縄文土器学習 372
現在、加曽利貝塚博物館E式土器企画展(終了)の展示土器について学習しています。この記事では加曽利EⅢ式キャリパー形土器として、加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡)を観察します。(この土器は企画展でただ一つ「露天」展示されていた大き目の土器です。)
1 加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 観察記録3Dモデル
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 観察記録3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE-加曽利E式土器(印旛地域編)-」
撮影月日:2019.11.19
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.519 processing 58 images
展示の様子
参考 加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 切断3Dモデル
2019.11.28記事「3Dモデル切断による土器断面の見える化」
2019.12.02記事「縄文土器切断3Dモデル」
2 3Dモデルから作成した文様浮彫展開写真
GigaMesh Software Frameworkを使って3Dモデルから文様浮彫展開写真を作成しました。
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 文様浮彫展開写真 1
加曽利EⅢ式深鉢(酒々井町墨木戸遺跡) 文様浮彫展開写真 2(参考)
3 観察と感想
・口縁部区画文帯の下に幅広の無紋帯が広がります。
・長楕円形区画文の境に無紋帯に飛び出すような位置に沈線と隆帯が織りな小さな渦巻が1カ所だけ観察できます。
沈線と隆帯が織りなす小さな渦巻
・胴部垂下磨消文の真ん中の沈線の最上部が杖のように曲がっています。この沈線の最下部は確認できませんが、最下部も曲がっていて、全体として逆S字状の渦巻文であるのか、それとも上部だけが杖のように曲がっているのか、確認してみたくなります。
2019.11.24記事「加曽利EⅢ式深鉢(墨木戸遺跡)観察記録3Dモデル」
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