ラベル セクション図 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル セクション図 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年4月21日火曜日

セクション図トレース作業に取組む

 Undertaking Section Diagram Tracing Work


I am currently conducting a 3D analysis of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound, and I have realized the necessity of tracing the section diagrams. Therefore, I have immediately created a work plan and decided to undertake this as a project. Having obtained a broad overview (preliminary interpretation) of the shell layer development, I now have a clearer idea of ​​how to extract information from the section diagrams. For this purpose, tracing the section diagrams has emerged as an essential task.


有吉北貝塚北斜面貝層に関する3D分析を進めていますが、セクション図トレース作業の必要性に気がつきましたので、早速作業計画を立て、プロジェクトとして取組むことにしました。貝層発達大局観(予備解釈)を得たので、セクション図から情報を汲み出すメドが立ちました。そのためにはセクション図トレースが必須作業として浮上したのです。

1 再掲 有吉北貝塚北斜面貝層の貝層発達大局観(予備解釈)


有吉北貝塚北斜面貝層の貝層発達大局観(予備解釈)

2026.04.20記事「有吉北貝塚北斜面貝層の貝層発達大局観(予備解釈)

2 これまでのセクション図検討作業

これまで、貝層断面図(セクション図)における貝層区分(貝層分層)の有り方と、断面図間の対比作業を進めてきました。貝層区分と断面図間対比作業はいずれも暗中模索であり、セクション図全体をトレースして分析に使えるようするという発想は生まれませんでした。暗中模索の中で第4断面から第12断面などはセクション図トレース(Illustratorによるトレース彩色)を行ってきた経緯はあります。

3 セクション図トレース作業の必要性

貝層発達大局観(予備解釈)に基づいて、各貝層断面図(セクション図)の検討を行い、合理的な貝層分層を色分け表示する必要が生まれました。その作業は発掘調査報告書掲載貝層断面図では精度的に不十分です。セクション図(セクション図原票を貝層断面図として貼り合わせた集成セクション図)に色塗りして、セクション図に書かれている注記との整合をとる、あるいは整合しない理由の検討をする必要があります。

また、合理的貝層区分を思考する中で、区分の考え方が変更します。その変更の際に、汎用トレース図があり、色変更はワンタッチで出来るようにしておく必要があります。

そのため、全てのセクション図をIllustratorでトレースする基礎作業が必要となります。


発掘調査報告書掲載貝層断面図(凡例による色塗り)


セクション図(貝層断面図として集成したセクション図 反転表示)


セクション図(検討に基づく貝層区分色塗り)

4 セクション図の分布


セクション図の分布

セクション図は全部で31葉あります。


セクション図の分布(3D空間)Blender画面

5 作業イメージ

5-1 作業工程

7月末までの約100日間を予定します。

5-2 セクション図注記の分析

トレース作業の中で、セクション図注記がどの程度存在するのか確認して、その分析をどのように進めることができるか検討します。

6 セクション図トレース後の作業イメージ

セクション図トレース後、貝層区分と断面間対比作業を確定させます。ついで、その貝層区分結果を3Dモデル化します。その結果に基づいて、遺物3D分析を貝層区分3D分布との対応に基づいて行います。


2026年1月2日金曜日

有吉北貝塚北斜面貝層セクション図 作業日誌 1

 Sectional Diagram of Shell Beds on the Northern Slope of the Ariyoshikita Shell Mound - Work Log 1


To serve as a foundation for studying the development of shell beds on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, I decided to plot the entire sectional diagram (shell bed cross-section) in Blender 3D space. The 3D spatial layout of the entire sectional diagram provides a powerful information infrastructure for this study.


有吉北貝塚北斜面貝層の貝層発達検討の基礎資料とするために、全セクション図(貝層断面図)をBlender3D空間にプロットすることにしました。全セクション図の3D空間配置は、検討のための強力な情報インフラになります。

1 予備作業の結果と利用

発掘調査報告書ではセクション図の主なものを縦断面1葉、横断面15葉に集成して貝層断面図としてまとめています。この全16葉貝層断面図を既にBlender3D空間にプロットしてあります。


Blender3D空間にプロットされた貝層断面図16葉

手始めにまずこの資料の分析に着手することも考えました。これだけでも有益な情報が湧き出すことは必定です。しかし断面図の図面精度、分層まるめ方などを考えると、この資料にエネルギーを投入するよりも、原本(セクション図)で検討作業をした方がはるかに有利です。そのため、新たな作業エネルギー投入をいとわず、セクション図プロット作業開始を決断しました。

