2019年2月19日火曜日

加曽利EⅡ式区画文土器等の観察

縄文土器学習 34 加曽利貝塚博物館企画展展示土器の観察 12

加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE -加曽利E式土器(千葉市内編)-」(3月3日まで開催)の展示土器38点の個別観察をメモしています。この記事ではNo.10土器、No.11土器、No.12器台を観察します。

1 加曽利EⅡ式区画文土器 No.10

加曽利EⅡ式区画文土器 No.10
上谷津第2遺跡出土

・口唇部に1本の沈線を巡らし、口縁部に沈線で区画する区画文を配置しています。区画文の下に胴部との境をなす沈線があるようです。胴部には沈線磨消帯が垂下します。
・区画文の縄文方向と胴部縄文方向が違います。
・渦巻文は観察できません。

加曽利EⅡ式区画文土器 No.10の沈線の様子

2 加曽利EⅡ式渦巻文付区画文土器 No.11

加曽利EⅡ式渦巻文付区画文土器 No.11
芳賀輪遺跡出土

・隆帯により区画文を形成して口縁部と胴部を分けています。区画文の隆帯が渦巻文に連続的に変化するので渦巻文が付属する区画文といえます。胴部には多数の沈線が垂下します。
・口縁部縄文模様と胴部縄文模様は90度の角度を成します。

加曽利EⅡ式渦巻文付区画文土器 No.11の隆帯(ピンク)と沈線(ブルー)の様子

3 加曽利EⅡ式器台 No.12

加曽利EⅡ式器台 No.12
中野僧御堂遺跡出土

・上面の輪状の擦れ跡、及び渦巻文の存在から土器置台であると想像します。祝祭などで利用する非日常用大型土器を安置するためであると空想しておきます。

加曽利EⅡ式器台 No.12の特徴

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展示会場の様子

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