この記事では加曽利博今年度企画展展示土器「加曽利EⅡ式深鉢(佐倉市坂戸念仏塚西遺跡)企5」について観察します。(注 「企5」はこのブログにおける整理番号です。)
31 R元年度加曽利E式企画展(印旛地域編) 加曽利EⅡ式深鉢(佐倉市坂戸念仏塚西遺跡)企5
31-1 展示状況写真
加曽利EⅡ式深鉢(佐倉市坂戸念仏塚西遺跡)企5
31-2 3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「あれもE これもE ―加曽利E式土器(印旛地域編)―」
撮影月日:2019.11.19
整理番号:企5
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 69 images
31-3 展開写真
3DモデルからGigaMesh Software Frameworkで作成
31-4 観察
器形観察
・キャリパー形をしています。
・4単位波状口縁となっています。
・口唇部は口縁部から独立しています。
・胴部ふくらみの存否は下部欠如のため確認できませんが、無いように感じられます。
段構成観察
・口縁部、頸部、胴部の3段構成のように観察できます。
文様観察
・4単位波状口縁の頂部に対応して口縁部に渦巻文が設置されています。
・口縁部は渦巻文、円文、楕円文の組み合わせで構成されています。
・頸部は2本沈線が波状に土器を周回します。
・頸部と胴部の間は3本の周回沈線で境されます。
・胴部は3本直線沈線垂下で(おそらく)4区画に区分され、それぞれに唐草模様風の文様が沈線で描かれています。観察できる3区画のうち2区画は同じ文様で1区画はすこし異なります。
・2本沈線の間に磨消が見られます。磨消が不十分なところも見られます。
・キャリパー形をしています。
・4単位波状口縁となっています。
・口唇部は口縁部から独立しています。
・胴部ふくらみの存否は下部欠如のため確認できませんが、無いように感じられます。
段構成観察
・口縁部、頸部、胴部の3段構成のように観察できます。
文様観察
・4単位波状口縁の頂部に対応して口縁部に渦巻文が設置されています。
・口縁部は渦巻文、円文、楕円文の組み合わせで構成されています。
・頸部は2本沈線が波状に土器を周回します。
・頸部と胴部の間は3本の周回沈線で境されます。
・胴部は3本直線沈線垂下で(おそらく)4区画に区分され、それぞれに唐草模様風の文様が沈線で描かれています。観察できる3区画のうち2区画は同じ文様で1区画はすこし異なります。
・2本沈線の間に磨消が見られます。磨消が不十分なところも見られます。
文様の様子
31-5 感想
・「No.16 2段構成連弧文土器(荒屋敷貝塚)」(2020.01.29記事「加曽利EⅡ式土器の観察 その2」)の文様と頸部・胴部文様が似ています。この土器は連弧文土器の影響を強く受けているものと感じます。
・キャリパー形、口縁部の渦巻文及び連弧文土器の影響を色濃く受けていることなどから、この土器は加曽利EⅡ式土器に判別されていると考えます。
……………………………………………………………………
参考 加曽利E式土器観察の視点
0 件のコメント:
コメントを投稿