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2026年8月30日日曜日

縄文土器模擬3DモデルのGigaMesh Software Framework展開

 Deploying a Simulated Jomon Pottery 3D Model in the GigaMesh Software Framework


I have deployed a simulated 3D model of Jomon pottery—created by modeling the vessel as a body of revolution—into the GigaMesh Software Framework. Next, I plan to transfer the patterns from the original 3D model onto this simulated model and then deploy it in the GigaMesh Software Framework to enjoy the result.


縄文土器を回転体として模して作成した模擬3DモデルをGigaMesh Software Framework展開しました。引き続き、模擬モデルに元3Dモデルの文様を転写して、それをGigaMesh Software Framework展開して楽しむことにします。

1 縄文土器模擬3Dモデル


元縄文土器3Dモデル

加曽利EⅡ式新段階意匠充填系深鉢(No.26)(市原市草刈遺跡H区) 観察記録3Dモデル


縄文土器模擬3Dモデル

2 GigaMesh Software Framework展開


GigaMesh Software Frameworkに縄文土器模擬3Dモデルを投入した様子


GigaMesh Software Frameworkで軸を設定した様子


GigaMesh Software Frameworkで展開のための三角錘を設定した様子


GigaMesh Software Framework展開した様子

3 メモ

引き続き、模擬モデルに元3Dモデルの文様を転写して、それをGigaMesh Software Framework展開して楽しむことにします。


参考 元縄文土器3DモデルのGigaMesh Software Framework展開結果


2026年8月13日木曜日

2次元資料から縄文土器3Dモデル生成 その2

 Generating Jomon Pottery 3D Models from 2D Source Material: Part 2


I generated a 3D model of Jomon pottery—representable entirely as a solid of revolution—based on 2D source material. By simply drawing the cross-sectional outline, I was able to create the model instantly using a Blender Python script I had previously developed. The image texture was applied manually using the UV Project modifier.


回転体だけで表現できる縄文土器3Dモデルを2次元資料に基づいて生成しました。断面輪郭線だけを描き、既に作成したBlenderPythonスクリプトで一瞬で作成できました。画像は手作業でUV投影モディファイアで貼りつけました。

1 2次元資料


2次元資料(有吉北貝塚発掘調査報告書から引用)

有吉北貝塚北斜面貝層から出土した土器です。

2 3Dモデル生成方法

AAB(Blender専用AIアシスタント)で作成した断面輪郭線から回転体を作成するBlenderPythonスクリプトで、3Dモデルを生成しました。

3 生成3Dモデル

画像貼りつけは手作業でUV投影モディファイアで行いました。


生成3Dモデル(マテリアル)


生成3Dモデル(ソリッド)


生成3Dモデル(ワイヤフレーム)


生成3Dモデル(画像と3Dモデル)


生成3Dモデル(マテリアル)


生成3Dモデル(マテリアル)

2次元資料から縄文土器3Dモデル生成

 Generating 3D Models of Jomon Pottery from 2D Source Material


I experimented with generating 3D models of Jomon pottery—which features relatively simple shapes—from 2D source material using an AI assistant designed for Blender.


最も単純形状である縄文土器について、2次元資料から3Dモデル生成をBlender専用AIアシスタントで試しました。

1 縄文土器2次元資料


縄文土器2次元資料(加曽利貝塚博物館発行パンフレットから引用)


縄文土器2次元資料

2 断面輪郭線の描画


断面輪郭線の描画

今回はBlenderにインポートされた縄文土器2次元資料をなぞって、断面輪郭線を手作業で描画しました。ビェジェ曲線で描き、メッシュオブジェクトに変換しました。

3 Blender専用AIアシスタント(以下AABと略称)による3Dモデル生成

3-1 AABに入力したメッセージ

選択されているメッシュ(ライン)のZ軸下方の端点に原点を移動してください。次にそのメッシュ(ライン)にスクリューモディファイアを次の条件で追加してください。角度:360度、スクリュー:0m。回数:1、座標軸:X、ビューのステップ数:32、レンダー:32、ノーマル:スムーズシェーディングにチェック。さらにソリッド化モディファイアをモード:シンプル、幅:0.02m、オフセット:-1.0、ふち:フィルにチェックで追加してください。

