縄文社会消長分析学習 91
有吉北貝塚の土器学習が第12群まで進みました。学習すべき事項はまだまだ山ほどありますが、とりあえず有吉北貝塚土器学習の最初段階の区切りが付いたことにして、次のステップに進みたいと思います。有吉北貝塚土器学習のふりかえり・とりまとめ・追補や関連土器学習はその必要性に応じて随時行うことにします。
この記事から有吉北貝塚中期遺構学習計画(2021.01.06記事「有吉北貝塚 中期遺構学習計画」)に基づいて次のステップとして北斜面貝層学習を始めることにします。
1 これまでの北斜面貝層学習
2018.09.07記事「事例学習 有吉北貝塚」
2021.05.07記事「有吉北貝塚北斜面貝層の概要」
有吉北貝塚発掘調査報告書掲載分布図は大縮尺分布図(例 土器片分布の様子を示した「第205図、第206図北斜面貝層基底部土器出土状況」)もQGISプロットにすでに成功しています。
有吉北貝塚発掘調査報告書掲載資料のQGISプロット
2 学習項目と取り組み
2-1 貝層基底面地形の3Dモデル作成
発掘調査報告書掲載貝層断面図とその平面位置図から貝層が収まる窪地地形の精細な3Dモデルを作成します。
発掘調査報告書掲載貝層断面図と平面位置図
有吉北貝塚発掘調査報告書から引用
2-2 貝層の3Dモデル作成
貝層断面図から貝層を読み取り、2-1と同じ方法で貝層の精細な3Dモデルを作成します。
発掘調査報告書掲載貝層断面図(注記版)例
有吉北貝塚発掘調査報告書から引用
2-3 立体空間における土器・遺物分布把握
発掘調査報告書掲載土器出土位置とその投影断面図から土器出土状況3Dモデル作成にチャレンジします。
発掘調査報告書掲載土器出土状況図 例
有吉北貝塚発掘調査報告書から引用
2-4 立体的分布を踏まえた土器・遺物に関する分析
2-1~2-3に基づいて土器・遺物の出土状況から判る事柄をメモします。
2-5 北斜面貝層が立地する崩壊地形の成因考察
北斜面貝層が収まる窪地地形の地学的成因を3Dモデルに基づいて考察します。
2-6 北斜面貝層堆積プロセスに関する発掘調査報告書記述の確認と考察
2-1~2-3に基づいて北斜面貝層堆積プロセスに関する発掘調査報告書記述を確認・吟味し、その蓋然性について考察します。
2-7 北斜面貝層の遺物投棄活動意義に関する考察
北斜面貝層における遺物投棄活動においてどのような祭祀が執行されたのか、考察します。
3 参考 北斜面貝層基底部土器出土状況
2021.05.07記事で掲載した北斜面貝層基底部土器出土状況の土器群分類が間違っていた(12群土器が全て11群土器になっていた)ので訂正版を掲載します。
北斜面貝層基底部土器出土状況
この図は2-3で詳しく分析的に検討する予定です。
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土器学習から北斜面貝層学習に舵を切るに際して、自分が学習の森の中でどの位置にいるのか、そのマップをメモしておきます。
参考1 有吉北貝塚 中期遺構学習項目の中間チェック(2021.01.06記事「有吉北貝塚 中期遺構学習計画」参照)
A…活動している、B…活動していない
1 縄文中期土器分類基準学習 A
2 遺跡地形3Dモデル構築 A
3 竪穴住居分布図・DB構築 A
4 土坑分布図・DB構築 A
5 埋設土器・ピット群学習 B
6 斜面貝層分析学習 A
7 埋葬遺構学習 B
8 遺物学習
8-1 土器 A
8-2 石器 B
8-3 土製品 A
8-4 貝製品 A
8-5 骨角歯牙製品 B
8-6 自然遺物 B
9 総合分析 B
参考2 2021年活動リストの中間チェック(2021.01.15記事「ブログ開設10周年通過にあたって」参照)
A…活動している、B…活動していない
1 縄文社会消長分析学習 A
2 有吉北貝塚学習 A
3 養安寺遺跡学習 B
4 加曽利貝塚等関連遺跡学習 B
5 アリソガイ製ヘラ状貝製品学習 B
6 信頼のおける縄文時代気候資料入手分析 B
7 原始神話学学習 B
8 使い勝手の良い学習参考資料作成 A
9 近隣展示施設観覧 A
10 全国展示施設観覧 B
11 3Dモデル技術向上 A
12 GIS技術、DB技術向上 A
13 画像と表現技術向上 A
14 webメディア操作技術向上 A
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