2020年10月7日水曜日

口縁部四角の安行3a式浅鉢

 縄文土器学習 480

8月末まで加曽利貝塚博物館で開催されていた「ミニ企画展示「県内縄文遺跡展」-千葉県の縄文時代研究を彩った遺跡たち- 君津市三直貝塚編」で展示されていた安行3a式浅鉢を3Dモデルで観察します。

1 縄文晩期安行3a式浅鉢(君津市三直貝塚) 観察記録3Dモデル

縄文晩期安行3a式浅鉢(君津市三直貝塚) 観察記録3Dモデル

撮影場所:加曽利貝塚博物館 ミニ企画展示「県内縄文遺跡展」-千葉県の縄文時代研究を彩った遺跡たち- 君津市三直貝塚編 

撮影月日:2020.08.28 

ガラス面越し撮影 

ハイパス調整画像

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.008 processing 34 images


展示の様子


実測図

君津市三直貝塚発掘調査報告書から引用


3Dモデルの動画

2 メモ

ア 口縁部四角の意味

口縁部四角の浅鉢は三直貝塚では大変珍しく、2020.10.02記事「背面が丸く自立しない前浦式浅鉢」で観察した口縁部四角浅鉢とともに奉納物を入れる容器で祭祀で使われた祭具だったと想像します。

イ 二つの渦が絡まる文様

胴部には二つの渦が絡まる特徴的な文様が描かれています。二つの渦の上は磨消、下は縄文が施文されています。

発掘調査報告書をめくると、二つの渦が絡まる同じ文様が数多く見つかります。

この文様は2020.09.23記事「縄文後晩期土製耳飾(君津市三直貝塚)20 観察記録3Dモデル」で観察した土製耳飾にも描かれています。


二つの渦が絡まる文様

ウ ハイパス調整画像

この記事の3Dモデルは撮影写真をハイパス調整画像で作成しました。撮影写真とそれをハイパス調整した画像を較べると、撮影写真のピントがぼやけているように感じますが、ピントは正確に合っています。ハイパス調整画像が現実には存在しないクッキリ感を表現しています。


撮影写真とハイパス調整画像


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