2020年6月1日月曜日

縄文石器学習のイメージ

縄文石器学習 16

2020.05.04記事「石棒(茅野市聖石遺跡第4号住居址(SB04))外 観察記録3Dモデル」を「縄文石器学習 1」として石器学習を始めました。
とりあえずこれまで3Dモデル用撮影をした石器について3Dモデルをつくり観察し、思い浮かぶ感想をメモしてみました。これまで石棒、有舌尖頭器、神子柴型石斧などについて15編の記事を書いてきました。
そして3Dモデル作成用写真の在庫がなくなり、改めて学習の方向を定める状況に置かれました。そこで、今後の縄文石器学習計画をイメージして、石器学習の興味を増幅しましたので、その結果をメモします。

1 これまで展示館で撮影した石器写真を観察してみる
昨年から始めた縄文土器学習で「ついでに」撮影した縄文石器写真を全部引っ張り出して、観察することにします。断片的情報になりますが、自分で撮影した写真ということは、無意識のうちに興味を持った石器ですから、個人学習意識分析的に大いに価値のある情報です。

2 展示館等で体系的に石器観察を行う
コロナ禍の影響が低減することに期待して、展示館等で石器観察する機会をできるだけ設けることにします。
とりあえず興味のある石器について、展示されている状況での3Dモデル用写真撮影を行います。

3 3Dモデル作成と分析
石器の展示状況3Dモデルの分析方法を検討して、そのデータからどのようなことがわかるか検討します。
3Dモデルからillustrator等を使って実測図を作成し、その実測図から石器に関する興味ある情報を汲み取ることがどの程度できるか、という活動に興味が湧きます。
専門的機械を使った石器測定・観察ではない、誰でもできる展示状況写真撮影からある程度の学習有用情報を汲み出すことを目指します。

4 参考資料
最近発行された大工原豊外編「縄文石器提要」(2020、ニューサイエンス社)を座右の参考書として利用しながら、学習を進めることにします。

5 これまでの縄文石器学習の感想
大工原豊外編「縄文石器提要」(2020、ニューサイエンス社)では縄文石器の出現と終焉についてつぎのような説明図を掲載しています。

縄文石器の出現と終焉
大工原豊外編「縄文石器提要」(2020、ニューサイエンス社)
この図のうち有舌尖頭器を千葉県教育庁森宮分室で閲覧させていただき、局部磨製石斧を伊那市創造館で観覧したことは縄文石器のルーツを観察したことになり、とても貴重な体験であったと後から考えます。これからの石器学習にある程度の基礎固めができたような感覚をもちます。

6 石器学習の意義
自分にとっての縄文石器学習の意義は、縄文土器学習と同じくあくまでも縄文社会消長分析学習の基礎知識を得るためのものです。縄文社会を知るために、土器や石器について何も知らないで思考することはできないからです。
従って、石器だけでなく、木器(すでに1年以上前から実際は学習をスタートしている)や骨角器等遺物、さらに各種遺構にも学習を広げるつもりです。

参考 縄文草創期有舌尖頭器(千葉県多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデルの動画
千葉県教育委員会所蔵
報告書番号 96図-2、チャート
撮影場所:千葉県教育庁文化財課森宮分室
撮影月日:2019.05.27
実寸法付与
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 47 images

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