2020年10月21日水曜日

吊るされて利用されていた小型土器

 縄文土器学習 487

2020年8月末まで加曽利貝塚博物館で開催されていた「ミニ企画展示「県内縄文遺跡展」-千葉県の縄文時代研究を彩った遺跡たち- 君津市三直貝塚編」で展示されていた小型土器を3Dモデルで観察します。

1 堀之内式小型土器(君津市三直貝塚) 観察記録3Dモデル

堀之内式小型土器(君津市三直貝塚) 観察記録3Dモデル

撮影場所:加曽利貝塚博物館 ミニ企画展示「県内縄文遺跡展」-千葉県の縄文時代研究を彩った遺跡たち- 君津市三直貝塚編 

撮影月日:2020.08.28 

ガラス面越し撮影 

ハイパス調整画像 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.008 processing 46 images


展示の様子


実測図

君津市三直貝塚発掘調査報告書から引用


3Dモデルの動画

2 メモ

・実測図には口縁部が点線で描かれていますが、これを指標する構成土器片は展示物に欠損しています。

・手前2つの小穴の対抗位置に小穴が1つ見えますから、復元すると対抗位置に小穴が2つあったと考えられます。この小穴は二方向からヒモを通して、蓋上で結んで、蓋を固定するためのヒモ通し穴であると推察します。

・左右に胴部2カ所に太いヒモを通す大きな穴があり、底-左右の胴をめぐる太いヒモが通じ、この小型土器が横木等から吊り下げられて使われていたことが推定できます。

・現代でいえば宝石箱のような役割の土器であると推測します。

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