2019年7月15日月曜日

曽谷式土器の分布

縄文土器学習 188

土器形式別出土遺跡分布図を作成しています。この記事では曽谷式土器の分布図を作成しました。

1 千葉県 曽谷式土器出土遺跡分布図
 
千葉県 曽谷式土器出土遺跡分布図
28遺跡から曽谷式土器が出土しています。
分布の範囲は加曽利B式土器の分布範囲全体に広がっている様相であり、特定域だけに普及したローカルな形式であるということは無いようです。
加曽利B3式→曽谷式→安行1式という順番であると専門書には説明されています。曽谷式の出土遺跡数が少ないのは前後の土器形式と十分に見分けがつくような特異な形状をしているわけでないためだと想像します。また、長期にわたって継続して使われたものではないと想像します。小林達雄編「総覧縄文土器」には次のような記述が掲載されています。
「曽谷式の独立を疑う見解はほぼ払拭されたが、形式内容の共通理解はいまだ確定せず、安行1式の範囲を含め、遺跡と層位に基づく資料の再検討を、進展させねばならないのが現状である。」

なお、これが曽谷式土器であるという展示を観覧してこなかったことに気が付きました。

2 参考 千葉県 縄文土器形式別出土遺跡数

参考 千葉県 縄文土器形式別出土遺跡数

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