2020年2月15日土曜日

長野県立歴史館縄文土器コーナーの観覧

縄文土器学習 345

長野県立歴史館の縄文土器コーナーを観覧しました。
入り口に草創期土器等4点、メインショーケースには中期のものを主として10数点が展示されています。同時に土偶、土製品が多数展示されています。

縄文土器展示

縄文土器展示

土偶展示

縄文土器は千葉県ではあまり見かけない派手な模様・器形のものもあります。
向学のため全土器について3Dモデル用撮影を行いました。ショーケースのガラスが一部だけであり、上方空間が開放されているためガラス面反射が少なく良好な写真が撮れました。3Dモデルに実寸法を付加するためにスケールをショーケース手前に置いて撮影しました。2時間ほどの観覧・撮影で、気が付いてみると1100シャッター(ブラケット撮影によりJPEGファイル数6600)撮影していました。

なお売店で先日まで開催されていた特別企画土偶展の解説図書(223ページカラー)を入手しました。

特別企画土偶展解説図書
帰りがけ車中でこの解説図書を読んでいると、先ほど観覧した土偶コーナーの中の人面土版に女性器が表現されていることを知りました。
この人面土版はそれだけを対象にして3Dモデル用撮影をしましたので、追って詳しく検討することにします。千葉市埋蔵文化財調査センターで観覧した人面付土版は髭があるので男だと説明されていました。
2020.02.05記事「人面付土版 観察記録3Dモデル
人面土版に男女それぞれがあるとすれば、どのように土版を考えていくことになるのか、興味がドンドン深まります。

この解説図書はこれまでに尖石縄文考古館等で観覧した土偶についても新たな詳しい解説があり、とても参考になります。さらに縄文土偶から弥生時代のヒトガタ、奈良時代の木製ヒトガタに至る系譜までも解説しています。狭い視野の専門説明ではなく、遠大な文化的視野から縄文土偶が語られています。とても素晴らしい図書です。

おかげで過去に学習した印西市西根遺跡奈良平安時代ヒトガタがはるか遠い縄文時代土偶から延々と受け継がれてきた文化であるという認識を持つことができました。
2016.03.06記事「西根遺跡出土馬形・人形の意義

長野県立歴史館縄文土器コーナー観覧はまことに意義深いものとなりました。

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