3-2 AABの作業方針

選択中のメッシュオブジェクトを対象に、各メッシュの「Zが最も低い端点」へ原点を移動し、形状の見た目は動かさず保持します。  

その後、スクリューモディファイア(X軸・360度・ステップ32)とソリッド化モディファイア(Simple・幅0.02m・オフセット-1・ふちFill)を追加します。  

端点は「接続エッジ数が1以下の頂点」を優先し、見つからない場合は全頂点から最低Zを選びます。複数選択時は選択メッシュすべてに適用します。  

次の改良候補:最低Zが複数ある場合の選択ルール、既存同名モディファイアの再利用/上書き、適用後メッシュ化など

3-3 結果


生成された3Dモデル


生成された3Dモデル


生成された3Dモデル

4 検討

AABに指示した内容は次の3点です。

・メッシュ原点を下方端に移動する。

・スクリューモディファイアを追加して土器立体形を描く。

・ソリッドモディファイアを追加して土器に厚みをつける。

これらの指示通りのBlenderPythonスクリプトが生成され、土器3Dモデルを生成することができました。

この1例だけの作業なら、AABを利用するよりも手作業ですべて実行した方が手間が少ないことになります。しかし、今後同じような事例を多数扱う場合はBlenderPythonスクリプトを利用して瞬間的に作業を実行することができ、大きな省力化につながります。またBlenderPythonスクリプトでは設定条件を最初にまとめて書いてあるので、条件変更は柔軟にできます。


BlenderPythonスクリプト画面(冒頭部)

5 画像投影

平行投影カメラをAABで所定位置に追加し、UV投影モディファイアで土器3Dモデルに画像を投影してみました。今回のUV投影モディファイア追加は手作業です。最終微調整を手作業で行うことにすれば、UV投影モディファイア追加もAABで行うことは直ぐにできそうです。


土器3Dモデルに画像を投影した様子


土器3Dモデルに画像を投影した様子

この場合、UV投影モディファイアでは、同じ画像が土器外面と内面のそれぞれ2箇所に投影されます。


2022年9月6日火曜日

屋外漆喰炉に縄文土器をテスト配置する

 Test placement of Jomon pottery in an outdoor plaster furnace


A 3D model of Jomon pottery, which was also created from a survey map, was placed as a test on the outdoor plaster furnace 3D model created from the survey map. It's a self-praise, but it's a very good feeling. I'm looking forward to arranging other pottery and abalone in sequence.


実測図から作成した屋外漆喰炉3Dモデルに、同じく実測図から作成した縄文土器3Dモデル1つをテスト配置しました。自画自賛になりますが、とてもいい感じです。他の土器及びアワビも順次配置することが楽しみになります。

1 屋外漆喰炉に縄文土器1つをテスト配置した3Dモデル

屋外漆喰炉に縄文土器1つをテスト配置した3Dモデル

屋外漆喰炉及び縄文土器は実測図から作成


屋外漆喰炉実測図

千葉市大膳野南貝塚発掘調査報告書から引用


「屋外漆喰炉に縄文土器1つをテスト配置した3Dモデル」の画像

2 メモ

・屋外漆喰炉に縄文土器を置いてみると、基底微地形、炉体形状、漆喰堆積表面と縄文土器(埋甕)の関係が思いのほか実感を持ってよくわかります。他の土器とアワビも順次置いてみることにします。

