2020年12月14日月曜日

有吉北貝塚保存区域の存置地形

縄文社会消長分析学習 56

有吉北貝塚学習を深めるための分析インフラ整備として、開発前地形の復元3Dモデルを作成しようとしてます。復元地形3Dモデルを使って遺構や遺物分布を分析すれば学習がはかどり、新たな発見があるにちがいないと期待しています。

現在、開発前地図(1960年代千葉市都市図)等高線から5mDEM生成にたどりつくために、QGISやGRASS操作習熟を見様見真似ですが取り組んでいます。

この記事では開発後地形(現状地形)に遺構配置図を正確にオーバーレイ出来るようになりましたので、保存区域の地形残置状況を観察します。

1 有吉北貝塚遺構配置図の現状地形投影3Dモデル

有吉北貝塚遺構配置図の現状地形投影3Dモデル

有吉北貝塚遺構配置図は発掘調査報告書から引用

遺構配置図メッシュは40m×40m

保存地区の地形残存を示す

背景写真はGoogle earthから引用

国土地理院5mDEM利用

垂直倍率:×5.0

QGISプラグインQgis2threejsで3Dモデル作成

3DF Zephyr v5.014でSketchfabアップロード


有吉北貝塚遺構配置図のQGISジオリファレンス結果画面


上記画面の3Dモデル画面(Qgis2threejs画面) 垂直倍率:×5.0


3Dモデルの動画

2 メモ

・有吉北貝塚には保存地区が設定されています。


有吉北貝塚遺構配置図の保存区域

・3Dモデルでみると保存区域存置の様子が確認できます。

・なお、保存区域は地形断面的に見て、台地面付近の一部だけが存置している状況です。台地斜面下部から谷津谷底付近の地形は埋め立てで失われています。

・したがって、開発前地形としての谷津谷底と台地面との比高落差を現在地形で感じることはできません。

・なお、開発前地形(1960年代地形)と縄文時代地形は谷津谷底の標高という点でかなり異なっていた可能性があります。縄文時代谷底は現代に至るまでに埋没が進み、谷底-台地面の比高は縄文時代の方が大きかったと考えられます。今後詳しく検討すべき学習課題です


0 件のコメント:

コメントを投稿