縄文土器学習 356
加曽利貝塚博物館E式土器企画展の展示土器について学習しています。
この記事では意匠充填系土器として加曽利EⅢ式深鉢(成田市新山台遺跡)企27土器を観察します。(企27はこのブログの整理番号)
1 加曽利EⅢ式深鉢(成田市新山台遺跡)企27 観察記録3Dモデル
加曽利EⅢ式深鉢(成田市新山台遺跡)企27 観察記録3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「あれもE これもE ―加曽利E式土器(印旛地域編)―」
撮影月日:2020.01.07
整理番号:企27
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 53 images
展示の状況
2 3Dモデル展開写真
GigaMesh Software Frameworkを使って3Dモデルから展開写真を作成しました。
加曽利EⅢ式深鉢(成田市新山台遺跡)企27 展開写真 1
加曽利EⅢ式深鉢(成田市新山台遺跡)企27 展開写真 2
1と異なる調整により作成したものです。
3 観察と感想
・上部に渦巻文(逆J字状)と中央部が狭まる矩形文が交互に並びます。下部には砲弾型の懸垂文が並びます。
・渦巻文と矩形文の配置と下部懸垂文の位置関係は揃えられています。
・渦巻文、矩形文、懸垂文ともに隆帯と幅が狭いナゾリで縁取りされた縄文施文部です。
・上部と下部の間には幅の広い無紋部(磨消部)が存在するため、縄文施文の渦巻文、矩形文、懸垂文が「図」として浮彫になっています。逆に磨消部分が「地」であることがわかります。
・同じ意匠充填系土器といっても、この土器はわざと意匠を完全に充填しない例であり、個々意匠の存在感増幅効果を狙ったものだと思います。
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