2019年4月6日土曜日

異形台付土器の資料

縄文土器学習 85

八千代市立郷土博物館を訪問した際、過去の企画展パンフレットを販売していて、その中に異形台付土器企画展パンフレットがあり、興味が刺激されたので入手しました。

八千代市立郷土博物館で入手した資料
1995年企画展ですから24年前になります。20点以上の異形台付土器を展示したことが記録されています。

私は異形台付土器は前代における器台の特殊機能を引き継いだ新時代の(原理を異にする)特殊機能土器であると仮説(空想)していますので興味を持っています。
2019.03.27記事「器台「大麻炙り台」仮説に関連する超空想

パンフレットには多数の異形台付土器写真が掲載されていますので、自分にとって大変貴重な資料です。

パンフレットに掲載されている異形台付土器写真

パンフレットでは異形台付土器は「容器としての非実用性」と「継承されることもありうる」土器であることや出土状況から祭祀に使われた土器であると説明されています。

なお、「継承されることもありうる」根拠は佐倉市井野長割遺跡出土の2点の異形台付土器の形状が少し異なり、これが時間差を表す証拠であり、その2点が一緒に出土していることに求めています。
この説明は4半世紀前の説明であり、現在の専門家見解は2点の形状相違は時間差を表現するものではなく別の対象を表象している2種セットの土器であるとしているようです。
2つ同時出土は井野長割遺跡の他、広袴遺跡、加曽利貝塚、下ヶ戸宮前遺跡で見られます。祇園原貝塚では3つがセットになっています。
私は2つセットは夫婦(男女)を表現し、3つセットは家族(夫婦と子供)を表現し、各々死んだ親族と話す時に使われた祭具であると空想しています。

パンフレットには異形台付土器の分布図も掲載されています。

異形台付土器分布図 東日本

異形台付土器分布図 千葉県

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