2020年1月28日火曜日

清瀬市郷土博物館観覧と縄文土器3Dモデル作成

縄文土器学習 326

清瀬市郷土博物館を訪問して学芸員内田裕治先生に内田裕治式土器展開写真の作成技法を教えていただきました。
2020.01.20記事「内田裕治式土器展開写真の作成
当日、同館の縄文出土物コーナーを観覧させていただきました。

縄文出土物のメインショーケース (張り合わせ写真)
清瀬市郷土博物館では昨年11月に企画展「柳瀬川縄文ロマン展」を開催し話題を呼びましたが、そのホームページ版をwebで公開していて、展示土器に対する興味も深まります。
柳瀬川縄文ロマン展」2019年11月2日~24日開催縄文土器編ホームページ公開版

中央に展示されている勝坂式有孔鍔付土器はホームページ公開版でも登場します。
主な展示土器と石棒については3Dモデル作成用撮影も行い、3Dモデルを作成しました。

作成した清瀬市郷土博物館展示土器等
掲載ページhttps://sketchfab.com/arakiminoru/models

感想
清瀬市と千葉市は直線距離で60㎞ほど離れていますが縄文中期の土器の様相が大きく異なることを実感できました。一言でいえば千葉と比べて勝坂式の影響が濃厚だということだと思います。
私がとくに興味を持っているのは清瀬市出土土器で4単位の把手・文様がついているもので、4つの模様が全て少しずつ異なるものがあるという事象です。上記ホームページ公開版では起承転結などとして区分されています。
この区分は尖石縄文考古館や伊那市創造館で見た土器ではより顕著でした。春夏秋冬が表現されているように感じたものもありました。
ところが房総の土器では4単位文様が異なる事象は大変希薄です。対向する文様が異なること自体が珍しいことだと思います。
一方は土器文様に個人情念を投影しようとしていて、一方は土器文様から個人情念をできるだけ排除しようとしているように感得できます。
一方は土器文様で多様な物語を語り、一方は土器文様にある特定の集団表象を表現しようとしているように感得できます。


勝坂式有孔鍔付土器(清瀬市野塩前原遺跡) 観察記録3Dモデル 
撮影場所:清瀬市郷土博物館 
撮影月日:2020.01.17 
ガラス面越し撮影 
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 64 images

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