この記事は2019.05.09記事「関山式土器 神門遺跡及び取掛西貝塚」の追補記事です。
千葉県教育庁文化財課森宮分室展示室に展示されている縄文早期、前期土器の観察記録3Dモデルが出来ましたので、順次掲載し検討を加えています。
1 観察記録3Dモデル
千葉県教育委員会所蔵
撮影場所:千葉県教育庁文化財課森宮分室
撮影月日:2019.05.27
(自動的に張り付いた(ラップされた)写真のピントが甘いものになっていて残念な3Dモデルになっています。ピントのあった写真を選別して張り付ける(ラップする)テクニックを習得次第作り直す予定です。)
(自動的に張り付いた(ラップされた)写真のピントが甘いものになっていて残念な3Dモデルになっています。ピントのあった写真を選別して張り付ける(ラップする)テクニックを習得次第作り直す予定です。)
2 繊維痕(雌型)観察
関山式の頃が繊維土器の最も盛んであった時期です。
土器外面繊維痕(雌型)
粘土の中に混じっていた植物繊維が土器焼成時に燃えて、その痕が雌型の微細空洞となり無数に観察できます。長いものは横走しているものが多くなっています。土器を作る際に表面を横方向に撫でたのでそれにつられて繊維が横走したと考えられます。
粘土の中に混じっていた植物繊維が土器焼成時に燃えて、その痕が雌型の微細空洞となり無数に観察できます。長いものは横走しているものが多くなっています。土器を作る際に表面を横方向に撫でたのでそれにつられて繊維が横走したと考えられます。
土器内面繊維痕(雌型)
土器内面にも横走する繊維痕である微細空洞(雌型)が観察できます。
小林達雄編「総覧縄文土器」の「繊維土器」の項によれば、繊維は林床に堆積し分解が進んだ落葉の可能性がたかく、実験によれば粘土1㎏に対して4割の繊維を入れたと想定されるとしています。また繊維を入れた粘土を寝かせてバクテリアを発生させ、粘土の粘性を増大させた可能性が述べられています。さらに繊維が燃えて微細空洞が沢山出来るので、煮沸容器としての熱伝導効率向上も推察されています。
土器内面にも横走する繊維痕である微細空洞(雌型)が観察できます。
小林達雄編「総覧縄文土器」の「繊維土器」の項によれば、繊維は林床に堆積し分解が進んだ落葉の可能性がたかく、実験によれば粘土1㎏に対して4割の繊維を入れたと想定されるとしています。また繊維を入れた粘土を寝かせてバクテリアを発生させ、粘土の粘性を増大させた可能性が述べられています。さらに繊維が燃えて微細空洞が沢山出来るので、煮沸容器としての熱伝導効率向上も推察されています。
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