・Blenderにおける作業では、このモデルは特段の障害に合うことなく、直ぐに出来ました。しかし、このモデルをSketchfabに投稿できるまでに丸2日かかりました。これまでSketchfab投稿は全て3DF Zephyr Lite経由で行い、何ら問題を感じてきませんでした。しかし、今回の縄文土器3Dモデル作成ではブーリアン差分を使い、そのオブジェクトは3DF Zephyr Liteでは正常な表示が出来ません。従って3DF Zephyr Liteを使わないでSketchfabに投稿する必要があります。その場合色々な制約があります。特にオブジェクトのマテリアル名称とテクスチャ画像名称に日本語は使えません。(Sketchfab内で文字化けします。)この制約を知らなかったため、丸2日間悩み、時間を空費しました。

・Blenderファイルを別のフォルダーに移動して作業し、その結果をWabefront(.obj)などにエクスポートして再利用するための子細な留意点に気が付きました。近々別記事等でまとめることにします。


2022年4月19日火曜日

3Dモデルによる縄文土器の大きさ・容積測定方法

 How to measure the size and volume of Jomon pottery using a 3D model


I decided to measure the height, diameter, and volume of the pottery to know the basic information about about 30 Kasori E-type pottery 3D models created this year. The method is shown using the Kasori EV type deep bowl (No.39) as an example.


今年に入ってから作成した加曽利E式土器3Dモデル約30について、基礎的情報を知るために土器の高さ、直径、容積を測定することにしました。その方法を加曽利EⅤ式深鉢(No.39) を例として表示しました。

1 3Dモデルに対する実寸法付与

撮影時にショーケーズ前にスケールを置き、3Dモデルにスケールを取り込む事によって、3Dモデルに実寸法を付与しました。


スケールを取り込んだ3Dモデル(3DF Zephyr Lite画面)

2 測定項目

加曽利E式土器の大きさと容量を測定することとします。

加曽利E式土器の大きさ測定は以前次のような測定項目を検討したことがあります。


加曽利E式土器の計測項目

f/i×100=くびれ度、a/f×100=深さ指数、f/j=尖り度

2020.01.24記事「加曽利博の加曽利E式土器細分基準の学習」

今回は3Dモデル計測の手始めということで、大きさは高さ、直径(口縁部、底部)だけを計測します。次のステップでは器形把握に必要となるより詳細な項目の計測を行うこととします。

容量はパップス・ギュルダンの定理を利用して計測することにします。

2021.02.17記事「パップス-ギュルダンの定理による縄文土器体積の求積」

(回転体の体積 V) = (図形 F の重心 G が回転により描く軌跡の長さ) × (図形 F の面積 S)


3Dモデルによる加曽利E式土器の高さ、直径、容積の測定方法

3 容積測定方法メモ

容積測定は次の仮定を設定して行いました。

ア 土器展示正面をオルソ投影した画面を対象に半裁断面を設定して、その半裁断面の回転体容量が土器容量であると仮定します。そのために半裁断面の面積を求めます。

イ 土器の厚さは3Dモデルで計測可能な場所2~3か所の平均値を使います。

ウ 土器底部の厚さもイと同じ厚さを便宜上使います。

エ 土器厚さ分だけ内側に移動する線分の作図はillustrator「パスのオフセット」機能を利用します。

オ 半裁断面の面積測定はPhotoshop面積測定機能を利用します。

カ 半裁断面の重心位置は、半裁断面の押出3Dモデル(※)をBlenderに投入して「原点を重心に移動」機能で求めます。


Blenderで表示したobjectの重心
※半裁断面の押出3Dモデル
今回の作業では半裁断面押出3DモデルをPhotoshopの3Dモデル機能で作成しました。Photoshopでは3Dモデル機能の全削除に向かってバージョンアップ毎に機能が縮減しています。現時点ではまだ押出モデルをかろうじて作成することができました。使い勝手の良いPhotoshopから3Dモデル機能が削除されることは残念です。

