2020年5月23日土曜日

神子柴遺跡出土局部磨製石斧等13点の観察記録3Dモデル作成

縄文石器学習 14

伊那市創造館に展示されている神子柴遺跡出土局部磨製石斧等13点の観察記録3Dモデルを作成しました。

1 後期旧石器最終末~縄文草創期最初頭 局部磨製石斧等13点(南箕輪村神子柴遺跡) 観察記録3Dモデル

後期旧石器最終末~縄文草創期最初頭 局部磨製石斧等13点(南箕輪村神子柴遺跡) 観察記録3Dモデル
全点が国重要文化財
左から1 局部磨製石斧(長さ22.0㎝) 凝灰岩、2 局部磨製石斧(長さ20.4㎝) 黒雲母粘板岩、3 局部磨製石斧(長さ19.7㎝) 黒雲母粘板岩、4 局部磨製石斧(長さ20.9㎝) 砂岩、5 局部磨製石斧(長さ21.2㎝) 黒雲母粘板岩、6 局部磨製石斧(長さ20.8㎝) 黒雲母粘板岩、7 局部磨製石斧(長さ11.2㎝) 凝灰岩、8 局部磨製石斧(長さ7.4㎝) 凝灰岩、
9 局部磨製石斧(長さ8.7㎝) 凝灰岩、10 打製石斧(長さ21.2㎝) 砂岩、11 打製石斧(長さ23.0㎝) 緑色岩(苦鉄質火山岩)、12 打製石斧(長さ22.2㎝) 砂岩、13 打製石斧(長さ15.0㎝) 凝灰岩
撮影場所:伊那市創造館
撮影月日:2019.09.12
ガラスケース越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 42 images

撮影の様子

撮影の様子

3Dモデルの動画

2 感想
22㎝前後の局部磨製石斧は迫力ある品ですが、これがこれだけ多数1遺跡から出土したことは考古学界にとって一大事だったとのことです。
次の図書に神子柴遺跡出土石器と遺跡の意義について多面的な視点から詳しく解説されています。強く興味を刺激されますので、展示石器の3Dモデルを全部作成し終わってからこの図書をテキストに学習をまとめて行うことにします。

堤隆著「狩猟採集民のコスモロジー 神子柴遺跡」(2013、新泉社)

この図書には遺跡平面図と出土石器の分布図が掲載されていて、遺跡の意義検討で有益な資料として活用されているようです。伊那市創造館にもこの遺跡平面図の巨大な写真が掲げられています。
3Dモデルで観察する石器を個体認識して、どの場所(どの層位)から出土しているのか、発掘状況認識を楽しみたいと思います。

神子柴遺跡の石器分布
堤隆著「狩猟採集民のコスモロジー 神子柴遺跡」(2013、新泉社)から引用

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