縄文土器学習 603
有吉北貝塚の加曽利EⅢ式土器学習の前段参考とするために加曽利貝塚博物館R2企画展「あれもE…」(~2021.02)で展示された加曽利EⅢ式土器を3Dモデルで幾つか観察します。この記事はその最初です。
1 加曽利EⅢ式深鉢(No.46)(柏市小山台遺跡) 観察記録3Dモデル
加曽利EⅢ式深鉢(No.46)(柏市小山台遺跡) 観察記録3Dモデル撮影場所:加曽利貝塚博物館令和2年度企画展「あれもEこれもE -加曽利E式土器 北西部地域編-」
撮影月日:2020.11.27
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.019 processing 47 images
展示の様子
3Dモデルの動画
2 GigaMesh Software Frameworkによる展開
GigaMesh Software Frameworkによる展開
3 観察メモ
ア 文様の様子
文様の様子
埼玉編年(1982)のⅩⅢ期A類(7)に似ています。
埼玉編年(1982)ⅩⅢ期A類(7)
加曽利貝塚博物館で使う用語でいえば、その本質は入組系横位連携弧線文土器であるといえます。
横位連携弧線文土器
イ 杖状(C字型ステッキ状)文
胴下半部の楕円区画文の間に杖状(C字型ステッキ状)文が沈線で施文されています。
この文様は噴水(勢いよく吹き上がる湧水)を表現している文様であると、これまで考えて(想像して)きています。2019.08.18記事「加曽利EⅡ式把手付鉢の杖のような模様」等
ウ 杖状文(C字型ステッキ状文)の向き
この土器の杖状(C字型ステッキ状)文の上部の向きが右側3つ、左側1つとなっています。他の展示土器でも右側が多く、左側が2つ以上観察したものは、自分はありません。
土器全周の観察機会がないので不確かさの大きな推察ですが、杖状(C字型ステッキ状)文の上部の向きは1つが左側を、他の全部は右側を向いているという規則性がある可能性があります。左側を向いている杖状文の位置が当該土器の正面を表現しているのかもしれません。
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