2019年3月28日木曜日

印旛沼堀割普請遺構の可能性高まる

次の記事で検討してきた千葉市花見川区柏井橋工事現場の列状パターンが千葉市道路建設課提供資料により印旛沼堀割普請遺構である可能性が高まりましたので記録します。
2019.01.31記事「ボーっと毎日散歩してんじゃねーよ! 印旛沼堀割普請跡の露出
2019.03.11記事「176年前印旛沼堀割普請遺構か 花見川河床の列状パターン

千葉市道路建設課の工事写真、列状パターン位置図提供に感謝申し上げます。

1 列状パターンの様子
千葉市道路建設課提供写真を判読したところ次のような列状パターンを抽出しました。

列状パターンの様子
千葉市道路建設課提供写真の判読

2 列状パータンの位置
列状パターンの平面的、断面的位置について千葉市道路建設課より資料を提供していただきました。

列状パターンの位置
千葉市道路建設課提供資料
この資料から列状パターンは橋梁工事で撤去されたコンクリート護岸(コンクリート矢板)の背後に位置することが判明しました。

3 列状パターン露出の状況
上記千葉市道路建設課提供資料から列状パターンの露出状況がコンクリート矢板撤去(引き抜き)と関わっていることが判明しました。
次図のようにコンクリート護岸撤去に伴い、その背後の土砂が支えを失って流出し、その場所に列状パターンが露出したことになります。

コンクリート護岸撤去(引き抜き)に伴う土砂流出と列状パーンの関係
コンクリート護岸を引き抜いたために背後の土砂が流出し、過去の河岸が洗い出された可能性が濃厚になりました。
列状パーン現物の観察がないのでその素性はいぜんとして不明ですが、印旛沼堀割普請遺構である可能性は濃厚になったと考えることができます。

4 水底観察機会再到来の可能性
右岸橋台前面の河床工事は現在下流側だけしか行われていません。仮橋撤去後に上流側河床工事が行われる予定(平成32年度頃)です。その時に再び一定区域の河床の水が汲みだされ水底が露出する可能性があります。その時に土木遺構観察調査が専門家によって行われることを希望します。

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