花見川流域の自然・歴史を知るための図書紹介 15
花見川流域や千葉県北部の地名検討における専門的基礎資料として千葉県地名変遷総覧を紹介します。
1 千葉県地名変遷総覧の諸元、内容、目次
【諸元】
書名:千葉県地名変遷総覧 第2版
編者:千葉県立中央図書館
発行者:千葉県郷土資料刊行会
発行日:昭和47年5月10日、絶版
体裁:B5判、272頁
附録:千葉県郷名分布図
【内容】
邨岡良弼(むらおか りょうすけ)著『日本地理志料』を用い、他に千葉県報、県内各郡誌などより地名を採録しています。郷名を主項目に『日本地理志料』所収の大字名の昭和45年現在までの変遷過程を示したもの。地名が掲載されている古い資料を探すことができます。(千葉県立図書館ホームページによる)
【主要目次】(下総国、千葉郡のみ細目次展開)
●安房国
●上総国
●下総国
・千葉郡(千葉郡)
123千葉
124池田
125糟○[難字のためこのブログでは表現不能、二字でカソリと読む]
126三枝
127山梨
128物部
129余戸
130駅家 茜津
131山家
132草田
・葛飾郡(東葛飾郡)
・相馬郡(東葛飾郡)
・印旛郡(印旛郡)
・埴生郡(印旛郡)
・香取郡(香取郡)
・匝瑳郡(匝瑳郡)
・海上郡(海上郡)
千葉県地名変遷総覧
千葉県地名変遷総覧附録 千葉県郷名分布図
2 この図書の特徴
この図書は邨岡良弼著『日本地理志料』(明治35年~36年出版)が行った古代郷名と現代地名の比定結果をベースに、地名の変遷を千葉県立中央図書館が収集した資料にもとづいてまとめた資料です。
千葉県立中央図書館が実施した調査であり、資料調査は徹底しているような印象を受けます。
現在、邨岡良弼著『日本地理志料』の古代郷名と現代地名の比定結果は多くの間違いがあり、信用できるものとして考えられていませんが、より正確な比定表(比定図)が無かった時期には、次善の策として利用せざるを得なかったものと考えます。
このように、現在ではこの図書の内容をそのまま利用することはできませんが、その限界を踏まえれば、過去の史料に出てくる地名の変遷に関する有用な情報を汲み取ることも可能な資料です。
附録の千葉県郷名分布図は、邨岡良弼著『日本地理志料』を図化したものですから、その誤りが露骨に表現されていて、今では地名検討の誤謬を示す材料としての価値を有します。(シンプルな意味での地名検討には使えないということです。)
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