。
私にとって驚くべき施設がそこに存在していたので、流域下水道の概要とともに報告します。

ア 印旛沼流域下水道のあらまし(パンフレットより)
昭和40年代、東京から50㎞圏にある印旛沼は、その流域の急速な開発と都市化により水質が悪化し、貴重な水資源の保全を迫られていました。また、流域の市町村は、公共下水道の整備により生活環境を向上させ、すみよい町づくりを目指していました。
そこで、主として印旛沼流域を対象とする印旛沼流域下水道が、昭和43年12月に都市計画決定され、県が建設を進めてきました。
印旛沼流域下水道は、平成23年3月現在、13市町約124万人の生活排水や工場排水を、総延長約163㎞の管渠と10か所のポンプ場を経て花見川終末処理場及び花見川第二終末処理場で処理しています。
千葉市にある花見川終末処理場は昭和49年4月に供用開始し、また千葉市と習志野市にまたがる花見川第二終末処理場は平成6年6月に供用開始しました。ひきつづき管渠、処理場などの施設整備を進めています。
なお、印旛沼流域下水道では、下水道の多目的利用として、①処理水を高度処理し、水洗トイレ等に利用する「再生水利用」事業、②地域冷暖房に処理水の持つ熱を利用する「処理水再利用」事業、③都市河川の流量維持や水質改善等を目的とした「高度処理水河川放流」事業、④水処理施設の上部空間を「美浜ふれあい広場」として県民に開放する事業を行っています。

印旛沼流域下水道の概要

印旛沼流域下水道の全体図

印旛沼流域下水道の終末処理場付近拡大図

これらの情報から、印旛沼流域下水道は花見川を境にして、東部と西部に分けられ、管渠体系と終末処理場も異なることがわかります。

イ 西部ゲートの役割
印旛沼下水道事務所の担当の方から、西部ゲートは東部幹線と西部幹線をつなぐ役割をしていると教えていただきました。

東部幹線と西部幹線をつなぐ役割

構造的には次の図に示すように、花見川の地下に大規模な伏越(サイフォン)を通しています。

伏越部の断面

常時は使用しておらず、非常時等に西部幹線から東部幹線へ、あるいは逆に東部幹線から西部幹線に下水道水を流せるとのことです。
幹線や処理場に問題が生じた時の安全弁の役割をはたしているようです。

地下の構造物については散歩している分には知る由もなく、たまたま知った巨大な伏越の存在に驚きました。
快適な現代生活に必須の装置を置くために、眼前の花見川の風景を破壊しない工夫が人知れずここにあることに、一種の感慨を持ちました。

なお、伏越の場所が陸軍の軽便鉄道架橋地点であることも、単なる偶然ではなく、時代が変わっても失われない土地特性(土地機能)がそこにあると理解できて、興味を深めることができました。

花見川は、西岸と東岸では小金牧と六方野、習志野演習場と下志津演習場など歴史的に境界機能を有していますが、現代都市施設の流域下水道システムも西と東に分かれていることを今回知り、その面でも花見川の境界機能を目の当たりにすることができました。

2013年1月1日火曜日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

新しい年を迎え、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

このブログも1月15日で3年目に突入することになり、掲載した記事も550になりました。
ひとえに皆様にこのブログを閲覧していただき、さらにコメントをいただいたおかげです。

今年はこれまでの記事を別ページにまとめて読みやすくしたり、分析を深めたりして趣向をこらし、花見川散歩から得られる面白さ・興味をより一層深めたいと考えています。

今年もこのブログをよろしくお願い申し上げます。

地形段彩図と花見川流域界
基盤地図情報5mメッシュにより地図太郎PLUSで作成