縄文土器学習 32 加曽利貝塚博物館企画展展示土器の観察 10
この記事は2019.02.13記事「加曽利EⅠ式前段階土器の観察と感想」の追補です。
1 加曽利EⅠ式前段階土器(No.2)の出土遺跡訂正
加曽利貝塚博物館への問い合わせに返答をいただき、加曽利EⅠ式前段階土器(No.2)の出土遺跡表記が(誤)有吉北貝塚→(正)荒屋敷貝塚と訂正されました。
2 加曽利EⅠ式前段階土器(No.2)の発掘調査報告書記述
加曽利貝塚博物館から情報を提供していただきました。この土器の発掘調査報告書記述は次の通りです。
「26深鉢。把手部のみ破損。器高31.5、口径26.0、胴径16.9、底径8.4cm。胴部に施文原体Lを用いた縄文を縦方向より施文。頸部には横位の沈線3本周回。口唇部は、平滑になでられており、その端部には刻み目を施す。把手は一部のみ接合しているが、接合不能な破片が2点あることから、3ヶ所一対であったと思われる。器内面は横位のナデ、胴土には砂粒を含む。色調黒褐色。059出土。」
出土土器挿図
掲載報告書名:1978『千葉市荒屋敷貝塚‐貝塚中央部発掘調査報告‐』(発行:建設省関東地方建設局、日本道路公団東京地方建設局、財団法人千葉県文化財センター)
3 把手部の位置推定
接合している把手部のほか、写真左口唇部に出っ張りが観察できるのでその場所がもう一つの把手部であったと推察できます。
把手部位置の推察
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参考 加曽利EⅠ式前段階土器(No.2)の展示位置
加曽利貝塚博物館の情報提供に感謝します。
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