2014年2月5日水曜日

気になる円弧状地形模様

花見川流域の小崖地形 その115

5mメッシュの利用域を拡大したのは、たまたま気がついた地形があり、それが5mメッシュのそれまでの利用域で途切れていたからです。(201.02.04記事「5mメッシュ利用域拡大」参照)

気になる地形とは、地形段彩図に表現される円弧状模様です。

次の図は地形段彩図です。

地形段彩図

この地形段彩図を見ると、成田空港の北東側方面に円弧状模様が沢山出てくる地区があることが判ると思います。

私が円弧状と感じた地形模様をピックアップすると次の図になります。

円弧状地形模様の抽出図

円弧状地形模様は次のような地形成分と関わって表れているように感じられます。

●円弧状地形模様の成分
・谷津筋線
・尾根筋線
・谷津密度の差異
・標高分布

円弧状地形模様は、地殻変動の結果形成された変動地形がその後の水蝕作用で修飾されて、今ある地形になったと考えて間違いないと思います。

この抽出図と地質図(活構造図)をオーバーレイすると次のようになります。

円弧状地形模様と活構造図のオーバーレイ図

私は、円弧状地形模様の大半が栗山川活向斜軸の西側に分布していることに強く興味を持ちます。

以前私は、印旛沼筋向斜軸(柏-佐倉向斜軸)の北側に牧の原オタマジャクシ状凹地があり、勝田川・高津川筋向斜軸の北側に勝田台オタマジャクシ状凹地があり、その二つの事象から向斜軸形成の運動とオタマジャクシ状凹地形成の運動に、フィリピン海プレートが陸側プレートに沈み込む方向との関係から、関連性があるのではないかという考察(妄想的検討)をしました。


印旛沼筋等における私の考察を踏まえると、栗山川活向斜軸の西側に円弧状地形模様が沢山あるという事象を次のように考えることは極自然の思考です。

印旛沼筋向斜軸(柏-佐倉向斜軸)とその北側の牧の原オタマジャクシ状凹地の二つの地学事象に関連性が存在すると考える。その関連性と同じものが、栗山川向斜軸と円弧状地形模様の間にもある。
印旛沼筋向斜軸(柏-佐倉向斜軸)とその北側の牧の原オタマジャクシ状凹地はフィリピン海プレートが陸側プレートに沈み込むことと関連しているが、栗山川向斜軸と円弧状地形模様は太平洋プレートが陸側プレートに沈み込むことと関連している。

2014.01.27記事「オタマジャクシ状凹地の妄想的検討 後編」でのべた仮説(妄想的検討)がどの程度正しいのか正直に言って不明ですが、その思考の基となる事象が一つ増えたことから、変動地形に対する興味がさらに深まりました。

参考 関東地方南部のプレート模式図
「千葉県の自然史 本編2 千葉県の大地」による

参考 2つのプレートに関係する力(空想)



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