4 部分復元土器について

土器下半部の復元が省略された土器など部分復元土器は、3Dモデル上で仮想的に全体復元して、高さ、直径、容積を測定することとします。


2021年2月26日金曜日

縄文土器の容量計測法

 縄文土器学習 551

縄文土器3Dモデルを作成した際、実寸法を付与できれば、簡易的な方法でその容量を測定出来ますので、その手順をメモします。

1 作成方法の概要

縄文土器を回転体に見立て、容量部分(液体の入る部分)の模擬3Dモデルを作成し、その体積をBlenderで計測します。

2 回転体の素となる断面の作成

土器3Dモデルの正面オルソ投影画面を利用して、土器厚を差し引いた液体が入る部分の断面図を作成します。


オルソ投影画面における断面図の作成


作成した断面図(余白透明なPNGファイル)

3 断面図のWabefront(.obj)ファイル作成

断面図(余白透明なPNGファイル)をPhotoshopに投入し、3D機能で新規3Dオブジェクト作成→深度マップからのメッシュ→平面→作成で3Dモデルを作成します。次に3DモデルをWabefront(.obj)ファイルで書き出します。


PhotoshopでWabefront(.obj)を書き出している様子

4 断面図Wabefront(.obj)ファイルをBlenderに投入

断面図Wabefront(.obj)ファイルをBlenderに投入して、メッシュ数を縮減して扱いやすくします。事例ではメッシュ数を×0.02にしました。また、オブジェクトサイズと単位を確認し、必要に応じてオブジェクトの倍率を調整します。

5 回転体作成と体積計測

断面図オブジェクト(平面メッシュ)を真上からオルソ投影で見下ろす状態で、編集モードでスピン機能で回転体を作り、サイドバーで体積を計測します。


断面から360度回転、72ステップで作成した回転体

体積計測している様子

Nキーでサイドバーを表示し、3Dプリント→体積で体積が表示されます。

6 感想

断面図をBlenderに投入して重心位置を求めてパップス-ギュルダンの定理で体積を計測する方法もあります。2021.02.17記事「パップス-ギュルダンの定理による縄文土器体積の求積」

手間数は回転体で体積を計測する方が少なく、また計測誤差が生まれるステップも少ないので、回転体を使う方が効率的でより正確です。また回転体を利用すれば容量模擬3Dモデルという計測証拠を残すことができます。


2021年2月5日金曜日

縄文土器「教師付き学習」方法の具体化

 縄文土器学習536

2021.02.04記事「観察学習用縄文土器カード作成」で縄文土器実測図・写真をカード型データベースとしてパソコン画面に大写しして観察・考察できることに気が付きました。縄文土器学習にとって有力な方法の自分レベルでの発見です。この発見に伴い、縄文土器の「教師付き学習」方法を具体化できましたのでメモします。

1 縄文土器の「教師付き学習」方法

ア 「教師」に該当する情報源例

●次の論文内容(勝坂式終末期から加曽利E式初頭期の土器分類と説明

徳留彰紀(2019)「武蔵野台地北東部および大宮台地における勝坂式終末期から加曽利E式初頭期の土器様相」(山本典幸・考古学の地平グループ編「考古学の地平Ⅱ-縄文中期の土器論と生業研究の新視点-」六一書房)


土器分類一覧表


土器分類画像

イ 教師付き学習方法

土器分類毎に分類諸元・説明と土器画像をカード型データベース(FileMaker)に収納し、効率的検索等により土器分類情報・画像を即座に表示できるようにします。このシステムをパソコン画面一隅に置いて使えるようにしておくことにより、分類情報のない土器画像の分類や考察を効率的に行います。


「教師」に該当する情報システム画面例

論文掲載一覧表に従い次の項目をデータベースフィールドとして設定しました。

分類

類型

時期

基本器形

細部器形

文様帯・区画文の位置

文様帯・区画文等の特徴

関連する土器群(中山2004)

関連する土器群(下総1998ほか)

