2020年5月17日日曜日

縄文草創期尖頭器(88図-41)(多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文石器学習 9

千葉県多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡から隆起線文土器、矢柄研磨器、有舌尖頭器、石鏃と共伴出土した尖頭器(88図-41)の観察記録3Dモデルを作成しました。

1 縄文草創期尖頭器(88図-41)(多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文草創期尖頭器(88図-41)(多古町一鍬田甚兵衛山南遺跡) 観察記録3Dモデル
安山岩製、長さ7.5㎝
千葉県教育委員会所蔵
撮影場所:千葉県教育庁文化財課森宮分室
撮影月日:2019.05.27
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 44 images

報告書挿図
一鍬田甚兵衛山南遺跡発掘調査報告書から引用

撮影の様子

撮影の様子(裏面)
裏面の3Dモデルは作成していません。

動画

動画(テクスチャー画面なし)

2 感想
・別に出土している有舌尖頭器は投げ槍用、石鏃は弓矢用で、この尖頭器は手持ち槍用であると理解します。この尖頭器が一鍬田甚兵衛山南遺跡出土尖頭器で最大のものです。
・縄文草創期一鍬田甚兵衛山南遺跡では有舌尖頭器出土が最も多いので投げ槍猟が最も盛んで、次いで手持ち槍猟が行われていたと推測します。石鏃の出土は少ないので弓矢の利用は限定されていたようです。
・この尖頭器がどの程度の太さ・長さの木製柄にどのような方法で装着されていたのかイメージできる知識が現在はありませんので、早急に知識を得たいと思います。
・また手持ち槍が使われる場面がどのようなものであるのかもわかるような資料を入手したいと思います。犬と共同で動物を追い詰め、手持ち槍で格闘的に動物を仕留める状況がイメージできるのでしょうか?罠や落し穴等で追い詰めて動けなくなった動物や、崖に追い詰め落として動きが鈍くなった動物にトドメを刺す道具でしょうか?

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