予備作業結果はセクション図プロット確認資料として利用します。

2 セクション図の集成作業

セクション図(全87葉)を12葉の貝層縦断図、19葉の貝層横断図に集成しました。


集成された貝層縦断図と貝層横断図の分布図

なお縦断、横断の呼び方はガリー流路方向に準拠して、上記図面の水平方向断面図を縦断図、垂直方向断面図を横断図とします。

セクション図集成作業は済んでいます。

3 1断面と11断面の3D空間プロット

断面図をBlender3D空間にプロットする方法を確認するために、1断面と11断面をBlender3D空間にプロットしました。

2025.12.16記事「技術メモ セクション図を正確にBlenderにプロットする方法


1断面


11断面


1断面と11断面をプロットした様子


1断面と11断面をプロットした様子

この作業により、断面図を3D空間にプロットする効率的方法を確認しました。早速残りの29葉断面図プロット作業に取り掛かることにします。

4 剥ぎ取り断面のセクション図

集成した横断図の中には剥ぎ取り断面も含まれています。


剥ぎ取り断面セクション図集成図

詳細検討している11断面分層を1断面(縦断図)を媒介して剥ぎ取り断面分層とつなげることが可能ですから、今後の作業が楽しみです。

5 感想

11断面分層と剥ぎ取り断面分層をつなげて、その情報をよく咀嚼することにします。その結果を踏まえて、剥ぎ取り断面(3Dモデル)の二枚貝角度分析を行うことにします。


2025年12月16日火曜日

技術メモ セクション図を正確にBlenderにプロットする方法

 Technical Note: How to Accurately Plot Sectional Drawings in Blender


I've written a note on how to accurately plot sectional drawings in Blender. You can accurately plot them by calculating the image's center of gravity and size in the same units as the Blender3D viewport.


セクション図を正確にBlenderにプロットする方法をメモしました。Blender3Dビューポートと同じ単位で画像の重心位置と画像大きさを求めれば、正確にプロットできます。

1 セクション図を正確にBlenderにプロットする方法


セクション図を正確にBlenderにプロットする方法

1-1 画像重心位置、画像寸法を求める

画像ソフト(Illustratorなど)で画像の重心位置と寸法をBlender3Dビューポートと同じ単位で求めます。

画像ソフトによる計測値(例 pixel)を画像内スケール(例 Blender3Dビューポートで1mに該当する距離のpixel値)で換算してBlender3Dビューポート単位とします。

1-2 Blenderプロット

1-2-1 画像追加

Blenderに画像をメッシュオブジェクトで追加します(追加→画像→平面メッシュ)。次に画像の向きを回転で正しく調整します。

1-2-2 位置と寸法の記入

画像重心位置の数値をBlender→アイテム→トランスフォーム→位置の欄に記入します。

画像寸法の数値をBlender→アイテム→トランスフォーム→寸法の欄に記入します。

これで画像は正確にプロットされます。

2 メモ

発掘調査報告書掲載断面図は縮図略記トレースの過程で誤差が入り込んでいますが、セクション図原本から作成した図面はそれより誤差が少ないので、今後作成したセクション図のプロットを進めることにします。

3 参考

Blenderに画像をメッシュオブジェクトで追加する手順は追加→画像→平面メッシュです。この平面メッシュの説明が「画像ファイルからメッシュ平面を適切なアスペクト比で作成します」となっています。

この説明を読んで、「適切なアスペクト比に直されてしまう(縦横比を変更されてしまう)」可能性を心配したのですが、調べると、「画像ファイルからメッシュ平面を画像ファイル通りの正確なアスペクト比で作成します」という意味であることが判りました。


2025年2月6日木曜日

セクション図(貝層区分図)解析に着手

 Analysis of section map (shell layer division map) has begun


Analysis of the section map (shell layer division map, B3 size, 87 pages) of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound has begun. The original section map is caked with mud and blood (scratches?), reminiscent of the struggle at the site. I would like to maximize the value of this valuable information using 3D technology.


有吉北貝塚北斜面貝層のセクション図(貝層区分図、B3判、87葉)解析に着手しました。セクション図原図には泥や血(擦り傷か)がこびりつき、現場格闘の跡が偲ばれます。その貴重情報の価値を、3D技術で最大限引き出したいです。

1 セクション図の整理

87枚のセクション図(貝層区分図、B3判)を32断面に集成し、Illustratorファイルとしました。

2 セクション図の特性

セクション図集成作業の中で、次のような感想を持ちました。

・貝層区分の数がセクション同一図内だけで数十に及び、詳細を極める。

・同一セクション図内でも同じ記号で別の貝層区分を定義しているものがあり、記号-定義の整合性が弱い。場所が離れると、記号-定義の整合性は存在していないように観察できる。

