埼玉編年のデータベース化による分析的学習 5
縄文土器学習 570
埼玉編年(1982)Ⅸ期・Ⅹ期(加曽利EⅠ式)4群土器について学習しましたので、メモします。2021.03.29記事「加曽利EⅠ式期における曽利式比定土器」の後続です。
1 埼玉編年(1982)Ⅸ期・Ⅹ期(加曽利EⅠ式)の土器群構成
埼玉編年土器群分類と有吉北貝塚土器群分類の対応
2 4群土器7細分の理解
…………………
Ⅸ期・Ⅹ期 4群土器 分類メモ
1 主文様帯の位置 口縁部
【Ⅸa期B類(21)】
口縁部文様帯…勝坂式文様、地文…縄文
勝坂式、西部分布
【Ⅸa期C類(22)】
口縁部文様帯…刻みのある隆帯、刺突文など
中峠式、東部分布
【Ⅸa期D類(23)】
口縁部文様帯…刻みのある隆帯と沈線、眼鏡状把手多い
中峠式、東部分布
【Ⅸa期E類(24)】
口縁部…蛇行する隆帯
中峠式、東部分布
【Ⅸb期B類(11)】
橋状把手4単位、口縁部文様帯…櫛状沈線文
極少数
2 主文様帯の位置 胴部
【Ⅸa期A類(20)】
円筒形、幅広な胴部文様帯…沈線化
勝坂式、西部分布
【Ⅸb期A類(12)】
胴部文様帯…勝坂式
極少数
…………………
埼玉編年(1982)Ⅸ期・Ⅹ期(加曽利EⅠ式)4群土器(勝坂式・中峠式系統)分類の理解
3 4群土器分類理解の3D資料化
4群土器分類の理解(カードの空間配置)を3D資料にして、3D空間でカード記述を読めるようにしました。
埼玉編年(1982)Ⅸ期・Ⅹ期(加曽利EⅠ式)4群土器(勝坂式・中峠式系統)分類カードの3D展開 素材1このモデルの趣旨:埼玉編年(1982)土器分類を理解学習するための3Dツール作成用素材
素材3Dモデルの動画
4 感想
・勝坂式土器の盛期はⅧ期までで、中峠式土器の時期はⅧ期ですが、Ⅸ期初頭(Ⅸa期)には両方の型式ともに残存してⅨb期には極少量になり衰滅したことがわかります。
・Ⅸa期、Ⅸb期には1群~4群の土器が存在していて、出土土器の器形や文様がきわめて多様性であることに改めて驚きます。Ⅹ期になると1群~3群土器の出土で1群土器の優勢が見られますが、それでも器形や文様の多様性が自分の想像以上に大きなものとなっています。
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