縄文土器学習 385
現在、加曽利貝塚博物館E式土器企画展(終了)の展示土器について学習しています。この記事では加曽利EⅣ式土器学習として、加曽利EⅣ式深鉢(後期称名寺式期)(印西市馬込遺跡)企16土器を観察します。(企16はこのブログにおける整理番号です。)
1 加曽利EⅣ式深鉢(後期称名寺式期)(印西市馬込遺跡)企16 観察記録3Dモデル正置
加曽利EⅣ式深鉢(後期称名寺式期)(印西市馬込遺跡)企16 観察記録3Dモデル正置
撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「あれもE これもE ―加曽利E式土器(印旛地域編)―」
撮影月日:2019.11.19
整理番号:企16
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 49 images
展示の状況
展示土器を3Dモデルで側面から見た画像
土器が20度ほど傾かせて展示されている様子がわかります。技術的に正置が困難だったのでしょうか。
2 3Dモデルから作成した文様浮彫展開写真
GigaMesh Software Frameworkを使って3Dモデルから文様浮彫展開写真を作りました。
加曽利EⅣ式深鉢(後期称名寺式期)(印西市馬込遺跡)企16 文様浮彫展開写真 1
加曽利EⅣ式深鉢(後期称名寺式期)(印西市馬込遺跡)企16 文様浮彫展開写真 2(参考)
3 観察と感想
・口縁部文様帯がなく、弧線文が単位文になっていることから加曽利EⅣ式土器として判定されたものと考えます。
・最も大きな把手を上から見ると三角形で口先のとがった蛇をイメージするような形状となっていて、獣面把手であると考えます。この把手にある多数の穴がどのような思考・感覚に伴って作られたのかわからないので、異様に感じます。
3Dモデルを上からみた画像
・波状口縁や大げさで凝った立体文様を施した把手のある土器が多い時期(場所)は生活の困難さが大きかった時期(場所)であると仮説していて、その仮説の立証を目指して学習を進めています。
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