・記号の定義が他断面参照と記載されているものがあるが、参照先にその情報が見つからないものがある。

・記号の定義が記載されていないものがかなり存在する。

3 セクション図検討のための作業

3-1 現場で定義された貝層区分のデータベース化

セクション図毎の詳細貝層区分定義をデータベースに収録して、遺物台帳における貝層区分とセクション図貝層区分をリレーションできるようにします。

これにより、現場における詳細貝層区分をデータベースで保持できるようにします。

3-2 分析のための貝層新区分設定

貝層発達検討のために独自の貝層区分(貝層新区分)を設定します。独自区分は現場における詳細区分を類型的に集成して行います。貝層3Dモデルは貝層新区分により行うものとします。

4 貝層新区分試案イメージ


有吉北貝塚北斜面貝層の貝層区分の予察的試案

斜面貝層・・・・・・・・斜面上部から投棄された貝層や層状堆積層

二次堆積貝層・・・・・・水流で上流から運ばれ堆積した貝層・堆積層

崩落層・・・・・・・・・ガリー侵食で崩落した台地構成地層

二次堆積崩落層A・・・・・崩落層前面に形成された二次堆積崩落層(左岸側)

二次堆積崩落層B・・・・・水流で上流から運ばれ堆積した崩落層(右岸側)

崩落層、二次堆積崩落層A、斜面貝層は重力や斜面を伝わる雨水で上部から落下・投棄・移動してきた堆積物です。移動の少ない堆積物です。

二次堆積貝層、二次堆積崩落層Bは水流で断面図と直角に交わる縦断方向上流から運ばれてきた堆積物です。移動の大きな堆積物です。

なお水流といっても、この場所に常時水流はなく、年に数回の大雨の時だけの水流です。(ガリー侵食は地下水位より上の地層で生じます。)

なお、崩落層最下部から貝殻と土器片が出土していて、ガリー侵食と貝塚形成が同時進行であったことが判明していて、その事象は特筆されるべき事実です。

2025.01.27記事「メモ 崩落層最下部層から貝殻・土器片出土

このような仮説的貝層区分試案を念頭に解析作業を進め、より合理的な貝層区分案を作成し、意義の大きな貝層・遺物3D分布把握を目指します。


2025年1月24日金曜日

有吉北貝塚北斜面貝層セクション図の整理

 Organizing the section diagrams of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I have organized 87 original section diagrams (hand-drawn shell layer cross sections, B3 size) of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. I plan to create a series of shell layer cross sections by connecting the section diagrams together, and then create a 3D model of the shell layer.


有吉北貝塚北斜面貝層のセクション図原簿(手書き貝層断面図、B3判)87枚を整理しました。セクション図をつなぎ合わせることによって一連の貝層断面を作成し、さらに貝層3Dモデルを作成する予定です。

1 セクション図原簿


セクション図原簿例(手書き貝層断面図、B3判、部分、千葉県教育委員会所蔵)

B3判資料をその大きさで複写する装置(書画カメラ)では、今回のように経年劣化が激しい鉛筆手書き資料について、必要な解像度を得られませんでした。そのため、解析用複写は仕方なくA3判スキャナーで複数枚重複して行いました。

2 セクション図整理


セクション図の分布

青色は発掘調査報告書掲載断面、赤色と緑色は非掲載断面。

セクション図原簿87枚を整理しました。貝層分布域については、満遍なくセクション図が作成されていることを確認できました。この資料から貝層3Dモデルを作成する予定です。

3 セクション図と地形との関係


発掘調査報告書の貝層断面6付近の地形の様子


発掘調査報告書の貝層断面6付近の地形の様子

セクション図と発掘調査報告書掲載地形図から周辺地形とセクション図の関係を把握できることを確認しました。

セクション図の地山地形断面線から標高データを拾って、地山地形3Dモデルを完成させることの資料精度的メドが経ちました。

4 貝層区分の把握

セクション図の貝層区分は詳細に行われていますが、その記載がどの図面で行われているのか、これから詳細に調査する予定です。また、隣接する断面の貝層区分連続性がどのようになっているのか、詳しく検討します。最終的には北斜面貝層全体で、統一した貝層区分表現作成をめざし、貝層区分とその関係の整合的理解を目指します。

5 剥ぎ取り断面対応セクション図の存在

剥ぎ取り断面(千葉県立中央博物館展示)対応セクション図の存在を確認しました。

貝層区分線の引き方と現場の様子を、今現在において直接確認できますから、とても有益な資料です。今後詳しく「現場」確認調査します。


有吉北貝塚北斜面貝層剥ぎ取り断面(千葉県立中央博物館展示)


有吉北貝塚北斜面貝層剥ぎ取り断面対応セクション図(千葉県教育委員会所蔵)