2020年3月3日火曜日

4単位把手のある加曽利EⅢ式キャリパー形土器の観察

縄文土器学習 368

現在、加曽利貝塚博物館E式土器企画展(終了)の展示土器について学習しています。この記事では加曽利EⅢ式キャリパー形土器として、加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市吉見台遺跡)後2土器を観察します。(後2はこのブログにおける整理番号です。)

1 加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市吉見台遺跡)後2 観察記録3Dモデル

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市吉見台遺跡)後2 観察記録3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「あれもE これもE ―加曽利E式土器(印旛地域編)―」後半展示
撮影月日:2020.01.21
整理番号:後2
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 73 images

展示の状況

2 3Dモデルから作成した文様浮彫展開写真
GigaMesh Software Frameworkを使って3Dモデルから文様浮彫展開写真を作成しました。

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市吉見台遺跡)後2 文様浮彫展開写真 1

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市吉見台遺跡)後2 文様浮彫展開写真 2(参考)

3 観察と感想
・4単位把手のある加曽利EⅢ式キャリパー形土器です。
・加曽利EⅢ式の特徴である口縁部と胴部の境が波打ち、ヨコ一線区画効果が希薄となっています。

ヨコ一線区画効果が希薄な様子

・特に黒くなっている把手の対向部内側が同じく黒くなっています。

表面の黒い把手の対向把手内面が黒い様子
・この様子からこの土器は、次のような仮説を確かめるための材料になるかもしれないと興味を持ちます。

土器外面黒変と土器内面おこげの対応考察(2020.02.17記事「称名寺式土器黒変部の観察と考察」)

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