2020年6月25日木曜日

昭和39年調査出土安行3b式土器のGigaMesh Software Framework展開図作成

縄文土器学習 413

2020.06.24記事「昭和39年調査出土 安行3b式土器」で観察した安行3b式土器について3DモデルからGigaMesh Software Frameworkにより展開図を作成して、その模様を観察してみました。

1 展開図作成に使った3Dモデル

縄文晩期安行3b式土器(千葉市加曽利貝塚) 観察記録3Dモデル
旧Ⅴトレンチ昭和39年調査出土
撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「特別史跡加曽利貝塚令和元年度発掘調査速報展」
撮影月日:2020.06.17
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 74 images
口径8.0㎝、胴部径10.7㎝、高さ7.3㎝(3Dモデルから計測)

2 GigaMesh Software Frameworkによる展開図と観察


展開図(全体)


展開図主部のつる植物様模様

3 メモ
・展開図の胴部中央の模様をよく見ると曲線沈線がそれぞれ単独で存在していてつながっていません。つまり沈線が特定の面形状構成要素ではなく、それ自身が模様構成要素となっています。
・曲線沈線は各所から円を描きながら湧き上がってくるつる植物を図案化したように観察できます。つる植物が生い茂り重なり合っている様子が表現されているように観察できます。
・つる植物が何であるかはわかりませんが、この土器が祭器でありお墓の前にお供え物食べ物を入れたものであるとの想定を前提にすると、意味のあるつる植物であることは確実です。漠然とした図案として書かれたのではなく、つる植物を描くことがこの土器にふさわしかったと考えます。
・このように想像を重ねると、このつる植物は食糧を得るために栽培していたマメ科植物かもしれません。

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