メモ

画像

2 感想

ア 多数教師の招請

「山本典幸・考古学の地平グループ編「考古学の地平Ⅱ-縄文中期の土器論と生業研究の新視点-」六一書房」には徳留彰紀さん以外に塚本師也さんの北関東における同時期土器分類事例など幾つかの土器分類論文があります。加曽利E式土器成立までの経緯を知るうえで大いに参考になりそうです。これらの論文を高度専門教師として、申し訳ないことですが無料で招請して、教えを乞いたいと思います。

イ 小林達雄編「総覧縄文土器」の教師招請

小林達雄編「総覧縄文土器」には土器型式毎に土器分類表が掲載され説明されています。この情報も基本的土器分類情報源として教師招請することにします。

ウ スキャン技術

細かい話になりますが、上記徳留さん事例の土器分類画像は紙図書で縮小網掛印刷されています。通常のスキャン解像度では拡大に耐える画像を取得できません。スキャナーの解像度を800dpiにまでアップして使える画像を取得できました。

エ 予感

展示縄文土器3Dモデル作成という活動が自分の縄文土器学習楽しみを大いに深めています。同じように縄文土器画像・情報のカード型データベース収納という活動が、観察や教師役割として学習楽しみを大いに深めるような予感がします。


2020年4月20日月曜日

長野県立歴史館メインショーケース展示の縄文土器

縄文土器学習 401

長野県立歴史館メインショーケース展示の縄文土器14器について、SfM-MVS手法により7シーンに分けて観察記録3Dモデルを作成しましたので紹介します。

1 メインショーケース展示の様子

長野県立歴史館メインショーケース展示の縄文土器

2 観察記録3Dモデルの例

縄文中期中葉顔面把手付深鉢形土器(複製)(伊那市月見松遺跡)外3点S4 観察記録3Dモデル
左から縄文中期後葉初台付鉢形土器(塩尻市上木戸遺跡)[中空の円文とコイル状の飾りが極度に発達し、台をつけて目立つようにしている。このような土器は、県中部・北部の大規模なムラから、ごく少数だけ見つかる。]、縄文中期中葉顔面把手付深鉢形土器(複製)(伊那市月見松遺跡)[長野県宝]、縄文中期中葉「土偶装飾の付く有孔鍔付土器」(複製)(南箕輪村久保上ノ平遺跡)、縄文中期前葉「雲母片を混ぜ、キラキラしている土器」(千曲市屋代遺跡群)
撮影場所:長野県立歴史館
撮影月日:2020.02.14
整理番号:S4
実寸法付与
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 164 images

展示の様子

縄文中期中葉顔面把手付深鉢形土器(複製)(伊那市月見松遺跡)外3点S4 の動画

3 2以外の観察記録3Dモデル







4 感想
加曽利E式土器などと比べると派手な縄文土器がずらりと並べてあり、珍味を堪能しているような感情が沸き上がりました。東京湾岸貝塚の生活と長野の山中生活ではその生業や苦労の在り方が全く異なり、その異なる生活感情が土器デザインに反映されていることは確実です。
縄文中期中葉顔面把手付深鉢形土器(複製)(伊那市月見松遺跡)[長野県宝]は、以前伊那市創造館に出かけた時貸し出し中で見損なったものです。レプリカとはいえ造形物を見れたことを喜びました。

2020年2月15日土曜日

長野県立歴史館縄文土器コーナーの観覧

縄文土器学習 345

長野県立歴史館の縄文土器コーナーを観覧しました。
入り口に草創期土器等4点、メインショーケースには中期のものを主として10数点が展示されています。同時に土偶、土製品が多数展示されています。

縄文土器展示

縄文土器展示

土偶展示

縄文土器は千葉県ではあまり見かけない派手な模様・器形のものもあります。
向学のため全土器について3Dモデル用撮影を行いました。ショーケースのガラスが一部だけであり、上方空間が開放されているためガラス面反射が少なく良好な写真が撮れました。3Dモデルに実寸法を付加するためにスケールをショーケース手前に置いて撮影しました。2時間ほどの観覧・撮影で、気が付いてみると1100シャッター(ブラケット撮影によりJPEGファイル数6600)撮影していました。

