2020年5月11日月曜日

縄文草創期有舌尖頭器(千葉県多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文石器学習 6

千葉県多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡から隆起線文土器、矢柄研磨器と共伴出土した有舌尖頭器(96図-2)の観察記録3Dモデルを作成しました。

1 縄文草創期有舌尖頭器(千葉県多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文草創期有舌尖頭器(千葉県多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデル
千葉県教育委員会所蔵
報告書番号 96図-2、チャート
撮影場所:千葉県教育庁文化財課森宮分室
撮影月日:2019.05.27
実寸法付与
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 47 images

報告書挿図
一鍬田甚兵衛山南遺跡発掘調査報告書から引用

撮影の様子

動画

2 感想
・3Dモデルで実寸法を付与して計測したところ、縦方向の長さ4.6㎝、最大幅2㎝となりました。弓矢用ではなく投槍器をつかった槍用でしょうか。
・刃先は鋭利で鋸のようなギザギザが付いていますが、表面は打ち欠いた生の状況ではなく、滑らかになっています。刃先以外は砂などで磨いてつるつるにして、槍先としての性能を高めているようです。
・有舌尖頭器の3Dモデルを作成はしてみましたが、尖頭器の観察の仕方、3Dモデルの作り方など基礎知識・基礎技術の蓄えがまったくありません。すこしズーズーしいと思いますので、旧石器時代、縄文時代の石器について泥縄式学習を今から始めることにします。
・土器の3Dモデルの場合、「置いた」状況で撮影してSfM-MVSにより3Dモデルをつくればそれで足ります。しかし石器の場合「置いた」面だけでなく、「裏の」面も合わせた360度完全3Dモデルを作成する必要があります。おそらく2つの重なる3Dモデルをソフトで統合する作業になると思いますが、現在は出来ません。

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