2020年7月20日月曜日

異形の石棒 観察記録3Dモデル

縄文石器学習 22

加曽利貝塚博物館常設展示の異形石棒について観察記録3Dモデルを作成して観察しました。

1 縄文中期石棒(千葉市加曽利貝塚) 観察記録3Dモデル

縄文中期石棒(千葉市加曽利貝塚) 観察記録3Dモデル
出土:加曽利貝塚北貝塚 1-1区6・7住居跡
砂岩製
撮影場所:加曽利貝塚博物館常設展示
撮影月日:2020.07.14
ガラス面越し撮影
「史跡加曽利貝塚総括報告書」(2017、千葉市教育委員会)の記述:異形の石棒または石棒形石製品で、断面楕円形の幅広い体部に小さな頭部を作出する。被熱した3片が接合し完形になる。破片の1点は研磨によって黒変した部分が除去されており、砥石として使用されたものとみられる。
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.001 processing 38 images

展示の様子

特殊モード写真

動画

2 感想
・異形の意味は判りませんが、平べったくなっていて、頭が斜めになっているということは後晩期の石刀のような形状であり、石刀が生まれる前段階の製品なのでしょうか?
・この異形の石棒を加曽利貝塚集落が遠方石材産地にある石棒製作集団に「注文」したものであるのか、交易ルートでこの石棒がたまたま加曽利貝塚集落にやってきて、そこで交易取引が成立したものであるのか、そのあたりの基本の知識もまだありません。石棒がどのような交渉を伴って流通したものか学習を深めたいと思います。

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