なお売店で先日まで開催されていた特別企画土偶展の解説図書(223ページカラー)を入手しました。

特別企画土偶展解説図書
帰りがけ車中でこの解説図書を読んでいると、先ほど観覧した土偶コーナーの中の人面土版に女性器が表現されていることを知りました。
この人面土版はそれだけを対象にして3Dモデル用撮影をしましたので、追って詳しく検討することにします。千葉市埋蔵文化財調査センターで観覧した人面付土版は髭があるので男だと説明されていました。
2020.02.05記事「人面付土版 観察記録3Dモデル」
人面土版に男女それぞれがあるとすれば、どのように土版を考えていくことになるのか、興味がドンドン深まります。

この解説図書はこれまでに尖石縄文考古館等で観覧した土偶についても新たな詳しい解説があり、とても参考になります。さらに縄文土偶から弥生時代のヒトガタ、奈良時代の木製ヒトガタに至る系譜までも解説しています。狭い視野の専門説明ではなく、遠大な文化的視野から縄文土偶が語られています。とても素晴らしい図書です。

おかげで過去に学習した印西市西根遺跡奈良平安時代ヒトガタがはるか遠い縄文時代土偶から延々と受け継がれてきた文化であるという認識を持つことができました。
2016.03.06記事「西根遺跡出土馬形・人形の意義」

長野県立歴史館縄文土器コーナー観覧はまことに意義深いものとなりました。

2020年1月28日火曜日

清瀬市郷土博物館観覧と縄文土器3Dモデル作成

縄文土器学習 326

清瀬市郷土博物館を訪問して学芸員内田裕治先生に内田裕治式土器展開写真の作成技法を教えていただきました。
2020.01.20記事「内田裕治式土器展開写真の作成」
当日、同館の縄文出土物コーナーを観覧させていただきました。

縄文出土物のメインショーケース (張り合わせ写真)
清瀬市郷土博物館では昨年11月に企画展「柳瀬川縄文ロマン展」を開催し話題を呼びましたが、そのホームページ版をwebで公開していて、展示土器に対する興味も深まります。
「柳瀬川縄文ロマン展」2019年11月2日~24日開催縄文土器編ホームページ公開版」

中央に展示されている勝坂式有孔鍔付土器はホームページ公開版でも登場します。
主な展示土器と石棒については3Dモデル作成用撮影も行い、3Dモデルを作成しました。

作成した清瀬市郷土博物館展示土器等
掲載ページhttps://sketchfab.com/arakiminoru/models

感想
清瀬市と千葉市は直線距離で60㎞ほど離れていますが縄文中期の土器の様相が大きく異なることを実感できました。一言でいえば千葉と比べて勝坂式の影響が濃厚だということだと思います。
私がとくに興味を持っているのは清瀬市出土土器で4単位の把手・文様がついているもので、4つの模様が全て少しずつ異なるものがあるという事象です。上記ホームページ公開版では起承転結などとして区分されています。
この区分は尖石縄文考古館や伊那市創造館で見た土器ではより顕著でした。春夏秋冬が表現されているように感じたものもありました。
ところが房総の土器では4単位文様が異なる事象は大変希薄です。対向する文様が異なること自体が珍しいことだと思います。
一方は土器文様に個人情念を投影しようとしていて、一方は土器文様から個人情念をできるだけ排除しようとしているように感得できます。
一方は土器文様で多様な物語を語り、一方は土器文様にある特定の集団表象を表現しようとしているように感得できます。


勝坂式有孔鍔付土器(清瀬市野塩前原遺跡) 観察記録3Dモデル 
撮影場所:清瀬市郷土博物館 
撮影月日:2020.01.17 
ガラス面越し撮影 
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 64 images