2014年2月17日月曜日

QGIS活用チャレンジ

1 大雪がきっかけでQGIS活用の一歩を踏み出す
私がQGIS(「キュージス」と呼ぶらしい)に興味を持っている最大のポイントは広域について入手している5mメッシュ(標高)を利用して、地形の分析ができないだろうかということです。

これまで地図太郎PLUSというGISソフトをつかって、地形段彩図や地形断面図をつくって活用しています。しかし、地図太郎PLUSではそれ以上の地形分析ができません。

ところが、QGIS(と関連するソフト群)はかなり高等な地形分析ができる専門ソフトのようです。そしてフリーソフトということで経費がかかりませんから、即入手可能です。日本語化も相当進んでいます。

いつかQGISを使いたいと考えていました。(2013.11.15記事「ささやかな夢リスト」参照)

ところが、意外なきっかけでQGIS活用に踏み出すことが出来ました。

29日から始まった大雪です。

大雪でいろいろな予定が変更になり、家に閉じ込められて、図らずもまとまった沢山の時間が生れました。

そのプレゼント(?)された時間を利用してかねてから興味のあったフリーソフトQGISの活用にチャレンジしました。

チャレンジといっても、このソフトが自分にとって有用な道具になるかどうか判断して、これから継続的に使って行けるきっかけをつくることが出来るようにするという意味でのチャレンジです。

QGISの本格活用はある程度時間をかけて、その利用スキルに習熟していかなければ無理であることは、他の専門ソフトと同じだと思います。

2 導入に使った図書
次の書籍を導入に使いました。最初のダウンロードやソフトの意義・特性及び基本的な使い方が判りやすく書いてあり、自分にとってはとても有用でした。

使ったQGIS入門書
今木洋大編著「QuantumGIS入門」(古今書院)

3 QGISダウンロード
入門書はQGISver1.8で説明していますので、まずそれをダウンロードして、一通りソフトの様子を知りました。
その後、最新バージョンのQGISver2.0をダウンロードして、試用として使い出しました。

4 試用区域の設定
ある程度広域を対象にQGISを試用してみることにしました。いくら高機能ソフトでも、自分が望むような広域範囲の作業が出来なければ意味がないからです。広域作業の使い勝手を知る必要があります。

次の区域(2.5万分の1地形図24面分の範囲)をこれからQGISの評価と利用スキル習熟のために試用区域として設定しました。

試用区域の設定

5 最初の難関「基盤数値情報(標高)5mメッシュのGeoTIFF変換」
5mメッシュは既に広域について国土地理院サイトからダウンロードして解凍してあります。

しかし、QGISでは5mメッシュファイル(XMLファイル)を直接読み込めません。

5mメッシュ(XMLファイル)をGeoTIFFというラスター形式のファイル(拡張子はtif)に変換する必要があります。

このファイル変換が私にとってQGIS利用の最初の難関でした。(というか、まだ難関の真っ最中にいるようです。)。

ファイル変換ソフトは「基盤地図情報標高DEM変換ツール」(フリーソフト、株式会社エコリス)を使いました。WEBには、別のフリーソフトもあったのですが、私はそちらのソフトを使えるようにパソコン環境を整備することがどうしても出来ませんでした。

2.5万分の1地形図図幅毎にxmlファイルを1つのtifファイルに統合して変換しました。海がない図幅ではxmlファイル100から1つのtifファイルを生成します。つまり24tifファイルをつくりました。tifファイルを作成する時に空間参照系をUTMに設定しました。

その24枚のtifファイルをQGISにプロットすると次のようになります。

24tifファイルのQGISプロット

接合ができていません。ファイルとファイルの間の隙間は最大110mにも達します。

これでは使い物にならないので、私のQGISの設定の仕方や操作が間違っているかもしれないといろいろ再検討したのですが、どうも100ファイルを統合してしまうと誤差が出てしまうようです。

手持ちのツール、スキルでは誤差を合理的に除去することが出来ないので、これ以上進めません。

次にxmlファイルをそれぞれファイルごとに変換して24面分合計2286tifファイルをつくりました。空間参照系は緯度経度です。(「基盤地図情報標高DEM変換ツール」では統合しない変換はこれでしかできない。)

作成した2286枚のtifファイルをQGISにプロットすると次のようになります。

2286tifファイルのQGISプロット

この方法では接合に問題はないようです。画面を拡大してもぴったり接合しています。

この画面ではタイル貼りのようになっていますが、ここから各種分析地図をつくることが可能になります。

十分に納得できている状況には至っていませんが、曲がりなりにも試用区域に地形情報をプロットできました。

判らないことだらけ、失敗だらけですが、ようやくQGISスキル習得のスタート地点に到達できたという感覚を得ました。

これから継続的にQGISの利用スキルを学ぶつもりです。

大雪にも密かなるプラス効果が、私には、あったということです。



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