縄文土器学習 87 縄文土器較正年代グラフを使った学習 3
2019.03.31記事「縄文土器絶対年代推定」で作成した縄文土器較正年代グラフ(絶対年代グラフ)を様々な情報と対比させることによって縄文時代に関する基礎的な学習を行っています。
この記事では千葉県縄文土器形式変遷情報と縄文土器較正年代グラフを対比させてみました。
1 千葉県の縄文土器形式変遷
千葉県縄文土器形式変遷の較正年代対比
2 メモ
・「千葉県の歴史 資料編 考古4(遺跡・遺構・遺物)」(千葉県発行)の「2-1-2縄文時代(1)土器の変遷-縄文時代」に詳しく千葉県縄文土器変遷が挿図入りで説明されています。土器学習入門にあたって、この情報を基本テキストとして学習しています。
・土器形式名称がまだ十分に咀嚼できていない状況を脱出するために、土器挿図を較正年代に対応させて並べてみました。この作業と上記テキスト読解により土器形式の概要がかなり身近なものになり、個別土器形式に対する興味が湧きます。
・前期に浮島式土器文化圏と諸磯式文化圏があり、中期前半には浮島式土器文化圏が下小野式・阿玉台式文化圏と、諸磯式文化圏には五領ヶ台式・勝坂式文化圏が地域性を継承しながら併存していることを知りました。
・中期後半になると二分されていた地域性は加曽利E式文化圏としてより広域的な地域性を示すようになることも知りました。
・さらに中期から後期への転換は関東地方だけでなく全国規模で連鎖的に起こる様子も学習しました。
・この記事による学習により、過去講習会で得た情報の意味をより深めて理解することができました。
2019.02.25記事「小澤政彦先生講演「東関東(千葉県域)の加曽利E式」学習メモ」
2019.02.17記事「加納実先生講演「縄文時代中期終末から後期初頭の様相」学習メモ」
・前期~晩期土器は社会発展の様子とある程度リンクして土器形式を考えることができます。しかし草創期と早期土器はどのように土器形式情報を自分の問題意識(社会盛衰)に活用したらよいのか、現時点ではそのイメージが希薄です。
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